いろいろな知識を先に入れてしまうとその知識が偏見となって純粋に作品を見ることができないのではと考えたからです。
しかし、何年か美術館巡りをしているうちにやはりその作品の背景を知ることによってよりその作品を深く鑑賞できるのではないかと思うようになりました。
そして美術関係の入門書を探そうと本屋さんに行くのですが、適当なものがあまり見つかりません、美術関係の書籍は少ないですね。
見つけたのは高階秀爾著「近代美術史」でした、この本は常に手元に置いて眺めるようにしています。今も、ミレーとバルビゾン派の画家たちのページを開いています。
最近になって、世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」というキャッチコピーで木村泰司著「西洋美術史」という本が出ました。やっと出たかという感じでした。
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最近欧州の美術館に行って、日本の若い人たちが少ないことに憂いを感じていました。
若い人たちがビジネスマンとなり、欧米のビジネスマンと商売をする時に基礎的な文化の知識がなくて会話が成り立つのだろうか心配です。
欧州の場合は私が行った範囲の美術館での経験ですが、幼児から高校生牛来の子どもたちがグループで、その間の学芸員と一緒に作品についてディスカッションしているシーンをよく見かけます。
ですから彼らはおらが国の芸術家の作品について小さなころから教育を受けているわけです。
芸術をビジネスと絡めて話してしまうのもなにかはなはだ無作法な気もしますが、それでも若い人に興味を持って読んでもらいたいと思います。
オルセー美術館本当に素晴らしい美術館です、宝石のようなきらめきを持った作品が山のようにあります。そんな美術館で、皆さんが楽しみを深めるためにこの2冊をお勧めします。