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Like a Hurricane by Neil Young
これはニールの1977年のアルバム「アメリカンスターズンバーズ」というアルバムに入っていた曲だ。
私はこのアルバムをLPで、リアルタイムで購入して聴いていた。
ニールは元々私が好きなシンガーソングライターだった。全てのアルバムを持ってたわけではなかったが、それでもそれなりに彼のアルバムは入手して聴いていた。
で、「アメリカンスターズンバーズ」は、その中の1枚だった。
発表当時、当時の音楽雑誌で、このアルバムのレビューを見て購入。
まずは、このジャケットに当初面食らったものだった。
「なんじゃ、このジャケットは・・?!」それが第1印象。
一体どういう意味があるのか、どういう趣旨なのか・・・そんなジャケットに思えた。
とはいえ、待望のニールの新作ということで、期待しながら聴いた。
私はこのアルバムはCDでは買い直していない。
レコードプレイヤーはもう何十年も使っていないし、今も元気に動くかどうか微妙。
なので、このアルバムはLPの時代以来聴き返していない。ということは、何十年も聴き返していないことになる。
なので、アルバム全体の印象は今では私の中ではおぼろげ。
とはいえ、当時何回も聴いていたのは確かだ。ジャケットは意味がわからなかったが、内容の方は中々充実していたように覚えている。
中でも収録曲の中の1曲、今回取り上げる「ライクアハリケーン」の衝撃はよく覚えている。
これは最初に一回耳にしただけで、グサッと心に突き刺さった。
特に途中のニールのギターソロは、彼の感情の高ぶりや情念がそのままギターに憑依してプレイがさく裂して、ほとばしっている感じ。良い意味で狂気のソロにも思えたし、ひっかくような魂のプレイが、痛いようにリスナーの心に突き刺さってくる気がした。
ボーカルメロディも非常にとらえやすかった。
この曲はニールの看板曲になっていくのではないか・・・と一回聴いただけで思った。
実際、このアルバム以後、この「ライクアハリケーン」はニールの看板曲のひとつとされていく。
なんでも「アメリカンスターズンバーズ」というアルバムは、今では「ライクアハリケーン」が収録されているのが「売り」とされているようだ。
だが、このアルバムを聴いた人の感想をネットで探して読んでいくと、案外「ライクアハリケーン」以外の収録曲にもファンが多い。
私は前述の通り、LP時代以来、長年このアルバムは聴き返していない。
なので、あらためて「ライクアハリケーン」以外のこのアルバムの曲も聴き返してみたい。
だが、あらためて聴き返しても、この「ライクアハリケーン」がとりわけ印象度の高い名曲であるという評価は変わらないだろうと思う。
リアルタイムで聴いてた頃、このアルバム全体は私は気にいっていたし。
とりあえず、この「ライクアハリケーン」の衝撃が私には強すぎたのかもしれない。
そういえば、昔よく行っていた音楽系のバーで、顔なじみの常連さんの中にニール・ヤングの大ファンだった人がいた。
その店では店のギターを手にして歌うことができたのだが、その人はニール・ヤングの歌をよく歌っていた。
普段の話し声と、歌う時の声にけっこうギャップのあった人で、歌うと声質などがニールに似ていた。
ニールの声といえば、かなり特徴のある声で、ちょっと鼻にかかったような、やや高めの声。
その常連さんはファルセットで歌うことで、ニールの声に似せていたっけ。
それを聴きながら私は「うんうん、ニールヤングって、こういう歌声だったよなあ」などと妙に納得してた覚えがある。
その人と私はニールヤング談義になることもあったと思う。
私が始めてニールを知ったのは、「孤独の旅路」という大ヒット曲で、だった。
そのシングルが入っていたアルバム「ハーベスト」が、私が初めて買ったニールのアルバムであった。
「ハーベスト」は珠玉の名盤で、当時何回聴きまくったことか。
井上陽水さんの名曲「帰れない2人」のイントロのコード進行は、ニール・ヤングのアルバム「ハーベスト」に収録されてた曲「ダメージダン」を彷彿とさせるよね・・・などという話をしていたと思う。
