四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
修善寺サンカクスタンド 出張シノギングの様子
まわりの低山が見渡せる、広々とした駐車場に本日のシノラー達が集まった。
ここは伊豆半島のだいたい真ん中あたり。
まずは自己紹介、それから、凌とシノギングについての説明。シノギングは森林限界以下の低山を、地形図の情報から気持ちのよさそうな場所を探し、地図読みで実際にそこを目指す(山頂を目指さない)山歩き、そして凌はシノギングのために開発した衣服と道具であるということを知ってもらう。
続いて、地形図を見ながら本日のシノギングエリアを説明。尾根と渓、ヤバい場合はどの方向を目指せばいいかなど、地図読みに必要な情報も知ってもらう。
その後はコンパスで方位の確認。地図読みの基本中の基本である。
その後はお試しアイテムを貸し出して、いつもの様にようやく凌ぎ始める。
まずは車に気を付けて車道を行く。
シノギングにはもったいないくらいのいい天気(笑)
予定していた尾根の取り付きよりも前に行けそうな踏み跡を発見したのでここから取り付くことにする。
シャガがきれいに咲いている。
ほどなく、幹線道路の橋脚に出る。ここで現在位置を確認。わかりやすい人工物で現在位置を特定しておくことはとても大事。
青竹の竹林を行く。凌ピッケルでタケノコを掘ってやろうなどと考えてはいけない。
180m圏の平坦地に着いた。もうここでいいんじゃね?と思ってしまうほどダラケの適地。
新作のノラギ綾織り(つぎはぎ)をお試し中。
他にもツユハラヒ、クナイといったシノギングには欠かせないアイテムをお貸出し。実際に使ってもらうことでこれらの道具の必要性を実感してもらう。
大好きな送電鉄塔に着いた。
これも現在位置を特定する大事な人工物。しっかり地形図で確認しておく。到着時間も忘れずにメモしておいてね。
途中で一切休憩をとらず歩き続けるのがシノギングなのだが、今日はイベントなので小休止を兼ねて鉄塔の下でパッキングのコツを説明。
このバックパックの中には埋葬、いや、埋めるゴミの袋がパックライナーとして使われている(笑)
こちらは自前のノラギ綾織り(つぎはぎ)。私よりも凌の着こなしが見事だった汗。
足元には可憐なすみれちゃん。
この後は尾根を辿って350m圏のへこみを目指す。私をへこみに連れてって・・・。
冷たい視線・・・。いや、笑ってはいけないが浸透しているのだ。セ、セーフ(笑)
トイレを我慢して寝ている時の夢に出て来る、どうしていいかわからないトイレ(笑)
日差しが気持ちいい。
藪と樹林帯のはざまで進行方向を確認。
わかりやすい樹林帯からへこみを目指す。
へこみに到着。想像よりも大きくて、そして山桜と若葉がきれい。山笑ふ。
よこさん笑ふ。
へこみのヘリでもりまさるショー。小さいウッドストーブにメタルマッチで一発で火を起こして見せる。使える薪と使えない薪はDNAが知っている。
こちらはノラギ綾織り(墨色)低山の背守り刺繍がいいでしょ。
続いて、片結びだけでできる超簡単なロープワーク。
低山小道具研究家の森勝氏の魔法のようなロープワークにみんな釘付けだ。ネットや書籍で得る情報よりも、同じ時間、同じ場所を共有して得る情報の方がしっかりと頭に残るはず。
もりまさるショーのあいだにお昼の鐘が鳴り響いたので、このへこみのヘリでお昼休憩。シノギングはめいっぱい休憩するために休まずに歩き続けるのだ。
休憩前にハンモックの張りかたを実践。
ささっとタープを張って寝転がれば気分は最高。
思い思いの場所にハンモックを張って長いお昼休憩を満喫する。
それにしても、
みんな、
なんだか、
おいしそうな物を食べてるなー。サンカクスタンドで売っているそうです。とてもおいしそうです。
かんちゃんは今からコーヒータイムだそうです。ニヤけてるけどギリセーフ。
先日のmoderate出張シノギングに続いて参加のお二人。鉄板で豪快に肉の塊を焼いて、水のようにキムチ鍋を食らう!
・・・アウトですよ、おふたりさん(笑)
この、わんぱくめが~!
お昼休憩の後半はビバーク用ミニツエルトを張ってみる(ただし入り口はない・・・)。
森勝氏の特別サービス。ヒルバーグテントがどうしてペグ4本だけでこんなにきれいに張れるのか講座。
綺麗に張られたテントに次々と吸い込まれていくシノラー達。
出発前に、前回のmoderateシノギングから目を付けていた、あの人のパッキングにダメ出し(笑)
パッキングやり直し後の背負いやすさに感動する、あの人(笑)
せっかくなのでへこみに降りてみる。
へこみって意外といいでしょ? うん、うん。へこみね~、なるほどね~。
へこみを楽しんだらさあ下山。この直後、私が地図読みを間違えて一同から大ブーイング汗。間違えても復帰できればいいんだよ・・・、その場凌ぎの言い訳を精一杯並べる恥。
復帰後は順調に尾根を下って送電鉄塔に出た。
ここでも現在地の特定を忘れない。みんな真剣に地形図を読む。
ここからは巡視路を辿ってみる。沢への急斜面はつるつる滑るので要注意。
巡視路の杭を目印にしつつ、
林道に出るべく独自にルートを開拓。
シノギングの最後は神社に決まっている。
石段を降りてくるのは神社関係者?
車に気を付けながら駐車場へと進むシノラー達。春の遠足のようなシノギングだったな。
最後に決して笑ってはいけないやつ @へこみのヘリ
出張シノギングにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
がんばって遠くまで行かなくても、長い距離を歩かなくても、身近な裏山で誰にも会わずに充実した時間を過ごせるものです。
それがシノギング。
これをきっかけにシノギングという独自の山歩きにもっと興味を持ってもらえたら幸いです。
シノギングを続けることで山歩きに必要な知識と遭難しない山登りの術を身に付けることができます。
一度のシノギングですべてを吸収することは難しいので、コツコツ続けて少しずつ身に付けてください。
そして、みなさんの裏山に別荘を見つけてください。
またどこかで会えることを楽しみにしています。
出張シノギングに賛同いただき、ご協力いただいたサンカクスタンドさん、ありがとうございました。
お忙しいなか同行して下さったSのS氏、SのW氏、SのM氏、ありがとうありがとうございました!
