秋紀 芳慧 (Yoshie Akinori)

performanceについて京都で考えたこと

京都、アトリエ劇研での「舞台技術スタッフのためのワークショップ」を先日終えました。

ワークショップは大変中身の濃いものでした。終えたのち、本当に行ってよかったと思いました。

 

秋紀は舞台作品を作りたいのか、自問自答しておりました。舞台作品という言葉に含まれているイメージ~額縁の状態で鑑賞するスタイルがどうも腹に落ちてこない感じをずっと感じていました、なにか無理矢理居心地の悪いものを飲み込んでいくような雰囲気を味わっている、そんな気分でした。

その疑問を解消するためにも今回このワークショップを受講しました。自分が作りたいもの、作品、モノ、とは何なのか、それを見極めれたら。

 

 

そこでほどけてきたのは、僕自身は額縁のような劇場を想定するようなものは作りたくない、いわばインスタレーションのようなものが作りたいと考えていることに気づきました。

舞台の奥があって、プレーヤーがこちらを向いて何かをしているといったものではなく、そもそも舞台というものを設計するところを考えることで自分の作品そのものを構想していきたい、そういう考え方です。360°全方位に向けて物体のようなものを作り、そこから思考していく。人が観たいならどこで観るのか、それから考える。

 

昨年上演した[kho of aza]で囲み舞台のような設定をしたのもその現れであったし、昔演劇のセットを作りたいと考えていたこともそういった思考が出たものだと理解しました。川俣正という現代美術家は環境を異化させる仕事を行っています。そういったものに近い思考です。そうしたことは昔扇町ミュージアムスクエアで観た生まれて初めてみたノイズのイベントパフォーマンス「art architecture 2 performance roundscape O.M.S」の影響が大きいようです。このイベントでは、広い会場に客席がとくに指定のない状態の中、ボンテージルックでマスクをした女性が2mくらいの鞭を持って現れた時の身の危険を肌身で感じたその衝撃が残っているのかもしれません。また子供の頃自分が遊んでいる世界にどっぷりと自分中心で構築していったいるような感覚がベースにあるのも影響しているのかもしれません。

とにかく自分の中のその特性はどこに根ざしているのか特定はできませんが、そういった方向から自分の仕事を考えることに気づけたことは幸せです。

 

 

毎晩照明のプランニングをしている夢を見ながら新作を制作していきます。


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