蒼天在眼 (そうてんまなこにあり)ーベランダで星を見る

昔、昔、天文少年でした。そして、今は、ベランダから、星を見ています。
いろいろの忘備録

いろいろ天体を写真に撮ってみた の巻

2021-07-02 07:30:51 | 天体観測

いよいよ、テレスコ工作工房さんのアダプターでQX 100を、KE-60に取り付けて、バシバシ、天体写真を撮り始めます。

まずは月です。月は、コンパクトデジタルカメラでも、簡単に綺麗に写るので、難易度低ですが、鮮明に写すのなると、それなりに難しいです。日光の当たっている面と、影の面との輝度差があって、ちょうど、明暗境界部が最もよく見えます。

次は土星です。輪のある惑星として、人気が高いですね。でも、初めて望遠鏡を見る人は、実際に覗いてみると、豆粒のようで、ガッカリするらしいです。まあ、インターネットで見る写真のようには、見えないですね。

その次は、大接近(2020年10月)を少し過ぎた頃の火星です。表面の模様は、何かある程度には、わかりますが、口径6cm の分解能では、これが限界でしょうか。

最後に、ちょうど、冬に入りかけの季節だったので、オリオン星雲を撮影してみました。

中央に何かガスのような星雲らしきものが写っていますが、追尾がちゃんとできていないので、星が点には写りません。 やはり、赤経軸が曲がった赤道儀では、月、惑星以外は、撮影できないことが分かりました。残念です。


天体写真を撮るぞの巻 (4)

2021-06-22 11:31:55 | 天体観測

Googleで検索すると、DSC  QX 100で、天体写真を撮っている方が見つかりました。やはり私と似たようなことを考える方いるものです。ネットで公開されている沼尻様のオリオン大星雲の写真は、大変よく良く写っています。

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/24954

この方は、タカハシ製作所の望遠鏡FC-50と、テレスコ工作工房製「 お気軽撮影ズームアイピースセット」を使用して、コリメート撮影をされているとの情報を得ることができました。

早速、テレスコ工作工房に問い合わせをしたところ、現在の販売品ではないが図面が残っているので、作ってもらえることになりました。「お気楽撮影ズームアイピースセット」の内容は、セレストロンの8〜24mmのズームアイピースとカメラを接続するアダプターのセットです。

左から、ズームアイピース、お気楽撮影アダプター、QX 100になります。

ズームアイピースのラバーカップを外すと、m42 p0.75のネジが切ってあって、これにアダプターをねじ込むめます。カメラとは白い樹脂製シムを三方からネジで押さえて、摩擦で、 QX 100の先端を固定するようになっています。工作精度が高くしっかり固定されました。

KE-60は、近代化改装済みなので、ズームアイピース(31.7mm)も問題なく取り付けられました。「お気楽撮影ズームアダプター」を介してQX 100を取り付けると、まるで誂えたようです。

これで天体写真を撮るぞ!。

沼尻様、テレスコ工作工房様ありがとうございました。


天体写真を撮るぞ!の巻 (3)

2021-06-21 10:54:40 | 天体観測

前回、サイバーショット DSC QX 100を天体写真撮影に使いたいと書きました、はたして、このカメラを天体撮影に使えるかを、簡単に検討してみたいと思います。

このカメラのメーカー発表の仕様は次の通りです。

撮像素子:13.2 mm×8.8 mm(1.0型) Exmor R CMOSセンサー

総画素数:約2090万画素

カメラ有効画素数:約2020万画素

レンズ:カール ツァイス バリオ・ゾナーT * 3.6倍ズームレンズ f=10.4 mm ~ 37.1 mm (28 mm ~ 100 mm(35 mmフィルム換算値))、F1.8(W)~ F4.9(T)

  • 動画撮影時(16:9): 29 mm ~ 105 mm

手ブレ補正:光学式

露出制御:自動、絞り優先、シャッタースピード優先

ホワイトバランス:オート、太陽光、日陰、曇天、電球、蛍光灯(温白色/白色/昼白色/昼光色)、色温度

 

