きいろをめでる

黄瀬、静雄、正臣の黄色い子達を愛でる同人二次創作短編小説中心。本館はAmebaです。

ばとん!!

2010-09-21 00:58:23 | 日記
アサズケ!のフロさんからいただきました^^



***文章サイトバトン


⇒はじめに
★二次でも創作でも書いてる人ならやっちゃえ!なバトン。正直に答えなきゃ駄目ですよー。

1.サイト名とHN

きいろをめでる 氷月潤です


2.いつからそのサイトやってる?

6月です。本格的にデュラにはまり、さらに黄瀬対青峰が超盛り上がってたころの記憶が。


3.ちなみにジャンルは

DRRR 正臣受け中心
黒バス 火黄、黒黄中心

このサイト以外だったら臨也受とか、黒火とか、ガンダム00とかぬらりひょんの孫とかオリジとか書くんですが、ここ黄色い子限定サイトなので。
hp作ったらちゃんと書きますとも。


4.自分の作品で個人的にお気に入りな作品を貼ってランク付けして

えええwww
そんなぁwwwwwwwww

1位:純愛

全体のバランスがよかったですかねー
なんか、私の書く文章って、最初重たくて最後さらっとしてるのが多く、バランスわるいんですが、これはうまくまとまりました。
あとネタの神様が微笑んでくださいました笑


2位:キスの過去

あれっ私臨正ばっかランクイン^p^
なんかこういうダークなの生まれてきますよねたまに。
え?そうでもない?笑


3位:Someday,I will

あっれこれ最終話書いてなくて申し訳ないですwww
5話とかまじ無謀ですね…wwwwwwwwww
でも黄瀬をもりもり書けたし、どういう風に黄瀬を描き出せばいいのかという課題とかも見えてきたのでいい経験だったんじゃないでしょうか。
あ、ちゃんと続き書きますよwww


4位:生誕日, 後記録―――

一昔前の連ドラみたい。
オチが。
でもいいや。
確かタイトルに1番苦労したんだっけかな、これ。


5位:日本語とメールと君

カントクと小金井センパイを書けて満足でした。
でもオチが不完全燃焼。あんな乙女火神じゃない。
でもほかのよりは、バランスいいかなぁ・・・



5.どのような文が好きですか?

えろとか反応してしまいます。
感涙ものも反応してしまいます。
ほとんど反応します。
・・・あるぇ?
基本、文体が耐えられるもので素敵な内容なら釣られますw


6.苦手な文章はありますか?

死ネタ系は少し。
あと、文中に顔文字(メールとかの内容なら気にしないんですが)があったりすると苦手。


7.あなたの作品は『陽』と『陰』どちらだと思いますか?

わかんないです・・・
フロさんからは癒しでまわしてもらったんで陽?
いやでも静正前提の臨正とか陰そのものですよね・・・笑


8.話を書いている時の苦労や楽しさはありますか?また、それはどんなものですか?

電車を乗り過ごすのが苦労です。
この前も東浦和までのってきました。南浦和で降りるのに。
楽しいのはネタ作って妄想してるときです。


9.スランプに陥ったときの対処はありますか?

な い ^p^


10.ネットに公開する際、フォントの大きさや書体、また文章全体のレイアウトで心掛けていることはありますか?

gooブログのデフォルトですね・・・目悪いもんで小さいとメガネONしなきゃならんのでね、その状態で書くのはめんどいので。


11.今書いてる作品のテーマソングをつけるなら何?

百人一首以外なら、
ニコニコ動画の歌ってみた系か、最近はUVERworld聞いてますかね。あとブリグリ。


12.では妄想になりますがもし貴方の小説が漫画化や同人誌化された場合、希望の作家さんを教えてください。

申し訳ないのでむりですうすすすっす;;;;;;
自分で同人誌くらい書きますよオオおお


13.↑どの作品を描いてもらいたいですか?(妄想)

自分でかくわああああああああああああ


14.以下のイメージに当てはまる文章を書く管理人様に回してみましょう

小説サイトさまで知り合いがフロさんしかいないんですが;;
でええええ;;;;
stk先でいいかしら

・感動的:仰木舞人様
・秀逸:初瀬様
・可愛い:フロさんvvv
・綺麗:nagi様
・癒し:しゅり様
・切ない:一将様



15.では、心惹かれるサイトとはどんな雰囲気ですか?

