サンピエール教会
いつもたくさんの信者や、観光客であふれているサクレクール寺院ですが、すぐ横にあるサンピエール教会なら落ち着いていてゆっくりできますよ。それにとてもいい教会なんです。
サクレクール寺院が19世紀に作られた比較的新しい教会だとすると、サンピエール教会の歴史は古く、パリでは3番目に古い教会だそうです。
この教会も古い教会によくあるように、何回も建て替えられています。
最初の建物は古代ローマ時代で神殿風の物であったといわれています。現在の教会の中にも古代や、メロヴィング朝の頃の大理石の柱が何本か残っています。
しかし後陣の天井はゴシック様式の原初的なリブボールトが見られます。後陣の建設は12世紀後半といわれています。
本格的にこの教会の建設が始まったのは、ルイ6世がこのあたりを取得した12世紀です。
1147年に教皇エウゲニウス3世によって新しくロマネスク朝の教会に作り替えられました。
内部を見ていただくと、ロマネスク朝のアーチ形の開口部分を柱頭のついた柱で支えている所を見ることができます。
主祭壇はシンプルですが、後陣と一体的になりとても端正な顔に仕上がっています。
ステンドグラスは近隣の市民でデスマレットさんが27の窓のステンドグラスを寄付したんですね、これが1952年のことです。かなりお金がかかったでしょうね、欧米では日本と比べると寄付という習慣が根付いています。
製作は、ステンドグラスのデザイナーのマックスイングランド(1908-1969)です。
デザインはかなり抽象的で、大胆な構図になっています。
説教台もとても近代的ですね。
モンマルトルの丘で斬首の刑にあってその後、首を持ったまま数キロ歩いたという
殉教者サンドニの像です。
自分の首を持っていますよね、これから歩き出そうとしているところでしょうか。
モンパルナスにはこのサン=ドニ司教の彫刻や絵をよく見かけます。