さて、ケーブルカーの駅を降りるとすぐ側に見える大きな教会がサクレクール寺院でしたね。
この教会はノートルダム寺院の次に大きな教会です。高さ130メートル,幅が50メートル,奥行きが100メートルあります。
ノートルダム寺院は11世紀から12世紀に立てられた教会ですが、サクレクール寺院は1877年にギベールパリ司教の発案で作り始められ、完成は1914年でした。こうみえて新しい教会なんです。
建築様式はロマネスク様式とビザンチン様式の併用だそうです。
設計はポール・アバディ(1812-1884)彼は中世の建築に精通していて、サクレクール寺院を設計する際に15人の応募者の中から選ばれました。
サクレクール寺院はフランスとベルギーに複数同じ名前の教会があります、モンマルトルにある寺院はバジリック・デュ・サクレクール・ド・モンマルトルといいます。
サーフィスを見てみましょう、とっても端正な佇まいで綺麗ですね。
一層部分は直線とロマネスク様式の三連のアーチによって作られています。2層部分は同じく三連のアーチですが、中央は少しだけ高くなっていてアクセントになっています。アーチの上はペディメントになっています。
そして最も重要な部分は2層目の中央の壁龕にあるキリストの像です。キリストは左手の3本の指を上に向けて、右手でハートを指しています。作者はピエール・セガン。
サクレクールとは聖なる心臓という意味です。
そして次に目につくのは左右の青銅の銅像です。向かって左はルイ9世(1214-1270)右手に剣を持ち、左手に処刑の時にキリストの頭にかぶせられたいばらの冠を持っています。このいばらの冠は、ルイ9世が聖遺物として所有していたといわれています。
また、右手はジャンヌダルク(1411?-31)やはりフランスにとってこの時期になっても彼女はなくてはならない存在なんですね。