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7月3日「山を見て凌ぎ方法を考察するin藤野」の様子

藤野と言えばこちら。

久しぶりの森勝氏持ち込み企画は、安定の藤野にて、これまた面白そうなテーマと相成った。前日からひたすら降り続く雨。当日の朝方も中々のアマアシにもはや企画倒れも覚悟に藤野駅へ向かう。時期的には「雨を凌ぐ」の季節でもあったので、寧ろそれはそれで悪くはないな...

と、邪な考えがよぎるも、藤野駅集合と共にそれも覆される。アマアシは弱まり一気に小雨へ。何だか山容も見渡せるくらいの雲行きで、企画倒れは免れそう??

まずはある種今回のメイン道具でもある双眼鏡(単眼鏡)についてツラツラと。。ほとんどの方がマイ双眼鏡を持参されており、それぞれの双眼鏡も交換こしつつ、見比べてもらう。当然ながら、それぞれメリットデメリットが存在するもの。

そして満を持して、森勝氏ご自慢のコレクションが登場。流石のハイスペックなコレクション群に早くも物欲を刺激させられる。特に男子諸君はナイフに匹敵する食いつきよう笑

さて、森勝氏のコレクション自慢も済んだ所で、そのハイスペック双眼鏡たちも試していただきながら、山を見に、凌ぎ方法を考察しに、いざ出発。

早々のチェックポイント。先ずは双眼鏡の”覗き”になれていただくよう、「鉄塔」「送電線」等の分かりやすい人工物を探し、発見し、考察してもらう。あそこにちらっと見える「スタジアムライト」その周辺の平坦な感じからして、あそこにはグラウンドがあるのかな?(実際に体育館とグラウンドあり)など、の考察が膨らむ。何となく今回の企画内容が明らかになってくる。これを山の植生や尾根や谷の山容を見ながら膨らませていってもらうのだ。

相模湖をまたぐ大きな橋に差しかかり、線路と相模湖を挟んだ山塊がそれぞれ明らかになってくる。あの奥の山域は良さそうだね~なんであそこだけ広葉樹が広がっているのかな?~釣り人は釣れているか??(余談)等、いろいろと見渡しては考えを巡らせる。また双眼鏡でのぞき込むだけで、何だか不思議と楽しくなってくる。

渡り切った先の木々の奥の方に廃鉄塔がひょっこり。ちゃんと辿るとかつての送電線ルートで繋がる。(町内にも遺跡の様に残っていた)

シノギングに直接つながる内容ではないが、モノやコトへ気を向け想いを馳せる事は、凌やシノギングにも通ずる概念が含まれていると思う。そんな気付きや想いを巡らせながら野山を歩く。(決して山頂に囚われない)それもシノギングの真髄であり、一つの豊かな山歩きである。

もう少し歩みを進めると、線路を挟んだ北側の山容が大きく姿を現す。晴れ間も出てきて、すっかり山見日和に。。

今回はあえての5万分の1山と高原地図を使用してもらい、山域全体で見てもらう。地図読みはざっくりに、とにかく歩いて山容を見てもらう。

小さな集落の中でも構わず見まくる。

何も知らない人がはたから見たら、集団でぞきか??と勘違いされそうだが笑 真後ろから見ればなるほど、山をみているのだなと、地元のおじいちゃんも納得してくれていた。

山域全体の覗きは程々に、いよいよ道中ちょっとずつ確認していた南側の小さな山域へ入る。ただ実は殆どが、森勝氏の”隠れ家”自慢に終始していたのはご愛嬌。

事前に手前から確認していた通り、この南側の奥、東寄りの方は、いわゆる薪炭林(低山里山特有の広葉樹)が随所に確認出来ており、実際入ってみるとなるほど、気持ちの良い広葉樹が所々に広がっている。

そして最初の奴から繋がっている、廃鉄塔が姿を現す!確かに存在するのに、目を凝らさなければ気付けないほど絶妙にカモフラージュされたその見た目は、正に廃墟のそれに相応しい容姿。美しい。。

