「中国人とうまくつきあう実践テクニック」 プライベートブログ

中国人理解/異文化理解、「本」やコラム、公式ブログには書ききれなかったホンネを綴る

中国的交渉と日本的交渉の違い

2012-08-03 07:54:06 | ■中国人との実践交渉術
中国的交渉と日本的交渉の違い

うまく伝えられませんが・・・。はっきり言って中国でビジネス折衝や交渉ごとに臨むとき、日本人は「甘い」とつくづく感じます。「まとめよう、まとめよう」と話をうまく進めるのが日本人です。もめないように、できるだけ事がスムースに進むように臨みます。もめずにすんだ交渉を「よかった」と考えるのが日本人なのです。

 しかし・・・、中国人は全く違います。たぶん、目標とするファーストベストの形がしっかり頭の中でイメージしているのでしょう。この目標を勝ち取るために臨むのが「交渉」です。ファーストベストを目指して、あの手この手で自らの主張を徹底的にぶつけてくるのです。

 「順調に早くまとまった交渉」を日本人は「今回はうまくいった」と考えます。これが「まとめるための交渉」で、中国人は徹底的に自己主張をしてくるのが中国流の交渉なのです。

 もちろん、「もめたほうがいい」、「わざと混乱させたほうがいい」といっていわるわけじゃないですが・・・。「必要以上にゴネて交渉を長引かせたほうがいい」といっているわけじゃないですが・・・。日本側ももう少し「勝ち取るべき結果」を意識して、主張すべきことを主張したほうがいいんじゃないかなと思うことがしばしばです。

 「中国人は自己主張が強い」「自分の主張ばかりする」「協調性がない」「相手の気持ちを考えない
」などなど、マイナスイメージの見方をする人が多いですが・・・、決してそうではなく別の言い方をすると、「物事をはっきり述べる」「自分の考えがしっかりしている」「言うべきことをはっきり告げる」という見方もできます。
 逆に、中国人からみると日本人は「言い方が曖昧」「責任の所在が曖昧」「回答が遅い」「遠回しな言い方をする」・・・、さらに「冷たい」「本音を言わない」「何を考えいるかわからない」「口で言うことと考えていることが違う」「にやにや笑うだけで不気味・・・」なんて思われていることもあるのです。

 そもそも、交渉とは「闘い」です。交渉とは自分にとって有利な結果を導き出すためのものであるはずです。つまり、「結果を勝ち取るための交渉」をしてくるのが中国人の特徴です。まとめるための交渉ではなはなく、有利な結果を勝ち取るためには繰り返しさまざまな主張や要求を出してくるのが中国人なのです。