今回は楽譜が読めるようになるコツについて、少しご紹介させていただきたいと思います。
そのために、まずは楽譜を構成している5つの要素を覚えておく必要があるのですが、言い換えれば覚えることは「この5つしかない」のです。この5要素は、『楽譜として成立させる』ための最低条件でもあります。
1.音部記号
楽譜の左隅に書かれた「ト音記号」や「ヘ音記号」などです。「だいたいの音の高さを指定している記号」だと思ってください。(だいたいってww)
2.調号
ハ長調、イ短調には調号がありませんが、ト音記号の右隣には♭や♯を書いて、これから始まる曲の調性を宣言します。ト長調なら♯が1個、ヘ長調なら♭が1個付く、といった感じです。
3.拍子記号
四分の四拍子(4/4)など、曲のリズムを決めます。調号の右隣に書きます。調号がない場合は、音部記号の右隣に書きます。四分の四拍子(4/4)は「C」と略して書くこともできます。
4.小節線
五線譜を縦に区切っている小節線を入れます。小節線と小節線の間(小節と言います)に音符や休符を書き入れます。
『一番最初の小節線は拍子記号の右隣に必要なのでは?』と思うかもしれませんが、一番最初だけ「透明な線」が入っていて見えません。(嘘ですw「最初は小節線を入れない」が正解です)
5.終止線
ここでこの曲はおしまい、という意味の二重線を書いて、曲の終わりを表現します。
私たちがよく目にする「楽譜」が考案されたのは、ルネサンス以降と言われています。15世紀頃、ほぼ現在の楽譜の形になったと言われています。
それまでは、文字だけでメロディーラインや音の上下を表現するようなものから始まり、四線譜や五線譜で正確な音程を表現できるネウマ譜(主に教会音楽用)が誕生します。
やがて音符や休符が考案され、時間軸に沿って正確にリズムが表現できるようになり、小節でリズムを区切る方法が発明され、現在私たちが目にする「楽譜」という形になりました。
「楽譜を読める」ということは、すなわち「楽譜を成り立たせている構成要素を知っている」ということに他なりません。
楽譜が読めるようになれば、楽器演奏への道へ階段を一段登ることができますしね!
何度も何度も繰り返し練習をし、楽譜に書いてあることを演奏できるようになるまでには、果てしなく険しい道のりですが・・・