四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
箱根外輪山の支尾根調査
ホームの高尾エリアを離れて、交通の便の良いところで、誰にも会いそうもなくて、天国のような場所はないかと地形図を見ていたら、箱根外輪山の支尾根に穴場を見つけた。
いそいそと小田急線に乗り込んで西に向かう。
新松田で関場行きのバスに乗り換えて、関場で道了尊行きのバスに、小刻みに乗り換えて大きな杉に囲まれた終点についた。
参道を歩き奥の院への道標を辿る。高所恐怖症の私は後ろにひっくり返りそうな急な長い階段を顔を引きつらせて登った。やれやれここが本日の最大の難所か(笑)
奥の院の奥に道標があって、そこから深い杉林を登り始める。東電明神線No.41鉄塔を越えると植生が変わりすぐに林道に出る。
そこから先にも道標があって、山と高原地図には載っていないこの尾根道も迷わず山頂まで行けそうだ。しかしシノギングは山頂になど興味はないし、道標に導かれてはシノギングではなくなってしまうので、林道トラバースで隣の尾根に乗る。
下山時の目印にテープを巻いておく。
尾根にはツヅラヲリに踏み跡が付いているが道標はなく、やっと自由になれたような気がした。しかし、踏み跡をたどると自分のペースが乱れるので尾根を直登(笑)
自然林と植林の境界を、朽ちて役に立ちそうにない動物よけのフェンス沿いに詰める。
運動量が上がってマキアゲボウと試作品のウールプルオーバーの表面を、放出された汗の細かな水滴がベールのように覆っている。通気度100以上という驚異的な数値のウールプルオーバーは、汗をどんどん放出してベースレイヤーの濡れを軽減してくれる。そして、通気性が高いおかげでオーバーヒートせず、ウールならではの質の良い暖かさでじんわり守られている感じだ。ある程度の期待はしていたがそれ以上の効果にニヤニヤしながら凌ぎ続ける。
フェンスがなくなり830m圏に出ると傾斜が緩んで自然林の天国のような尾根に変わる(びびりなのでちゃんと熊鈴を鳴らしながら歩いています)。この辺りも薄い踏み跡が続き、テープがチラチラと風に泳いでいる。
950m圏で灌木帯に変わり、あと100mほど高度を稼げば山頂近くの主尾根に飛び出るが、おそらくこのまま灌木帯が続くのだろうとさっきの天国へと戻る。
試作品のモグを広げて必要なモノをいつものように配置したら「だらけ処」の出来上がり。ハンモックに座ってウッドストーブで暖を取りながらいろいろ焼いて、そのわきで温めたぬる燗をぐびっ。まさに天国!
お腹がいっぱいになったら眠くなる。モグにモグっておやすみなさい。
たっぷりだらけた後は慎重に下山。箱根外輪山の支尾根調査を終えて次の凌ぎ場所へと移動するのであった。
今回使ったアイテム
マキアゲボウ 絶賛販売中
ゴブソデシャツ&クイックアームウォーマー 絶賛販売中
マタギ(ウールプルオーバー) 試作品
ヨヒヤミ 絶賛販売中
シモナギ 絶賛販売中
クナイ 絶賛販売中
アグラスカート 絶賛販売中
ヤマバッグ 絶賛販売中
タモツ、ウルオス 絶賛販売中
モグ(ハンモック用シュラフ) 試作品
MOUNTAIN EQUIPMENT OGRE33 絶賛販売中

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