ATARI MUSIC STUDIO

ピアノを中心に様々な曲を編曲・演奏します。ブログでは音楽関係のつぶやきを中心に書き込みします。
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『ト音記号』ってなあに?

2021年04月08日 | 日記

今回は音楽用語 超基礎編!ト音記号(G clef)についてお話させていただこうと思います。
ト音記号は音楽用語のひとつで、「高音部記号(Treble clef)」とも呼ばれます。

五線紙の上にト音記号を書くと、その楽譜は「高音部譜表(Treble Staff)」となり、「五線の下から2番目の線上をソに指定します」という意味の楽譜になります。
(高音部譜表にならないケースもありますが、それはひとまず置いておきます)

楽譜は左から右に読んでいくため、ト音記号は最初に音の高さを示す記号として、五線の一番左に書かれることが多いです。「ソ」を日本語の音名で言うと「ト」になるので「ソ(G)を指定した記号=ト音記号」というわけです。

「ト」とか「ヘ」とか、なんなの?と子どもの頃は不思議に思っていました。
「いろはにほへと」をカタカナにした「イロハニホヘト」の中の「ト」とか「ヘ」だとわかったのは中学生頃だったと思います。それまで「ト音記号」は「トーン記号(Tone sign)」だと思っていました・・・

「ドレミファソラシド」の音名に対して日本語の「いろはにほへと」を当てはめていたんですね。
ちなみに「ドレミファソラシド」はイタリア語です。
英語の場合は「ABCDEFG」になります。英語の音名は単純にAからアルファベットだったんですね。
で、日本語の場合は「いろはにほへと」になるというわけです。
それぞれの関連性は以下の通りです。

A(英語)...イ(日本語)...La(イタリア語)ラ
B(英語)...ロ(日本語)...Si(イタリア語)シ(発音的には「スィ」が近い)
C(英語)...ハ(日本語)...Do(イタリア語)ド
D(英語)...ニ(日本語)...Re(イタリア語)レ(巻き舌発音 RRRe)べらんめぇ調が近い
E(英語)...ホ(日本語)...Mi(イタリア語)ミ
F(英語)...ヘ(日本語)...Fa(イタリア語)ファ
G(英語)...ト(日本語)...Sol(イタリア語)ソ

この対応表が頭に入ってくると、「ハ長調」は英語で「C major」(シーメジャー)になるんだな!
と意味が繋がってわかるようになります。

音楽大学では、音名をドイツ語で発音することが多いので、ついでにドイツ語音名も追記しておきましょう。

イ(日本語)...A(英語)...A(ドイツ語)発音は『あー』
ロ(日本語)...B(英語)...H(ドイツ語)発音は『はー』
ハ(日本語)...C(英語)...C(ドイツ語)発音は『つぇー』
ニ(日本語)...D(英語)...D(ドイツ語)発音は『でー』
ホ(日本語)...E(英語)...E(ドイツ語)発音は『えー』
ヘ(日本語)...F(英語)...F(ドイツ語)発音は『えふ』
ト(日本語)...G(英語)...G(ドイツ語)発音は『げー』

ドイツ語もアルファベット表記になりますが、英語で「B」の部分だけ「H」になります。
発音も英語は「えーびーしーでぃーいーえふじー」ですが、ドイツ語の発音だと「あーはーつぇーでーえーえふげー」になります。
ドイツ語ではBは(べー)、Hは(はー)と発音します。

ドイツ語音名の場合、ちょっと注意が必要で、英語音名でBは、ドイツ語音名でHになること。
ドイツ語音名「B(べー)」の場合、英語音名で「B♭(びーふらっと)」の意味になり、日本語音名なら「変ロ(へんろ)」です。ちょっとややこしいですね^^;

「え-の音ください」と言われたら、音大生や音大出身者なら間違いなくE(ミ)の音を連想するでしょう。
ジャズやバンド出身者は、英語音名の方に慣れてらっしゃることもあり「え?A(ラ)じゃないの?」となり、話がごちゃごちゃになることも(笑)

蛇足ですが・・・
ドイツ車のBMWをドイツ語でそのまま発音すれば「べー・えむ・う゛ぇー」となりますね。たまにBMWを「べんべ」と発音する人がいるのは、そのせいですね^^
ちなみに、こちらもドイツ車ですが「フォルクスワーゲン(Volkswagen)はドイツ語発音に近いですね。
Volks(人々)、wagen(車)、Volkswagenは日本語訳で「国民車」という意味になります。