2019年10月撮影
バレーの踊り子を描き始めた オーケストラの楽師たち ドガ
《オーケストラの楽師たち》(1872~73) 油彩 カンバス
フランクフルト市立美術研究所所蔵
1870年台に『ドガ』は踊り子を書き始め、たくさんの作品を書きます。
この作品で、初めて舞台の踊り子の全身が描かれたのではないでしょうか?
前面に大きく描かれた黒を基調にした楽団員が描かれています。
タイトルが『オーケストラの楽師たち』ですから、まだこの時期には楽団員が
中心だったようです。
しかし、舞台の上ではライトに照らされた踊り子が躍動しています。
この時期、彼は「印象派」の中心人物として活動しています。
光をとらえた印象派は、屋外に出て多くの作品を描きました。
『ロートレック』がそうでしたが、『ドガ』も多くの作品を屋内で描いています。
私はオペラを時々見に行きますが、オーケストラコーナーは、
舞台の下に沈んでいて、上演時には、客電が落ちますから、
確かにこんな感じになります、それだけに舞台の上の煌めきが
強調されます。
私が好きな作品の一つです。