九州北部や山陰地方などに、梅雨前線による線状降水帯が発生して、豪雨災害が出ています。
被害に遭われた方や、不安の中で暮らしている方に、心からお見舞い申し上げます。
一方、私の住んでいる関東地方は連日晴れで、猛暑です。
このままだと、今年の梅雨は空梅雨になってしまいそうです。
この冬は、自宅がある横浜では一度も積雪がなかったし。
特別な豪雪の年になった地域もたくさんあるのに……
何だか、首都圏、関東地方は気候的にこのところ、恵まれ過ぎているようで、逆に気味が悪いです。
今に何か、揺り返しがあるのではと。
何十年にもわたって、全国から人口をどんどん吸い上げて来た、首都圏。
交通の便が良くなったら、地方にも人が行きやすくなって、これからは地方の時代だ、なんて言われましたが…
実際起きたことは逆で、便利になった分、人がどんどん都会に出て来て、地方は過疎化、衰退しました。
こんな風にさんざん人が集中したところで、一発ドカンと大地震でも来たら、どうするのでしょう。
70年周期と言われていたのが、もう100年を超えてやって来ていない「首都直下地震」でも…
あるいは南海トラフの地震でも、どちらでも、首都機能は長期にわたってストップしてしまうでしょう。
政治・経済・物流・情報……国家としての全ての機能の司令塔が、一か所に集中し過ぎている状況。
これって、結構危険なことです。
その一極集中の「中枢」が、大規模自然災害や、他国からのピンポイントの武力攻撃で機能を失ったら…
この国は簡単に大混乱に陥り、何も機能しなくなって、お手上げになってしまいます。
「一極」に住んでいない人たちまで、いろんなものがマヒし、生活が立ち行かなくなり、国家終了、です。
私たちの住んでいる国は、とても脆弱な体制にあるのです。
それが怖いから、もう何十年も前から、首都機能の移転とか分散とか言われて来たのに…
一向にそれが進まない。
まあ、例によって責任ある立場の人たちが、本気の本気で取り組んでいないせいでしょうね。
日本という国の脆弱さは、国家機能が一極集中し過ぎている、ということ以外にもあります。
それは、輸入というものが停止してしまったら、国内の全ての産業と市民生活がすべて崩壊するという事実です。
なによりも、食べるものがなくなる。
米だけは自給率が高いから大丈夫、と思っている人、そう宣伝する人も多いですが…
今の収量を確保するためには、農業機械の燃料が必要で、それは当然輸入に頼っているわけです。
人力だけで米を作ったら、今の十分の一の収量も確保できない。
また米作りに絶対不可欠な肥料の原料は、ほぼ100%が輸入、それも、主に中国とロシアからの輸入に頼っています。
つまり、虎の子の米でさえ、外国からの輸入なしでは、食べられなくなってしまうのです。
本当の意味での「完全自給」とはいえないんです。
肉だって魚だって野菜だって、加工食品だって、すべて米以上に、輸入が無ければ食べられなくなる。
お金があっても、とにかく食べるものが何もない、という状況だってあり得るんです。
(もしかしてコオロギを喰わせようというキャンペーンは、そういうのを見越してなのかな)
こういう国柄になってしまった日本は、もはや150年前までみたいに、外国との付き合いを断って…
「鎖国」をすることは、どうやっても、絶対に、できない体質になってしまっているんです。
外国との付き合いのこと、外交なんて生活に関係ない。日本は日本のやり方で、マイペースでやればいい…
なんて思っているのは、世の中の仕組み、自分の国の現実を知らない、無知な人です。
そう考えてみると、一見穏やかで、昨日も今日も明日も、同じような日が続く…みたいに見える我々の日常は…
実は「板子一枚下は地獄」な、小舟に揺られているような、不安定なものだと言えるでしょう。
だから、舟の船頭たちが阿呆だと、エライことになるよ、ということなんです。
「選挙なんてかんけーねー」と呑気にしている人たち、全く気が知れない。
自分の日々の生活が、実はどういう仕組みでなり立っているのか、全然見えてないからそんな風なんです。
しかも、1990年代までのしばらくの間「板子一枚下」の海、つまり世界情勢が比較的一定で、安定していたから…
波が穏やかだったから、まだよかったんですけれど…
東西冷戦が終わって、21世紀に入って、世界秩序が大きく変わり始めて。
海は、なにやら荒れて波が高くなってきています。
それなのに、船頭たちの質は、もの凄く劣化している。
その劣化の一例が、これですよ。
マイナカードの「返納運動」に関しての、内閣官房長官の記者への答弁。
日本語が分からないのか、それとも人を舐め切っているのか。
これで、会見場が大荒れにならないこと自体、おかしい。
国の中枢がこの状態で、のほほんと船底に寝そべって、昼寝しているかのような人たち、大丈夫ですか?
みんな学校で習ったはずなんだけれど、この舟の、本当の船主、責任者は、国民一人一人なんですよ。
「なるようになるさ」「なるようにしかならない」で、現実逃避して、自分のことだけにかまけていると…
ろくなことにならない。確実に、です。
それで、まだまだ長生きしたいとか、子どもや孫には幸せになってほしいとか、虫が良すぎる考えですよ。
もう、昭和後半の安定期は、残念だけれど終わってしまったんです。現実を受け入れないと。
現実から目をそらして「なるようになる」で任せてきた結果、この「空白の30年」が出来てしまった。
本当は、政治家のせいでも、タ〇ナカ〇イゾウ氏みたいな政商のせいなんかでもなくて、いちばんの責任は…
私自身、あなた自身にあるんです。
どんな目に遇っても自業自得だし、子どもたちや孫に対しては、謝っても謝り切れない罪を犯しているんです。
物事が将来それなりにうまく着地したとしても、我々世代は、一番大事な時に真剣に考えようとしなかった阿呆だと…
その後始末のために、自分たちはこんなに大変な目に遇っているんだと…
子孫たちに墓石を蹴倒されても仕方ない。
外交、食料安全保障、エネルギー安全保障、防災、などなど何もかも人任せで…
自分は自分の子どもを塾にやり、私立学校にやり、そのために稼がないと、ぐらいしか考えられないのなら…
ほんとに、後で恨まれますよ。
自分の利得ばかりで、他人の人権を考えないし。
そうしていると、いつかツケが、自分や自分の大切な人に回って来る番になります。
もう、いい加減目を覚ましましょうよ。
最後に、あまり大手マスコミが取り上げない、恐ろしい「起業への冤罪事件」の動画を貼っておきます。
人権が守られない国では、何も悪いことをしていない、真面目に働いている一般市民の身の上に…
どんな理不尽なことが起きる可能性があるのか。その一例として、参考になれば。
尺はちょっとありますが、ぜひご視聴ください。