文章に惹かれるサイト様です。


16.心惹かれる小説ってどんな?

心情や情景ってやっぱ大事。
あと萌えと、エロも素敵よ^^←


17.心惹かれるブログってどんな?

素がいいです。
3th-素-くらいで(((((((殴


18.最後に一言

あほの子ですみません!
がんばって書くので、どうか見捨てず暇つぶしにでもしてやってください!
フロさんありがとう!



*お疲れ様でした!

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エムブロ!バトン倉庫
http://mblg.tv/
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百人一首(3) (臨正)

2010-09-18 07:33:14 | 小説―デュラララ
山鳥って初めて見たけど、体の割にあんなに尾が長いんだな。

長いことは嫌にならないのだろうか。



臨也さんは最近、夜に会いたがらなくなった。
多分、俺を焦らして、自分からやって来るのを待って楽しんでいるんだろう。

あぁいつものことか面倒な、と思い、こちらから行くような真似はしなかったが、それでも臨也さんに適応した心と体は限界が近いことを訴えていた。


秋の夜は長い。
太陽が沈むたびに放たれる別れの言葉はあまりにも無情。

早く太陽は昇らないか、そうしたらすぐにあの人に会いに行くから。

いつもそんなこと考えてる自分がいる。
これじゃ臨也さんの思うツボじゃないかとも思う。
でも。

俺は、ひとりの夜の長さなんて、嫌だ。


会いたいよ、臨也さん。







あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む

百人一首(2) (静正)

2010-09-17 18:40:40 | 小説―デュラララ
「風強いっすけど、来てよかったですね」
正臣がこちらを見て笑う。
「ああ、そうだな」
乱れる前髪を払いながら、静雄も応えた。


大分暖かくはなったが爽やかな風の吹き込む山のコテージに、二人は旅行へ来ていた。
周りに人影はなく、ただただ森が広がる。


真っ白に洗いあげられたバスタオルやシャツが手際よく干されていき、少し強めの風に吹かれ翻る。二人は洗濯途中だった。
その中心にいる正臣が、白の中の唯一の蜂蜜色と浮かび上がる。
さらにその後背には新緑。
それぞれの眩しいくらいの情景は、強烈な印象を与えた。

眩しい。
それはまるで、今自分達を照らしている初夏の太陽のように。


「・・・夏、」
「え、なんですか?」
「なんか今の紀田見てると、夏が来た、って感じがする」
そう言って微笑むと、眩んだように目を細めて、正臣の頭をくしゃりと撫でた。

その表情に、仕草に、正臣の頬が少し赤くなる。

そして、恥ずかしげにやや俯きながら、
「静雄さんも、きらきらして、爽やかで、夏っぽいっすよ」
と応えた。

きゅっと、半袖を着ている静雄の細くも逞しい腕にしがみつきながら。


きらきら、きらきら。
鮮やかな情景は、初夏の太陽と呼応して輝いた---





春すぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山

百人一首(1) (帝→正)

2010-09-17 11:19:44 | 小説―デュラララ
「帝人・・・・・・俺はこれから休日の街へ行くという用事が」
「どうせナンパでしょ。それよりも、ほんと頼むよ。正臣のがこういうの得意だし、身長も力もあるから」
「ま、いいけどよー」

それから、カンカン、と小気味のよい音が一定のリズムで打たれる。

帝人のアパートはやはり古く、とうとう昨日天井の板が寿命をむかえ、夜中雨漏りをするようになった。
秋雨に打たれ、寝ている間に服が濡れる。畳が濡れる。


「つか、雨漏りすんなら工事してもらえよ。プロに頼めプロに」
「見積もりしてもらったけど・・・到底出せる金額じゃなかった」
「あー・・・・・・でもまぁ、俺が帝人を安眠に導いてやるさ!」
正臣は得意げに、ビシッと帝人を指さした。
「ありがとう、正臣」
指さされた帝人が優しげに微笑むと、正臣も素の笑顔を見せる。
帝人はその瞬間が幸せだった。



「そういやさ、」
「うん?」
「なんで俺?俺よりもこういう作業うまいやついると思うんだけど」
正臣が手を休めずに問う。
帝人は少し逡巡してから答えた。

「正臣なら、やってくれると思って」
「なんだよ俺そういう扱い?」
「責任感があって信頼がおけるってことだよ」
「それならいいや。今度何か奢れよ!工事費よりは格安にしといてやる」
「えぇ!?・・・マックでもいい?」

