まきさんと行くはずがコロナのせいで行けなくなっていた「毒展」。
もう会期が終わっちゃうからそろそろ…と思ってサイトを見たら、なんとチケットが全部売り切れていたf(^_^;
すぐそばではエゴン・シーレ展が始まってはいるのだが、レオポルト美術館って多分2度は行ってるはず…。
ほぼほぼ観たことある作品ばかりだろうと想像できるのに、入場料がやたらと高い。
…ということで、佐伯祐三展に行くことにした。
いわゆる日本の洋画家の中では結構好きなんだけど、まとめて観たことなかったんだよな。
実際、回顧展はスゴい久しぶりらしい。
チケット予約サイトでは、どの時間帯でも買える様子だったんで、これは余裕だろうと考えて、東京駅の中で昼を食べてから、当日券で入館。
ここ最近では、1400円って良心価格。
チケット自体は全然問題なく買えたのだが、結構な混み具合だ。
オーディオガイドも、先に買ってダウンロードしておかなきゃならないんで、手間は掛かるし、一応念のため充電器持ってなきゃならないしで、美術館側は手間が省けて良いだろうが、こっちはなかなかめんどくさい。
そして肝心の中身。
最初がかなり若い頃の自画像だったり、最初のフランス留学から帰ってきた後の下落合の風景画だったり、人物画だったり、と日本を舞台にした絵の方が見慣れないので、なかなか意外性があった。
それこそ30歳で亡くなっているから、実質、10年間分の作品で、しかも戦時中に消失した作品もあるんで、それも考えるとこれだけのボリュームの作品が残されているのはスゴい。
それはもちろん、1日に1枚や2枚描きあげるほど多作だったこともあるが、それを悉く保存すべきだと高く評価されていたことの証でもあるな。
しかも、その内容も、やはり日本の風景を描いていると、何ともねっとりとした、日本の空気が描き出されている。
3階フロアの最後にパリでの風景が出てきて、階下へ。
階段を降りている途中で係の人から肩を叩かれ、展示室はダメだけれど、階段内は撮影OKです、とわざわざ教えてくれたんで、写真を撮っておく(笑)
そして2階は、まさに、ザ・佐伯祐三!なパリの風景が並ぶ。
そうそう、これこれ!といった感じ。
というか、今回の展覧会を観て、この、他の洋画家にはないドライで洒落た感じというのは、パリそのものの空気だった、それを描ける人だったのだ、ということが分かった(笑)
もちろん、体調を心配されて日本に帰国させられたのに、また渡仏して、そう長くないうちに亡くなるほどパリに魅せられていたとも言えるんだろうが。
ただまあ、それを考えると、他の人たちってずっと日本を引きずってるな。
それにしても、ボリュームがかなりあるのに、座るところがあまりなくて、最後の方でようやく空いた席を見つけたところで長々休まざるを得なくなってしまった。
もうちょっと休めるところが欲しいなぁ。
まぁ、後半をもっとじっくり見るために、もう1回行ってもいいんだが。