あと、スティルス・ヤング・バンドの「ロング・メイ・ユー・ラン」が私は大好きだったこと、初期の名曲「ローナー」も大好きだったことなども。
さらに、「ライク・ア・ハリケーン」の話もしたと思う。
あの情念むきだしのかきむしるようなギターは、ニールならではのプレイで、リスナーに刺さってくるよね・・そんな話もしたと思う。
ボブ・ディランが好きな人は、ニール・ヤングのことも好きになれる人は多いだろうと思う。ディランはアメリカのミュージシャンだが、ニールはカナダ出身のミュージシャンである。
カナダには、昔私は旅行したことがある。
現地ではドライブツアーにも参加した。その時の運転手は現地在住の日系のカナダ人で、日本語も堪能。
長い移動距離だったので、車内でドライバーとの話もはずんだ。
多分私は自分が音楽好きであることをそのドライバーに言ったのだろう、ドライバーはこう言葉を返してきた。
「カナダは世界に知られた有名なミュージシャンがたくさん出てる国なんですよ」と。
その口調は、やや自慢げでもあった。
私は「そうですよね」と答えると、そのドライバーはすぐにこう返してきた。
「例えばニール・ヤング、ザバンド、ジョニ・ミッチェル、ブライアン・アダムス、レナード・コーエンとか。」と。
確かにどれも有名なミュージシャンであり、世界的な人気を誇るスターばかり。
その中でも、そのカナダ人ドライバーが最初にあげた名前がニール・ヤングだった。
カナダ人にとっては、カナダ出身のミュージシャンとしてニールはポピュラーソング界においてまず最初に名前があげられるレジェンドで、カナダを代表するミュージシャンのひとりなのであろう。
ボブ・ディランが世界的な評価を受けてるのは皆さんもご存知の通りだが、ニール・ヤングもまたディランに比肩する評価を世界で受けているのはダテではないのだ。
近年、ディランとニールがアイルランドで共演するコンサートがあったらしく、「超豪華、夢の共演」として大変な話題になったらしい。
そりゃ、そうでしょ。
もしそんなライブを私が生で見たら・・・感無量だろうなあ。
私の心の中に、好きなシンガーソングライターのひとりとしてニール・ヤングは確実に残っている。
だが、どうにも私の中には、ニールヤングに関するひけ目というか、遠慮みたいなものがどこかにある。そしてその理由もはっきりしている。
その理由とは・・・私はまだニール・ヤングの来日公演を見たことがないということだ。
こればかりは、長年私の心の中に引っかかり続けている。
彼が元気なうちに・・・日本にまた来てもらいたいし、その時は絶対に見に行きたい。
じゃないとニールに関する私のひけ目は収まりそうもない。
若い頃、あんなにニールのアルバムに聞き惚れ、また影響も受けたにもかかわらず、まだ彼の生のライブを見たことがないというのは、自分の中で納得がいっていない。
聴きたい曲はたくさんあるしね。
彼がまたいつか日本に来ることがあったら・・・・その時はニールは私の前で「ライク・ア・ハリケーン」を歌ってくれるだろうか。
暑いですね、お変わりございませんか。
「Like a Hurricane」
初めて聴いたのですが、なんかマイク・オールドフィールドの「Moonlight Shadow」に少しメロディが似てる気がしました。
https://www.youtube.com/watch?v=9uYF95jR_ME
ニール・ヤング今77才
日本公演があったら、ぜひ
外出すると、息苦しくなります。これって軽い熱中症の類いなんじゃないかと思えます。
そちらもかなり暑いのでは。
確か、過去には40度を記録したこともあった地方にでは?
体調に気をつけてくださいね。
ライクアハリケーンがムーンライトシャドウに似てるとは感じたことはまだないですが、どちらも大好きな曲です。
ムーンライトシャドウは、曲調はマイクにしては軽めな曲ですよね。
一方、ライクアハリケーンは、ずっしりとした重みを感じでしまっています。
やはり途中のギターソロが強烈です。
ニールももう77才…。彼にはまだまだ現役でいてほしいです。