二人で楽しく笑いながら、たわいのない会話。
それが楽しい。

でも。

(ああ、でも---)



(ただ君に会いたかっただけ、なんて言ったら、僕の気持ちは報われるのかなぁ)





秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露に濡れつつ

百人一首

2010-09-14 23:56:24 | 日記
なんかもぐりっぱですみませんでした・・・
文化祭忙しくて潜ってたら、9月1日にうpしようとしていた新作は保存フォルダの中で眠っていたとさ。
内容的にこれはもう無理です、9月半ばじゃいかんわ。よういわん。


んでまぁタイトルなんですが、百人一首をモチーフにしたSSを書こうかと。
めっちゃ短いとか覚悟で、100首全部。
古文の授業でやってたらふと書きたくなった。春休みにこれが思いついてたら私はもっと楽しく課題ができたというのに。←

幸い高校の鬼畜授業のおかげで全首意味も解説もご丁寧に写真まで載ってる本があるので、それ見ながら定期的に書いていけたらなぁ、とか思っています。
いつの間にか終わってても気にすんな☆

たぶん基本DRRR!!で書くと思われます。火黄にあんな和歌のしっとりした世界は似合わない←
正臣受け中心というスタンスはみなさんわかっている前提で書きますけどね。正臣万歳


ではでは明日も早いのでこの辺で。
近況なんかは本館Amebaでしてるのでそちらを見ていただければ。

ぼちぼち書こう。

ばいにーんノシ

ぶわぁ・・・!

2010-08-26 10:06:25 | 日記
長らく放置すみませ・・・!!

夏休みは課題やってたら終わりました。
リクも原稿も原稿のネームもHP作りもガンプラ制作も何一つ終わってないです。死にます。
寧ろ明日から学校なのに課題すら終わってないという始末・・・アッー/(^q^)\

だからちょっと焦って昨日夜中もりもりネーム書いてたら今日寝坊しました。部活あるのに^^^^^^←

でも同人誌作ってもイベントにサークル参加はしないよ☆救いようがないね☆←




あと近況を。

マイナーカプに嵌まりました。
いやもともと静正も少ないとは思ってたんですが、それを遥かに越える感じが。

幽正とろち正(24時間ナンパコンビ) です
あととある方の正臨が。

あんまりにも俺得すぎる・・・!!
つか自分以外の需要あるのか・・・!?
俺得すぎるので小説は控えたほうがいいんですかね、需要があったら書きますけれども。

とりあえず同志様がなかなかいなくて困ります。
知り合いじゃ一人だけだよ・・・orz
正臣受がそもそも少ないし。

そりゃ静臨や臨静が王道ってことくらいわかってますよ。
静臨なら書けますけど。

でも!!!!
私は正臣ラブ!!!!!!なんですよォォォ!!!!!!!!

待ってろよアニメイト、いつかその金髪バーテンと黒髪コートで埋め尽くされた同人誌コーナーを茶髪高校生でひっくり返してやるからなぁぁぁ!!!!!!
・・・すいません言っただけですそんな度胸ありません

とにかく私は正臣右側が読みたいです。誰か書いてください

帝正はあんま好きじゃないんですがね・・・帝人くんはいくらボールペン使いでも右側な気がします。
ていうかあれだ。
静正カップルの住む部屋の横に臨帝カップルが住めばいい。←
これで何か書こうかな・・・

臨也さんでも静ちゃんでもドタチンでもろっちーでも幽でも、正臣右側ならおいしいことこのうえないです


あと黒バスはどれくらい待ったら黄瀬のターンですか←

ウインターカップ始めの、メール送るところで発狂寸前でした。
黄瀬のケータイgl*bm0~#;!!!!!!????
※お使いの携帯及びパソコンは異常ありません。異常なのは氷月の頭です

※以下ジャンプNEXTネタバレ



そしておっぱいに食いつく青峰と、おっぱいよりもファッションに食いついた黄瀬
もうおまえら・・・反応が予想通りすぎて愛しい・・・
そして青峰がおっぱいって言っても爽やかな謎である





なんだか途中から近況報告じゃなくて妄想になってしまいました。

愛しいよ・・・あいつら愛しいよ・・・


変態だわまとまりないわですみませんでした。

暑い溶ける

微睡み(臨正)

