バブルのはじけた後も永く不況が続く建築業界です。
真面目な家造りをしている大半の皆様方は、大変ご苦労をされている事と思います。
私もその一人です。
永年築いて来た「こだわり」を忘れ、ついローコスト系のフランチャイズの誘いに乗ろうかと考えられた事はなかったでしょうか?
実は私も度々送られてくるあるフランチャイズの誘いで講演会に行きました。
中身は楽して儲けるシステムの「さわり」です。より良い家造りとは言えない「安く作りそして売るシステム」です。
講師の他に、フランチャイズに入会し成功した?工務店の社長も同席して、そんなに汗をかかなくても、この手法を
用いれば、お客様が沢山集まりコストも下げる事が出来て儲かる話をします。
その代わりその手法を手にするには、高額な入会金と月会費等の多額な経費を収めなければなりません。
この手の講演会に出席した事は有りませんか?
さて、講師の話しを聞いているうちに、これは今まで頑張ってきた「こだわり」を捨て去り、ご縁の有ったお施主様を裏切る家造りと私には思えて来ました。聞けば聞くほど何かが違うのです。この手の商法と肌が合わないとでも言うのでしょうか。皆様もその様に感じられたのでは無いでしょうか?
そこで、私は「真面目にいい家造り」をしている皆様と力を合わせて、「汗をかかないで、言葉を巧みに操りあたかもいい家と称するような家」が社会に蔓延する事を防ぎたい気持ちが起きてきました。
これには施工店のみならず、まじめな家造りを望まれる皆様方にも参加をして頂きたいのです。
不況下において、社会全体が価格破壊をした者が勝つ?風潮ですが、無理な経済設計は大問題となった構造計算偽造事件を引き起こしました。(これは氷山の一角?)
最近は地元の企業アパグループでもホテル・マンションで発覚しましたが、これも企業体質(過度な利益追求)による無理なコストダウンが原因と読み取れます。一般住宅でも、ローコスト系の一戸建て住宅で、970棟もの強度不足が昨年発覚しました。
もっとも、建築基準法ぎりぎりでクリアしていても阪神淡路大震災の地震力では倒壊するとの実験結果も出ています。
普通に建てても(基準法にのっとり)安全と安心が確保出来ないのです。それなのに工期・コストを削る事から始まった過度な利益追求型の家、すなわちローコスト系の住宅が建築基準法以上に性能が有るとは思えません。
住まいは家族を慈しみ育てる大切な場所です。
私は、住まいは建築主が希望する・しないに関わらず、住む人の安全と安心を担保出来る家造りが絶対必要と考え、創業以来、基礎と木にこだわり、見えない所で差の付く頑丈な家造りに取り組み実践して参りました。それは、
そこに住む人の事を最優先して、頂いたお金を正直に反映させた家造りです
そこには適正価格があってしかるべきではないでしょうか。
私達は、そこに住む人の生命にも関わる責任の大きい仕事をしているのです。
国の安全基準値が低ければ、その基準に合わすのではなく、それ以上の住まいを提供するのが私共地域に根付いた者の務めではないでしょうか。
楽して金儲けする事全てを否定はしません。でもその様な事が出来る人とは、特別に能力のある一部の人です。
しかし、こと家造りに関しては如何なものでしょう。
ハウスメーカーやローコスト系の業者はTV・新聞やチラシ等で多額の費用をかけて宣伝していますが、真面目な施工者はあえて声を大にして言いません。しかしそれは一面、一般の方に理解をして頂く努力を怠って来たとも言えます。
戦後、経済政策の元でハウスメーカーが誕生しました。そして住宅産業は経済発展の大きな役割りをはたしましたが、その過程の中で、メーカー主導の家造りが正しいと思い込みました。いわゆる「ブランド錯覚」を起したのです。
その結果、日本の住宅は世界の先進諸国の中で「もっとも短命な家造り」があたり前になりました。
しかし今日の環境問題を考えれば、「大量生産短期破壊」の家造りは許される現状では有りません。
この様な家造りの責任はメーカーだけでなく、追随してきた工務店にも有ります。
ようやく近年になって、この様な家造りはおかしいとまじめな方々は気付き色々な取り組みをしています。
私達も地域の皆様に本当に「いい家」を知って頂くため地道な活動を致しませんか?
この様な考えを持つ皆様と「いい家造りの情報」を共用したいと私は考えております。
共感された方のご意見、ご要望をお待ちしております。
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