ATARI MUSIC STUDIO

ピアノを中心に様々な曲を編曲・演奏します。ブログでは音楽関係のつぶやきを中心に書き込みします。
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ベートーベンと、彼が生きた時代(その3)

2021年03月22日 | 日記

ベートーベンとはどんな人物だったのでしょうか?「楽聖」と呼ばれた人の「生きざま」とは?


画像の転載元はこちら→ ルートヴィヒヴァンベートーベン(17... (meisterdrucke.jp)

15歳頃から身長165cm。背は低いけど、わりとがっちりした体格。
祖父(ルートヴィヒ)は宮廷バス歌手。宮廷楽長にまでなった偉い人。でも3歳の時に死んでしまった。
自己中のお父さん(ヨハン)は大嫌い。小さい時、超スパルタでしごかれたし、よく殴られたし、稼いだ金はすべてお酒に変えてしまうし、お母さんをいつも泣かせるし。
ピアノやヴァイオリンは弾けるけど、実はそれほど好きじゃない。お父さんを思い出すから。
優しかったお母さん(マリア・マグダレーナ)は大好き!
兄弟は生まれてすぐ死んでしまった姉妹を除いて2人の弟がいる、2人とも大好き!

という感じでしょうか。(大きく違っていたらごめんなさい)
祖父が亡くなり、収入が激減したベートーベン一家は一気に貧乏になりました。それもそのはず、お父さんは自分の稼ぎを全部お酒に変えてしまうからですね。宮廷楽長だったおじいさんとは大違い・・・

お父さんがほどこした特訓も、ベートーベンを一流の音楽家に育てようというよりは、一家の稼ぎ頭にしたかったからなのでしょう。
「スパルタ教育」というよりは、リンチや虐待に近かったとも言われています。
ベートーベン本人はそれがすごくイヤで、音楽が大嫌いでした。でも練習してうまくならないとまた殴られるからしかたなく・・・といった感じだったのでしょう。

いつもお父さんに泣かされてばかりのベートーベンに、お母さんはいつも優しくしてくれたそうです。お母さんの支えがなかったら、ベートーベン少年はとっくに家出して非行少年になっていたことでしょう。


若い頃のベートーベン 画像の転載元はこちら→ ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン - Wikipedia

悲痛な過去が直接の原因かどうかはわかりませんが、ベートーベンは大人になっても時々意味不明の行動とって、周囲を混乱させることがあったそうです。
とても優しい内面人格を持っていながら、無口で怒りっぽい上にキレやすい。今風の言い方をすれば、まさに「コミュ障」。

周囲からはきっと、近寄りがたい人柄に映ったことでしょう。結婚せずに生涯独身だったのも、多分こっちの原因だろうと思っています。

日本の音楽授業では、かつてベートーベンについて「ドイツを代表する偉大な作曲家」とか「楽聖」などの説明がなされ、テストに出題されたりしていました。(今はないのかな?)
ベートーベンが生まれた国はどこか?とか、何年に生まれたか?とか、「運命」は交響曲第何番か?といった具合です。
はっきりいって「そんなことどうでもいい!」と思うのです。
いえ、勉強する必要がないとか、テスト勉強がいらないとか、そういう話ではありません。
そんな知識はどこにも役立たないですし、そんなものが学校のテストに出されたら、きっとベートーベンだって天国で顔を真っ赤にしているに違いありません。

「俺はそんなに偉くねえぞ!」って。

大切なのは過去の偉人を神格化することではなく、彼が不利な状況にどうもがいてきたのか、逆境に対しどう立ち向かってきたのか、苦しみの果てに彼は何を見いだそうとしたのか、私たちがベートーベンの想いにちょっとだけ寄り添うことなのだと思うのです。



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