ちょっとした藪漕ぎもし。

ぐるぐる。

グルグル。。

GURUGURU。。。

訳も分からず連れ回され(意図的に場所を特定されないように連れ回していたのか??)、秘密の隠れ家へ到着。古い登山道が交錯した峠の端だが、絶対人も来ないし、沢も程よく近く、とても良い場所だ。さてここらで休憩としようか、と森勝氏もシートを広げてくれた。

このまま休憩かと思いきや、流石の藤野スタイル。間髪入れずのロープワーク集中講座へ。参加者の不得意部分を炙り出し、ストイックに、ただひたすら、「片結び」について解いていく。そう、固い考えは捨て、片結びを組み合わせての結びを意識して覚えればシノギングでのロープワークは完結する。あとは忘れないうちに反復練習あるのみ!

それらを応用して大きなタープを張ってもらったり、

ご持参いただいたマイタープで、地形を考慮し休憩を想定した張り方をしてもらったり、、(小技もちらほら伝授)

行動食もモグモグしながら、みっちり1時間半。いつもとは少し違うストイックな休憩を凌ぐ。少しは休憩できたかな?

 

再出発し、まだまだ続く秘密基地巡り。。秘密のオリンピック広場を越え、トラバースをこなし、荒れた谷を越える。相変わらず狭いエリア内だがバリエーションに富む良い山域だ。

更に越えると、小さな秘密の滝と沢筋に皆歓喜。

尾根よりに登り返すと、何やら廃れた人工物が。明らかに平らに均された周辺。作業場か?はたまた小さな住居でもあったのか?

更に尾根を登り返すと現る廃冷蔵庫。ここまで持ってくるのが大変だっただろうに。。

この上で廃林道の終点へ繋がった。なるほど先ほどの冷蔵庫は昔々ここまで車で運んできたのか。

まだまだあった、見事な同化廃鉄塔。これは言われないと本当に気付かない。最早写真でも伝わらないほど。

拓けた所で、林道へ出る道を下る。朝方の天気はどこへやら、しっかり陽ざしが肌に突き刺さる。

林道手前の送電線直下。何か見えるのか~い??

相模湖なんちゃらリゾートの観覧車がひょっこり。

無事林道へ合流し、相模湖に面する小さな半島のような林道ハイキングコースを周遊して戻る。

道中、関東有数の心霊スポットを横目に...足を引っ張られていないか?しっかり地に足つけて進む。。(写真は関係ない道中の道祖神様。怖かったので...)

最後の相模湖を挟んだ北側山域(東寄り)の確認で双眼鏡観察も見納め。さて今回、双眼鏡の有用性を少しでも感じ取っていただけたならば、これ幸い。

今回のテーマでちょっぴり伝えたかった、広く山を見て歩こう、という事。木を見て森を見ずつ的な概念へのアプローチにも近いだろうか。そして地形図だけの情報よりも、実際に観察した情報の方が信ぴょう性が高いという事実。

狭いエリアでも、地味な低山でも、少し標高を上げた拓けた場所では対岸等の山域が見渡す事が出来る。そんな時にふと双眼鏡を取り出し、反対側を山域全体で確認考察し、それからあそこの植生が気になる、あそこは少し凌ぎ甲斐がありそうな尾根だ等、次のシノギング延いては山歩きに繋げられる歩き方が出来たら、また可能性も広がるもの。そうしてそのエリアに登った時に、もしかしたらイメージとは違うかもしれないが、それもそれ。今度はまた先に確認した側の山域の全容も見られるわけで、そこからまた気になる尾根谷ルートが見つかるかもしれない。この繰り返しだけでも、無限大の楽しみ方が出来る。そういう山歩きの楽しみ方があってもいいのではないか。大切なのは囚われ過ぎず広く寛容である事。

もし皆さんの地元にお気に入りの山域があるならば、手始めにそのエリアから、そんな歩き方で凌いでみるのはいかがでしょうか?

 

 

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