まづ分解能を見積もってみましょう。

センサーの面積は13.2x8.8=116.16平方mmです。画素数は、2090x10^4個なので1画素当たりの面積は、0.000005557895平方mmで、センサ~が正方形と仮定すれば一辺は平方根を取れば、0.002357mmとなり、ピクセルサイズは、約2.4μmぐらいと見積もられます。

天文少年の頃、ASA 100の銀塩フィルムの解像度は1mm当たり100本10μm、天体撮影に使っていたトライXのような、高感度フィルム(ASA 400)では、もっと解像度が低かったと思います。 解像度は、かなり期待できます。

光学性能はKE-60でコリメート撮影をした場合を想定します。収差などは、実際に写真を撮ってみなければわからないので、合成F値について評価します。

コリメート撮影の場合、合成焦点距離fは、望遠鏡の倍率Pに、カメラレンズの焦点距離fcを掛たものになります。また倍率Pは望遠鏡の対物レンズの焦点距離ftを接レンズの焦点距離feで割ったものなので、

f=P・fc

p=ft/fe

KE-60に焦点距離20mmの接眼レンズを付けて QX 100を一番広角側の28mmで撮影すれば、合成焦点距離は、1274mmとなり、合成F値はこれを対物レンズの口径60mmで割って、21.2となります。かなり暗いです。最大露出時間30秒の制限もあり、暗い天体の撮影はむずかしいと思われますが、感度はISO12800まで上げられます。天文少年の頃トライXを増感処理して、ASA800相当(ISO規格はASAと同じ値になるように設定されています)で現像していた頃よりは、高感度の撮影ができそうです。

さて、この暗さと感度の天秤がどちらに傾くでしょうか。

 


天体写真を撮るぞ!の巻 (2)

2021-06-16 08:59:58 | 天体観測

前回、スマートホンで、天体写真を撮ろうとしたけれど失敗してしまいました。

スマートホン以外で、私が、すぐに使えるカメラといえば、ソニーのコンパクトデジタルカメラ サイバーショット DSC QX 100です。

この交換レンズのような形のカメラは、スマートホンのカメラの性能が、まだそんなに良くなかった頃、スマートホンに後付けして、写真を撮るために購入しました。最近のスマートホンは、スナップ写真に十分過ぎるほど性能が上がってきたので、すっかり出番がなくなっていたのです。

 

 

スマートホンとは、wifiで接続して、画面から普通のデジタルカメラのように使えます。写真を撮ると、スマートホンと、本体内の両方に保存されます。このタイプのカメラは、もう製造していないので、あまり売れなかったんだと思います。

しかしながら、光学系は、カール ツアイス、センサーは、ソニー製のAPS-Cサイズで、世界のトップブランドの組み合わせです。この写真のように、なかなか綺麗に撮れます。

 

 

 


天体写真を撮るぞ!の巻 (1)

2021-06-11 16:43:26 | 天体観測

天体望遠鏡で、星空を見ていると、どうしても記録に残して、後日ニンマリと眺めたくなるのが人情というものです。

スケッチでもいいのですが、お手軽に写真を撮って残したいという事になります。お手軽と言えば、スマートホンで、撮ってみようという事で、こんなものを買ってみました。

実は、これは、「買ってはイケナイ」ものだったのです。

 

上の丸い部分は望遠鏡の接眼部にはめ込んで固定するようになっていて、下の長方形の部分は万力のようにはスマートホンを挟み込む部品です。スマートホンのカメラのレンズを、丸い部分の中央に開いた穴に合わせて固定すれば、簡易的に、コリメート撮影できるという具合なんです。

ところが、スマートホンのレンズは、中央から外れたところに着いていて、スマートホンの重心位置からオフセットされている事と、全てのパーツを摩擦力で固定しするというメカニズムが、とても不安定で、望遠鏡にセットしても、ズルズルと最初に取り付けた位置から動いてしまいます。天体写真のような、露出時間を長く取る写真には全く不向きであることが判明。

天体写真は、当分お預けとなりました。オークションにでも出して売ってしまいたいけれど、買った人が不幸になりそうで、どうしたものかと悩んでいます。


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