☆本記事は、Youtubeチャンネル『本の林 honnohayashi』に投稿された動画を紹介するものです。
ご興味を持たれた方は是非、動画の方もチェックしてみて下さいね!
●本日のコトノハ●
また、万葉びとにとって紅は、恋心や愛情を表現する色でもあった。
それゆえに紅の色を「想い色」と呼んだ。
『色の名前で読み解く日本史』中江克己(2003)青春出版より
「愛って何だろう?」と、思わず自問自答せずにはいられない時期が私にもありました。
40歳を過ぎた今は、一日一日をどうにかこうにか過ごさなければいけないので、「そんなこと」を考えている余裕などありません。
「結婚は若いうちに勢いでしなさい」と言った女優さんがいましたが、本当にその通りだと私は思います。
体力も気力も有り余っている20代くらいが一番、恋愛や結婚に適しているのかもしれません。
晩婚が珍しくなくなりつつある現代ですが、女性の場合、出産や子育てのことを考えると、不安に感じる人も少なくないと思います。
それこそ、「愛とは何ぞや?」などと言っている場合ではありません。
人間は考える力を手に入れたことによって進化したと考えられていますが、この子孫繁栄、種の存続に関しては、逆に考える力がその能力を退化させてしまっているのかもしれません。
自然界の生き物、例えば、サケなどの魚が産卵をし、受精をする時、彼らは「愛ってなんだ?」と思って行動しているでしょうか?
あるいは、サバンナの野生動物の群れに君臨しているボスが愛について考えていると思いますか?
彼らは、自分たちに子供を育てられる経済力や体力があるかどうか考えることもしません。
人間のように「産まない選択肢」を選ぶこともありません。本能のままに子供を作り、育て、種を繋いでいくために生きているのです。
だからといって、人間も自然界の動物たちのように行動するべきだとは思いません。
(既にそのような理想を掲げて、人間社会から隔絶した世界を独自に築こうとする試みが、世界中で何例か見られていますが成功しているのかどうか私にはイマイチ分かりませんでした。)
人間は、種をつなぐことにあまり関わりのないことを重視するような文明社会を築き上げてしまったため、その結果として今、少子高齢化という問題に直面しているのだと感じています。
特に日本社会では、浮いた存在にならないように自分の気持ちや本心を口にしづらい風潮もあります。
「あなたが好き」という想いを表明するために万葉時代に使われたという紅色。
言葉は口から放たれるとすぐに消えてしまいますが、色はいつまでも見ることができます。
昔の人は、愛がどういうものかということについて、現代社会を生きる私たちよりも、より鮮明に把握していたでしょうし、愛の伝え方もずっと優れていた。私の勝手な想像ですが、なんとなくそんな気がしてなりません。
ヒトコトリのコトノハ vol.54
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●本日のコトノハ●
また、万葉びとにとって紅は、恋心や愛情を表現する色でもあった。
それゆえに紅の色を「想い色」と呼んだ。
『色の名前で読み解く日本史』中江克己(2003)青春出版より
「愛って何だろう?」と、思わず自問自答せずにはいられない時期が私にもありました。
40歳を過ぎた今は、一日一日をどうにかこうにか過ごさなければいけないので、「そんなこと」を考えている余裕などありません。
「結婚は若いうちに勢いでしなさい」と言った女優さんがいましたが、本当にその通りだと私は思います。
体力も気力も有り余っている20代くらいが一番、恋愛や結婚に適しているのかもしれません。
晩婚が珍しくなくなりつつある現代ですが、女性の場合、出産や子育てのことを考えると、不安に感じる人も少なくないと思います。
それこそ、「愛とは何ぞや?」などと言っている場合ではありません。
人間は考える力を手に入れたことによって進化したと考えられていますが、この子孫繁栄、種の存続に関しては、逆に考える力がその能力を退化させてしまっているのかもしれません。
自然界の生き物、例えば、サケなどの魚が産卵をし、受精をする時、彼らは「愛ってなんだ?」と思って行動しているでしょうか?
あるいは、サバンナの野生動物の群れに君臨しているボスが愛について考えていると思いますか?
彼らは、自分たちに子供を育てられる経済力や体力があるかどうか考えることもしません。
人間のように「産まない選択肢」を選ぶこともありません。本能のままに子供を作り、育て、種を繋いでいくために生きているのです。
だからといって、人間も自然界の動物たちのように行動するべきだとは思いません。
(既にそのような理想を掲げて、人間社会から隔絶した世界を独自に築こうとする試みが、世界中で何例か見られていますが成功しているのかどうか私にはイマイチ分かりませんでした。)
人間は、種をつなぐことにあまり関わりのないことを重視するような文明社会を築き上げてしまったため、その結果として今、少子高齢化という問題に直面しているのだと感じています。
特に日本社会では、浮いた存在にならないように自分の気持ちや本心を口にしづらい風潮もあります。
「あなたが好き」という想いを表明するために万葉時代に使われたという紅色。
言葉は口から放たれるとすぐに消えてしまいますが、色はいつまでも見ることができます。
昔の人は、愛がどういうものかということについて、現代社会を生きる私たちよりも、より鮮明に把握していたでしょうし、愛の伝え方もずっと優れていた。私の勝手な想像ですが、なんとなくそんな気がしてなりません。
ヒトコトリのコトノハ vol.54
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