2010-08-11 01:10:44 | 小説―デュラララ
「ねぇ・・・正臣くん、・・・・・・重い」
「えー・・・・・・」

なんだか間延びした会話。

そんな夏の、昼下がり。




「正臣くん、俺、本読んでるんだけどなー・・・」
「えー・・・・・・」

同じ返答。
だが、動く気はないらしい。



今の状況。
夏の暑い日差しの下に晒されるということはせず、全身真っ黒い男、折原臨也はクーラーが全開の自宅マンションに引きこもっていた。そして、ソファーに腹ばいになって、本を読んでいた。

そこへやってきた正臣が、少し涼んだあと、「疲れた」と言って、臨也の背中に抱き着くように、寝転がってきたのだ。

二人分の全体重を支えるソファーは、ふかふかの特上品で自慢のものだが、逆にそれがあだとなり、沈み込んで臨也は身動きが取れずにいた。




(普段これだけデレてくれるとありがたいんだけどなー・・・)

でもこれで、自分の背中で寝られてしまったら、起こすことも身動きを取ることもできない。
さすがにそれは、辛い。


「眠いんなら、ベッドいきな」
優しく声をかける。
「・・・ここがいいです」
「・・・・・・なんで?寝にくいでしょ」
「・・・・・・」

間が開いたが、何か言いそうなので、少し待ってみる。

「・・・いざやさんのにおいが、するから・・・・・・」
「っ!?」
「それに、こうしといたら、いざやさん、・・・どこにもいけない、かなー・・・」

寝ぼけているからか、いつもは聞けない甘えの言葉がぽろぽろでてくる。

(でも・・・本音ってことだよね?)

かなり嬉しい。かなり可愛い。
自分と離れて眠るのも、眠っている間に自分がいなくなるのも、嫌だなんて。



「・・・でも、やっぱりベッドで寝たほうがいいよ。体とか痛くなるし」

そして読みかけの本をぱたりと閉じ、優しい表情で、囁いた。



「一緒に寝よう?ずっと、ぎゅってしといてあげるから」



背中で、正臣君が笑ったような気がした。

コイビトだもの(静正)

2010-08-05 00:29:36 | 小説―デュラララ
「なんでですか!どうして呼んでくれないんですか静雄さん!!」
「い、いいだろ別に・・・」
「やですよ・・・ていうかついこないだまで普通に名前で呼んでくれてたじゃないですかっ」

むぅ、と目の前の少年が頬を膨らませる。

その動作が可愛いと思えてしまった。

(駄目だ駄目だ)
このままじゃ近いうちに理性がブチ切れる気がする。
(人の気も知らねぇで・・・)

勿論、恋人だ、正臣のことは名前で呼びたい気持ちもある。
しかし、可愛過ぎるのだ。
最初の頃はよかったが、近頃じゃ自分の理性の糸が悲鳴を上げている。
名前を呼んだら、切れると思う。
理性が切れたら---彼を、壊してしまうかもしれない。
冗談抜きで。


そんなことを考えていたら。


----ちゅっ
「ッッッ!!!!????」

唇の感触に驚いて目を見開くと、目を閉じた正臣のドアップ。
さらに、首の後ろにはがっちりと両手が回され、キスから逃れられないようになっていた。

ぷは、と離れると互いの舌に銀糸が伝った。
ぺろり、と唇を舐める正臣を見ていられない。
しかもいつの間にか、静雄の大腿に、向き合って座っている。

(絶対、誘ってるとしか思えない!!!!)

さらに今日においてはいつものようなパーカーではなくて、薄手で鎖骨の大きく出たTシャツを着ていた。


「呼んでくれるか、理由を言ってくれるまで、ず~~~~っっっとキスしますから!」
「な・・・何を・・・!」
何を言ってるんだこいつは。

(襲っちまうぞ・・・!!!!)


