蒼天在眼 (そうてんまなこにあり)ーベランダで星を見る

昔、昔、天文少年でした。そして、今は、ベランダから、星を見ています。
いろいろの忘備録

KE-60近代化改装の巻

2021-06-06 10:32:31 | 天体観測

近代化改装というと、過去の軍縮条約期間中に、帝国海軍が旧式になった戦艦、長門、金剛などに施した大規模改造を思い浮かべてしまいますが、こちらの近代化改装は些細なことなんです。

KE−60は、昔の望遠鏡なので、ツァイスサイズ(直径24.5mm)の接眼レンズをつけるようになっています。天文活動をやめていた間に、世の中は、アメリカンサイズの接眼レンズ(直径31.7mm)に主流が変わったようで、新しい天文望遠鏡アクセサリーの類は、このアメリカンサイズが基準になっているらしいのです。

このままでは、新規に何かを取り付けることができません。幸い、KEー60のドローチューブの径は36.4mmなので、36.4-31.7mmの変換アダプター(Vixen製)に交換して、近代改装を完了しました。

写真の左は、元からついていたケルナー20mmツァイスサイズの接眼レンズと、KEー60の接眼部アダプター。

写真の右は、新しく購入したアメリカンサイズの20mm接眼レンズ(中華製)と今回取り付けたアダプター。新しい接眼レンズは、大きくなって覗き易そうです。近代改装の後は、少し高級化した感じです。


天文熱再びヒートアップの巻

2021-06-02 22:56:20 | 天体観測

前々回、KE-60赤道儀の問題発覚以来、天文熱は、冷めるどころか、ますます熱くなってきました。追尾しなくても、写真が撮れる惑星や月を撮って楽しんでいます。

まずは、みんな大好き土星。シーイングもあるでしょうが、6cm口径の望遠鏡では、カッシーニの隙間は厳しいようですが、輪は見えます。ちゃんと写真を取れるようなアダプターが欲しいと思うのです。

KE−60の箱には、鮮明な土星の写真が貼ってあるのですが、ちと、誇大広告ではないかと思います。 初めて、天体望遠鏡で、土星を見た人は、視野の中心に豆粒のような土星を見てみんなガッカリするのではないかと思います。ネットの写真や本の写真のようには絶対見えないのですから。世界三大ガッカリは、ブリュッセルの小便小僧の像、コペンハーゲンの人魚姫の像、シンガポールのマーライオン像という話ですが、望遠鏡で覗いた像の宇宙三大ガッカリがあるなら、土星は絶対入ると思います。

 

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問題発覚の巻

2021-05-26 07:57:43 | 天体観測

ケンコーKE-60屈折赤道儀については、他の方が「僕のモノクローム」というページで、とても詳しくレポートされているので、私が出る幕はないのだけれど、一言で言えば、50年前のケンコーのモノづくりは、現在のケンコーの製品からは想像ができないぐらい真面目に職人の仕事をしていたということに尽きると思われます。

 

ケンコー KE-60型(3)

ケンコー KE-60型の整備が終わったので写真撮影。 長い筒と細身の架台がカッコイイです。 三脚は2段めが丸棒…

僕のモノクローム

 

 

 

ここで問題が発覚。

この赤道儀は、現在のものとは違い、赤緯、赤径軸をハンドルを介して手動で行うようになっています。事もあろうに、赤径軸ウォームギア軸がなんと曲がっていた!

長年の酷い仕打ちにへそを曲げてしまっていたのです。 盛大にperiodic  error 出るのは、運用でカバー出来そうですが、ハンドルから手を離すと、もと来た方向へ勝手に戻ってしまいます。これが赤緯だったら、クランプで固定して誤魔化せるかもしれないけれど、常時、動かし続ける赤径軸では、何とも使いづらい、写真撮影など無理。せっかく鏡筒は使えそうなのに....


1970年頃のケンコー KE-60 屈折赤道儀を発掘の巻

2021-05-17 13:42:04 | 天体観測

そもそもの始まりは、コロナ禍で、夜は手持ち無沙汰な日々が続いる状況で、たまたま、押し入れにあったケンコーの50年前の屈折赤道儀を引っ張り出してしまいました。架台は、木製三脚と鉄製鋳物の赤道儀、2つあった微動ハンドルの1つは紛失していましたが、なんとか、組み立てて、対物レンズの埃をはらって、木星を見たのが、昨年の九月のことでした。

対物レンズは、もちろん2枚玉のアクロマートなので、明るい木星は、青ハロが美しいです。(笑)

ガリレオ衛星が見えていて、あの子どもの頃の感激が甦って来ました。 この望遠鏡、ケンコー・トキナー(現)が真面目に製造していた頃の製品で、ちゃんと、調整すれば、使えるような気がします。

写真は、左から、カリスト、ガニメデ、エウロパ、木星、イオの順と思われます。

ガリレオの望遠鏡は、口径42mm F60ぐらいだったようで、口径60mm F15の我がKE-60見えるの当たり前なんだけれど、まあ、確かに感動しました。

 


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