まだ、別れてない。と彼は言った。
ということは、二股だね。と私は言った。
6年続いた長過ぎた春。
他人の色恋ざたは、聴いても、読んでも面白く、片方からしか聴いてないので、どちらに原因があるかは、定かではないけれど、産まれる前から、そういう運命だったともおもう。
たぶん、言い訳だと思うのだが、まだ、はっきり付き合ってるわけじゃない女のほうが、自分に運が向くと彼が言った。
陰で、比べられている、まだ別れてない彼女が可哀想に思えるが、お前もいずれ、逆の立場に置かれることは、覚悟のうえだよな。と私は思った。
自分が蒔いた種は、自分で刈り取るとは違い、やったことは必ず戻ってくる。良いことも、悪いことも。だから、私は、相談されても、肯定しかしないのだ。
最近、みな、背中を押してもらいたい人が多いんだろう。
まだ何もやってないから、と女は言った。
やる、やらないは、私には関係なく、秘め事というのは、隠されているうちは楽しいのだ。
あまりにも、まわりに秘め事を楽しんでる者が多く、私の統計では、体の関係までいくと、全ておかしな人生になり、プラトニックだけなら、綺麗に終わる。
たぶん当たり前なこと。
♪例えば君といるだけで心が強くなれること、なにより大切なものを気づかせてくれたね
最初だけは、沢山そういうこともあるだろうが、ドキドキ、ワクワクは永久ではないから、ところかわれば、品変わるで、輪になって、オクラホマのダンスのように、踊る相手が日々変わっていけば、秘め事はなくなるだろう。
秘め事を、否定はしない。
ただ、別れる勇気もなく、愚痴を言うのはいかがなものか。
愚痴からは何もうまれないと実感する