ああもう、どうしようかと悩んだが、このまま悶々としても何も変わらない。

仕返しとばかりに、こちらからキスした。
さっきよりも深く、巧く。

「ん・・・ふぅ、は」

気持ち良さそうな高い声が漏れる。

うん、やめよう。我慢やめよう。我慢よくないな。
可愛いし。



「・・・呼んだら、」
「・・・・・・?」
「その、」
「教えてくださいよ」

自分でも頬が赤くなるのを感じた。

「・・・・・・恥ずかしいのと・・・我慢できなくなるから、だよ」

恥ずかしさといたたまれなさで、小さい声でぶっきらぼうに呟いた。


ちらっと正臣を見ると、キョトンとした顔をして、それからくすくすと笑い始めた。

「なんで笑うんだよっ」
「あ痛ッ」
額を軽く小突いた。
「だって、可愛いなって思って・・・静雄さんって、純情だなって」
「!!」

可愛いって可愛いやつに言われたくねぇよって思ったが、そのときの正臣の笑顔が可愛かったからまぁいいや。
・・・あれ、意味わかんなくなってきたぞ。



「それに、」
「ん?」

正臣が耳元に口を寄せる。



------




・・・・・・・・・


こっちが真っ赤じゃねぇかよ、このマセガキ。

幾つも年下の少年に、敵わないなと思わされた。


でも今度からは、名前で呼んでやろう。
恋人らしく。
・・・まだ、恥ずかしいけどな。





☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆






(それに、オレも男ですし・・・・・・そんな簡単に、壊れないですよ)







(誘ってるんです、よ。)

好きなコには悪戯を(『純愛』臨也目線補完)

2010-07-28 11:25:00 | 小説―デュラララ
正臣くんがあんまりにも可愛い顔でこっちを見つめるから。

試したく、なっちゃったんだよ。



好きなコには悪戯したくなる、っていうじゃないか。





正直、不安だった。
俺が好きだからって、相手も自分のことを好きだとは限らない。

一種の独占欲だった。
意地悪しても、自分のことを好きでいてくれるのか。

気まぐれな甘えだった。
正臣くんが、俺のことをとても大好きなんだろうっていう。



できるだけ冷えた言葉を選び、深く、深く切り付けていく。


でもまさか、君がそんなに俺のこと、想ってくれているなんて、考えてもいなかった。

でもまさか、俺がこんなに君のこと、想っているなんて、考えてもいなかった。。




闇に正臣くんの身体が浮いて。

心が、冷えた。

気付いたときには、腕を掴んで引き揚げて、抱きしめてた。

自分でも信じられないくらい速く、反射的に。


そして、意識の飛んだ正臣くんが、このうえなく心配だった。


(あれ、心配って・・・・・・
・・・・・・はは、想像以上に俺のほうが虜になってんじゃん)




目が覚めたとき、ホッとした。

もう、俺は正臣くんから離れられそうにない。



「正臣くんは、こんなことした俺のこと・・・・・・好き?」

まだ、好きでいてくれる?

我ながらずるいと思った。
判りきってるくせに、そんなこと聞くなんて。

でも不安は心に引っ掛かったままで、自分の確証じゃなくて正臣くんの言葉がほしいって思ったんだよ。



「大好きに、決まってるっすよ」



ああ。
もうこれだけ聞けたならそれでいい。





俺の一方通行な独占欲に耐えてよね、正臣くん。



愛してるからさ。

純愛(臨正/正臣若干病んでます)

2010-07-26 21:15:36 | 小説―デュラララ
人間、あんまりにも悲しいと無意識に涙が出てくる。
それは自分の周りのほとんどの人に当て嵌まることだったし、勿論自分にも当て嵌まっていた。


そんな些細なことを、今日、強く否定したいと、オレの心は欲していた。




「君個人が好きなんじゃない。俺は人間が好きなんだ」

意地悪そうに微笑みながら、目の前の男はそう吐き捨てた。

アンタはオレが好きなんですか、とふと口走ってしまった質問への答えだった。

彼のそういった考えは知っていたし、十分に理解していた。
でも、心のどこかで、自分だけは特別なんじゃないかと、甘えていた。
折原臨也の答えは、確実に「拒否」だった。

・・・ただの甘えにすぎなかったのだ。


「そう、ですか」


別になんとも思わなかった。正直憎くて憎くてたまらない相手だったし、こうスッパリと切り捨ててくれたほうがありがたい。

「まぁ、オレもなんとも思ってないですし・・・」

そんな筈だった。


「なんとも思ってないのに、どうして泣いてるわけ?」
「・・・え」


自分の感情が零れ落ちていることに気づかされ、激しい嫌悪感が自分自身に対して生まれる。


(これじゃあ、悲しいみたいじゃないかよッ・・・!!!!)


