”Femme de maison blonde"(1893-1894)
『ロートレック』
この作品はサブタイトルが"etude pour L'lnspection medicale
となっています、娼婦たちは定期的に性病の検査を受けなければならず、
その時の様子まで、作品の中に描いています。
これは習作ですが、検査前の女性の不安そうな表情がよく描かれています。
しかしこの作品は、いやらしいもの、不潔なものを見る眼差しではないと、
わたしには感じられます、『ロートレック』の眼差しですね。
"Femme qui tire son bas"(1894)
ストッキングをはくために引っ張っている女性を描いたものです。
この頃は絹のストッキングだったため、破れやすくストッキングをはくのも一苦労
だったようですね。
ストッキングをはく仕草は、描き方によってはかなりエロティックになるものですが、
とても自然に描かれています。
"Femme tirant son bas"(1893~94)
前作と同じように女性がストッキングをはいています、そこには、
娼婦の館の遣りてババーが描かれています。
眼光鋭く女性を見つめています。
「今日もたくさん稼ぐんだよ」と言っているようです。