こんにちは。
ARどうぶつ病院獣医師の柴田です。
今日は犬の表在性膿皮症について書いてみようと思います
わんちゃんの表皮は外側から
角質層
↓
有棘層
↓
基底層
で構成されており、更にその下層に基底膜、真皮層と続きます。
基底膜は表皮と真皮の境界で、表皮とともに皮膚のバリア機能を担っています
表在性膿皮症の原因菌はStaphylococcus pseudintermediusというブドウ球菌の一種です。
実はこのブドウ球菌は、わんちゃんの表皮に常在しています
わんちゃんには毛が生えているため、私たち人間よりも表皮がとても薄いです。
ブドウ球菌は皮膚のバリア機能の異常によってわんちゃんの皮膚表面の毛穴に入り込み、かゆみや脱毛、膿疱の形成を引き起こします
膿皮症の治療には抗菌薬の投与の他にシャンプー療法を行ないます
シャンプーは「クロルヘキシジン」や「過酸化ベンゾイル」といった消毒成分が入ったものを選びましょう。
シャンプーは2度洗いが重要です。
はじめは全体の汚れをざっと落とし、2回目はより丁寧に洗っていきます
2回目のシャンプーが終わったら、そのまま10分間浸漬してから洗い流しましょう。
この時にシャンプーの洗い残しがあると、肌荒れの原因になるのでしっかり洗い流しましょう
膿皮症の症状がおさまるまでは週2~3回、その後は週1回シャンプーをしましょう。
シャンプーが終わった後に保湿剤を用いるとより効果的です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。