悲しいと思う部分がどこにあるのか解らず、涙は止まることを知らず流れていった。



「陰気くさいから、泣くのやめてくれない?」
冷徹な声が届いた。

「す、みませ・・・」
「あとちゃんと仕事していってよね。そのために君はここにいるんだから」

どこまでも冷えた声。

正臣は涙を一生懸命堪えつつも、言われた仕事を消化し始める。

しかし手は思うように動かない。


ふと考え始める。

悲しいときに流れる涙。
臨也さんに拒絶されたことで流れた涙。
嬉しかったわけでも感極まったわけでもないから、さっきの自分は悲しくて泣いた。

拒否されて、悲しかった。

なら、自分の気持ちは。

(す、き、だ)

好きだよ臨也さん。

でも臨也は自分のことはただの手駒。

それなら、もう、・・・いいや。


なんだか何もかもどうでもよくなった。
今気づいたばかりだけど、こんなにも好きな相手にこんなにもはっきりと拒絶されたんだ。
ああ、もう、どうでもいい。



仕事の手を止めて、近くの窓までいき、カラカラと開けると、無防備にテーブルの上にあった30枚ほどの札束を、新宿の夜空に思いっ切りばらまいた。

はらはら、ひらひら、同じ印刷の施された紙切れ達は、夜空に映えて散っていく。


その様子を微笑みながら眺めていた正臣に、臨也が声をかける。

「ちょっと・・・俺の身分ばれるようなことはしないでよ?」

「・・・・・・その程度、ですか」
「・・・・・?うん」
「そう、ですか・・・・・・」


試してみようなんて考えた自分が馬鹿だった。
既にこんなに拒絶されてるのに。
心配されようなんて、馬鹿だった。



フッと、自分を嘲った。
もう、いいや。
自分の想いとか、もう。
オレがこの人を好きでいて、幸せになる人は、この世界に一人といない。
勿論、自分でさえも。


部屋の方向に向いて、窓枠に腰掛けた。

そして、綺麗に笑った。


「さよなら、いざやさん」



そのまま、窓枠から手を離して、背中のほうへ体重をかけた。


落ちる落ちる。


ああ、星が綺麗だ。

星に手を伸ばした。


いざやさん、さようなら。


目を閉じた。







●○●○●○●○●○●○●○●○●○







投身自殺って、本当に死ぬ前に、落ちてる間に意識がなくなるらしい。

だから、きっとこれは、死ぬ前の夢なんだと思った。


オレが、臨也さんに抱きしめられてるなんて。



「いざ、や・・・さん・・・・・・?」

掠れた声が出た。

その声に呼応して、抱きしめる力が強くなる。

あたたかい。

あれ。
抱きしめられて、あったかくて。
感覚がある。
死んで・・・ない。


「臨也、さん・・・?」

「ごめん、ごめんごめんごめん、ごめん正臣くん」

ぎゅう、とこもった力が強くなった。

「君を、死なせるようなつもりはなかったのに・・・・・・俺は・・・俺は・・・・・・」

そして小さく呟いた。

「正臣くんのことが好きなのに」

「・・・え、」

驚いて、臨也の顔を見た。

とても、泣きそうな顔。


やってしまった。
こんな悲しそうな顔、させるつもりなかったのに。


「ごめ、ん、なさ・・・」
「謝らないでよ・・・俺が追い込んじゃったんだから」


正臣の両肩に両手を置き、胸に頭をうずめ、甘えるように囁いた。

「死なないでよ正臣くん、俺を置いていかないで」


強く。


「好きだよ、愛してるよ、正臣くん

誰よりも、世界一、君を愛してる。

どんな他の人間より、君のことが、

好きだ。

試しちゃったりして、ごめんね」


「いざやさんっ・・・・・・!!!!」
また、子供のように泣いてしまった。
でも今度は、嬉しかったから。


「泣かないでよ、陰気くさくなるから」

目尻にキスして、涙を拭った。


「正臣くんは、こんなことした俺のこと・・・・・・好き?」

ずるい。
判りきってるくせに、そんなこと聞くなんて。

でもね、

「大好きに、決まってるっすよ」








その直後、正臣は後頭部を打った。

押し倒されて、キスされたから。


そんな間に、どちらからともなく、言う。



『大好き』