東日本大震災の記憶を甦らせる
大船渡の山火事被害の実態映像
は自然災害と常に隣り合わせで
ある日本列島に住む我々の日常
を思い越させて、その心には何
かしら太古の昔から育まれ続け
た精神が宿っているのではない
かと思うのでした。焼け落ちた
家を間近に見て悔しいと涙ぐむ
被災者の顔を見ると、何と多く
の人々が同じ思いをしてきた事
かと実感せざるを得ません。私
が住む町も近い将来に東日本大
震災を上回る大地震が80%以上
の確率でいつ起きても不思議で
はないと予測されています。
旧約聖書でノアは神から生き物を
全て滅ぼすので、言う通り巨大な
方舟を作りあらゆる生物のつがい
とノアの家族だけをそこに乗せて
大洪水を起こすと予言され、彼ら
だけを生存させる契約をしました。
神を信じない人々はノアの行動を
笑うのでしたが、結果は神の予言
通りでした。現代の科学の進歩で
自然災害リスクの警告を神の予言
の如く受けていますが、私自身も
ノアを笑った人々よろしく殆ど何
も備えているとは言えません。
欧米のように自然災害リスクの少
ない場所に住む人達が唱えている
グローバリズムの様な概念で物事
を判断していては、日本人は駄目
だと思うようになっています。
昨日は亡くなった母親の誕生日
だったので散歩がてら我が家の
菩提寺へ妻と歩いて行きました。
片道3000歩程で、いつもの散歩
コースとは反対方向ですが、人
通りの多い街の中心地を通ります。
途中で花屋へ寄って供花を買いま
したが、そこは駅へ通ずる大通り
にあって人通りも多くなってきま
した。花屋の何軒か先に最近建設
されたホテルがあってトランクを
引きずる観光客らしき人々が始終
出入りしています。お花が出来上
がる迄店先で待っていたのですが、
その間に行き交う旅行客らしき人
が全て韓国人というのには驚きま
した。駅ビルがリニューアルされ
ホテルになったのは知っていまし
たが、この通りにも出来たホテル
は外国人専門のような代物です。
直ぐ近くで新しいホテルが建設中
でしたが、この近辺で2軒の老舗
ホテルが閉館して、現在は取り壊
し中です。いわゆる都市型ホテル
と呼ばれたレストランや宴会場など
を備えた地域密着型のホテルが消
えて、インバウンドに特化した様
なホテルが出現しているのです。
此処は韓国かと思うような一角を
後にして、お寺へ行き墓参りした
後は別コースで家へ戻りました。
こちらは城をとり囲むお堀に沿って
整備されたゆったりとした歩道です
が、マラソンの練習をしている人や
日本人観光客がちらほらいた程度で
外国人の集団はいませんでした。
こちらのコースには都市型ホテルが
唯一残っていますが、外国人は居な
いようです。隣には老舗デパートが
あって私達は買い物の為にデパ地下
に寄り道しましたが、館内は外国人
が多くて、食料品レジでは韓国語が
飛び交っていました。この光景は
見慣れたものでしたが、墓参りの
途中で寄った花屋で見た光景と合わ
せると、インバウンド観光客の特に
韓国人の空港からの行動パターンが
考察出来ました。妻はお墓に供えて
あった花の萎れ具合からいつ頃、誰
が来ていたのか考察していましたが、
2人で韓国人観光客の動きを推測し
ました。彼らは空港に着くとバスで
駅ビルに到着して、近辺のホテルへ
荷物を置くと、とって返して駅ビル
方面へ戻り、そこから商店街を通っ
て、終点のこのデパートへ向かい
そこのデパ地下で食料品を買いだめ
してホテルへ戻り夕食用にするのだ
と考えました。駅ビルには海外高級
ブランド店もあり、彼らの目的は
当地の観光より円安を利用した買い
物だと思います。私達が普段散歩し
ているルートの先には日本でも歴史
ある観光地があるのですが、そちら
への行程では今日ほどの韓国人は見
ませんでした。もちろんそこを訪れ
る人々もいるでしょうが、駅ビルの
周辺から歩くのは少し大変だと思い
ます。元気な人や節約家が歩くので
しょうが、そんな人達が私の使う
スーパーで食料を買っているので
しょう。
私達のような昭和生まれの人間の
感覚では、旅先の旅館やホテルで
珍しい料理を食べるのを楽しみに
するというのもありましたが、
最近はスマフォ片手に情報を収集
しながら旅行するのが主流なので
しょう。ビジネスホテルに泊まっ
て観光するのは味気ない気がしま
すが、それも旅の目的によっては
最適なのでしょう。コロナ勃発
以後は全く旅行しなくなった私達
ですが、ホテル業界もそんな世界
に適応しないと生き残りが厳しい
のでしょう。政府はインバウンドを
増やす為に必死ですが、外国人の
観光客を増やすと言うのは一番安
上がりの経済対策です。開発途上
国が観光業に力をいれるのはその
せいです。
朝テレビを見ていたら鼻トラブル
の番組をやっていました。様々な
鼻の症状の対処方を説明していま
したが、花粉症·ハウスダストと言
ったアレルギーに正しく対処する
方法を紹介していました。最後に
鼻に潜む病として慢性副鼻腔炎
(蓄膿症)と好酸球副鼻腔炎(鼻茸)
が紹介されていました。驚いたこ
