夕刻を過ぎ、幾許か暗くなった街。
その街沿いの一軒に、暗い中でもきらきらと僅かな光を跳ね返す蜂蜜色が揺れた。
「疲れた……」
アリババは部屋に入るなりそう呟き、寝支度もせずにパタリ、とベッドに倒れ込んだ。
もそ、と体勢を変えて掛け布団の下に潜り込む。
今日はいろんなことがありすぎて疲れた。なんだかんだで運動もすれば頭も使ったし、気も遣った。
こんな日はさっさと寝て疲れをとり、明日に備えるのが一番だと、きちんと布団の中央で体を伸ばして寝ようとした。
つもりだった。
「…ん?あれ?」
ベッドの中央に行きたいのに、何故か進めない。
何かが、ある。
「……何?」
さすがに眠気が引き、布団の上から恐る恐る触ってみた。しかし何かはわからない。
(鍵はかけたはず。誰も入れないのに、なんで)
緊張でバクバクと心臓が高鳴る。
不安は募っていくばかり。
(でもこれを解明しないことには、俺は安心して眠れない!)
意を決して、布団をめくった。
バサッ
「……は?」
そこには、胎児のように丸まって眠る―――ジュダルが、いた。
続きます。
その街沿いの一軒に、暗い中でもきらきらと僅かな光を跳ね返す蜂蜜色が揺れた。
「疲れた……」
アリババは部屋に入るなりそう呟き、寝支度もせずにパタリ、とベッドに倒れ込んだ。
もそ、と体勢を変えて掛け布団の下に潜り込む。
今日はいろんなことがありすぎて疲れた。なんだかんだで運動もすれば頭も使ったし、気も遣った。
こんな日はさっさと寝て疲れをとり、明日に備えるのが一番だと、きちんと布団の中央で体を伸ばして寝ようとした。
つもりだった。
「…ん?あれ?」
ベッドの中央に行きたいのに、何故か進めない。
何かが、ある。
「……何?」
さすがに眠気が引き、布団の上から恐る恐る触ってみた。しかし何かはわからない。
(鍵はかけたはず。誰も入れないのに、なんで)
緊張でバクバクと心臓が高鳴る。
不安は募っていくばかり。
(でもこれを解明しないことには、俺は安心して眠れない!)
意を決して、布団をめくった。
バサッ
「……は?」
そこには、胎児のように丸まって眠る―――ジュダルが、いた。
続きます。