未乾燥では木が暴れる
木は昔から乾燥して使えと言われています。其れは誰でもが知っていますね。
乾燥すれば、硬く強くしかも腐り難くなります。
それで
簡単に乾燥が重要な工程なのか、ポイントをおさらいしてみます。
【以下は木材関係の資料を参考にしています】
*施工後の乾燥収縮にともなう狂いや割れを未然に防ぐ
*強度が高まる
*変色菌や防腐菌などの木材害虫・害菌の発生を防止する
*重量が減り、輸送しやすく、施工時の取扱いが楽になる
*接着などの加工性が高まると同時に、塗料ののりもよくなる
乾燥することで上記のような特性が高まり、品質が安定するのです。
【木が乾燥しているから法隆寺の様に1200年も前の建物が残っているのです】
さらに、乾燥の途中で内部割れを起こしたものや変色したものは取り除かれますから、一定のレベルに達した材料【品質の確保が出来る】を提供できることにもつながります。
逆に、きちんと乾燥しきれていない木材を使った場合には、狂いや割れが生じやすく、本来木材が発揮できるはずの強度が活かせないというデメリットが生じることに
なります。
今日では大半の創り手において、特に構造材は乾燥材を用いて建築していると推察はしていますが、その乾燥の度合いですね。
下記でも紹介していますが、気密住宅においては20%以下となっているので、
乾燥の度合いも創り手次第?でしょうか。
もっとも、きちんとした造り手は逆に言えば無垢材の生木は使って無いでしょう。
参考に木材の品質基準でもあるJAS規格では、含水率18%~20%の用材を
乾燥材の規格としています。
「エネルギーの使用の合理化に関する法律主要な告示」では、使用する木材を
「乾燥木材」に限定しており その含水率は20%以下と明示しています。
これを受けて、住宅金融公庫の「木造住宅工事共通仕様書」でも、気密工事を行う場合は、含水率20%以下の乾燥木材を使用しなくてはならないと定めています。
そこで、木材の勉強です【木材関係の資料から】
木は伐採直後には含水率が150%を越している場合も有ります。
木の細胞の中には「自由水」という水分と「結合水」という水分が存在し、
「自由水」は空気中にさらすだけで蒸発していきますが、
「結合水」は人工的に乾燥しなければ抜けないそうです。
この「自由水」が抜けきるころ、木は収縮・変形を起し始めるのです。
其れまでは、水分をたっぷり含んでいても自由水が抜けきらない間は反りや割れは生じないのですね。
【150%から水分が抜け始め30%近くまで乾燥しても木の繊維は収縮を起さないのです】
そのまましばらく放置【乾燥】すると、木材の収縮や狂いが極端に少なくなり、
大気の湿度と均衡した状態になります。
その水分状態を『平衡(へいこう)含水率』と呼んでいます。
これが約15%と言われています。
しかし、湿度の高い屋外と湿度が低い室内ではそれぞれ平衡含水率が異なります。気候によっても一定では有りません。
多少なりとも専門的な事を紹介しましたが、無垢材を使う前には乾燥しなければ、様々なデメリットが生じる事がお解り頂けたのでは有りませんか?
・・・・・・・・次回に続きます。
まじめな社長の真面目な住まい造り実践会 代表 米田正憲
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