とにテレビに一般人の実際の患者
さんが顔出しで自分の病気の事を
お話しされてた事でした。その方は
風邪をひいた後に鼻づまりが3ヶ月~
4ヶ月治らないで頭重感や嗅覚低下
の症状が続くトラブルに30年間悩ま
されたそうで、昨年意を決して専門
医を受診し慢性副鼻腔炎と診断され
手術を決断したそうです。副鼻腔と
いうのは頭蓋骨にある7つの空洞で
それぞれに名称があり複雑な構造を
していますが、その粘膜上に細菌や
ウイルスによって炎症をおこして
トラブルを生じます。薬で抑えられ
ない程炎症が酷ければ手術で患部を
除去すると治ります。炎症を起して
いる副鼻腔の場所によっても手術の
難易度は違うと思いますが、多くは
根治する病気だと思います。
この方もそういう事で手術をされた
のでしょうが、術後に新たに診断さ
れたのが好酸球性副鼻腔炎だったの
です。手術で除去した患部の組織の
診断で好酸球が密集していた所見が
あって判明したのだと思います。
一般的に鼻茸と呼ばれる副鼻腔の
粘膜組織に好酸球が集積し形成され
たポリープが、その増大による症状
に更に感染症を合併し症状が増悪し
た病態であったと推測されます。
ご本人は現在術後1年を経過して症状
は改善しているそうです。テレビで
解説をしていた東邦大学耳鼻咽喉科の
中野光花先生のお話だと、この病気は
再発するので、体質的な部分があると
いうことです。ただ適切な薬物や手術
で症状の改善は可能だと云うお話でした。
体験者が実際に語るような酷い頭重感
や鼻づまり、膿性の鼻水などで憂鬱に
なってしまうような事は私の場合ない
ので、重症度から言えばまだ低いのか
もしれません。この先生が撮影した
患者さんの上顎洞に出来たポリープ
らしき写真が出ていましたが、私は
こんな状態ではなさそうです。
それよりもっと驚いたのは鼻をかむ時
に両側でする人がいるそうです。何と
妻も生まれてからずっとそうしていた
と言うのでした。両側で鼻をかむと
副鼻腔の内圧が上がってしまい耳管に
障害を生じる場合があるそうです。
習慣とか癖とは知らず知らず肉体に
悪影響を及ぼすと言う事です。
都会では10年来の大流行だそうです。
思えば、妻が勤める職場でも6年前に
ノロウイルスの集団発生があり年末
の事でもあって、正月休みもなく妻
も今回と同様に連日の勤務でした。
当時の妻は職場のトップと云う立場
でしたが、現場の責任者は危機管理
能力が全くなくて、妻が現場の陣頭
指揮をとるような状況でした。防護
服を着て活動するのは大変ですが、
ノロの場合は脱水症状に注意すれば
死に至るような感染症ではないので
感染対策は大変でしたが妻も冷静に
対処しているように見えました。
それでも妻にはトップとして現場で
役に立たないその責任者を役職に留
めるべきじゃないと私はアドバイス
しましたが、気の優しい妻はそうし
ませんでした。程なくしてあの忌ま
わしいコロナが職場で勃発し、前例
のない致死率の高い感染症の対応に
件の責任者はヒステリー状態となり、
前回と同じ過ちを繰り返すばかりで
した。結局は妻の任命責任かもしれ
ませんが、適任に非ずと判断したら
後任を探す事を躊躇するべきではな
かったのではないかと思いました。
その後色々あって、その人は降格と
なり職場を去りましたが、今はその
後任が今回のコロナ騒ぎの中で辞表
を出してきたと云う事です。
両人とも妻が探して来た人達なので、
人を見る目がないという事なのかも
しれません。人の能力を見抜くのは
難しい事で、後任者の履歴を聞いた
時に私は不安を感じました。人を選
ぶ時は慎重にしないと自分の首を絞
める事になります。
コロナによって随分と職場や生活の
状況が変わったのは事実です。
やっと解除されて、妻の職場が平常
業務となりました。新規の感染者が
一定期間出なかったので、そういう
判断となりました。18日間もの厳し
い感染対策の日々の結果です。
妻も長期間休みもなく勤務していま
したが、この週末はゆっくり出来そ
うです。ただ老夫婦2人の生活なの
でたいした変化はありませんが、若
い人や子供のいる働き盛りの人にと
っては様々な日常生活の不便を経て
の結果でホットした事でしょう。
妻も病気で感染症に脆い夫を抱えて
いるので、菌を職場から家に持ち込
まないよう気を使う毎日だったそう
です。ただコロナのウイルスは何処
にでもいる訳で、いわゆる健常保菌
者も普通に周辺にいるので、なるべ
く人混みは避け感染対策をする以外
に高齢者は他に手だてはありません。
幸い私の住む町は都会に比べると人
も少なくて、テレビで見る大都会の
雑踏には今も恐怖すら感じます。
コロナ前にはよく東京へ墓参りなど
旅行を兼ねて夫婦で行っていました
が、ここ5年間は一度も上京してい
ません。
コロナのない世界へ行きたいと思っ
ても、あるはずもなく、たとえあっ
ても医療が全くない所だと思う次第
です。妻の同窓会が今年東京である
のですが、どうするのか迷っている
様子です。前回は行けなかったので
今回は行きたいそうです。