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Jet Airliner by Steve Miller Band
私は長らくこの曲はスティーブ・ミラーのオリジナル曲かと思っていた。
以前ちょっと調べてみた時、オリジナルはポール・ペナという盲目の黒人シンガーソングライターの曲であることに気がついた。
いやあ、長くこの曲が好きだったのに、それまでそんな基本的な情報を把握していなかった自分が恥ずかしい。
とはいえ、ペナは決して音楽活動的に恵まれていたわけではなく、せっかくアルバムを制作しても結局発売されなかったこともあったらしい。
なので、埋もれていたミュージシャンだった・・・と言えるかもしれない。少なくても日本では知名度はなかったと思う。
当時ペナのことを知っていたプロデューサーが、ある時にミラーにこの曲を紹介したそうな。
で、ミラーがこの曲を取り上げてアルバムに収録して、世に知られるようになった。
なので、世界的に有名なのは、やはりスティーブ・ミラー・バンドのバージョンであろう。
ミラーのバンドは70年代に一時代を築き、ヒットアルバムを連発していたが、この「ジェットエアライナー」は1977年発表のミラーのバンドのアルバム「ペガサスの祈り」に収録されていた。
で、そこからシングルカットしたこの曲は大ヒットした。
当時私はミラーのバンドを気に入り、何枚かアルバムを購入し、聴いていた覚えがある。
そのきっかけになったのが、この「ジェットエアライナー」だった。
ラジオでこの曲を1回聴いただけですぐに惚れ込み、この曲が収録されていたアルバム「ペガサスの祈り」を買ったところ、他の曲も気にいった。
で、もっと彼の音楽を聴きたくて、他のアルバムも買って聴いてみたというわけだ。
このネタを書くにあたってペナのオリジナルバージョンも聴いてみたのだが、ペナのバージョンも実に渋くて良い。
中々世に出なかったのはなぜなんだろう・・・と思ったぐらい。
で、ミラーのバージョンを聴き比べてみると、ミラーのバージョンはよりポップで洗練されて、あかぬけた出来のロックンロールになっている。
いかにもヒットしそうなオーラが溢れている。今聴いても。
ミラーのアレンジセンスが光っている感じだ。
ミラーにとってはバンドの看板曲のひとつになり、ライブでは欠かせない曲になっただろうし、作者のペナにとっても印税が入ったことだろうし、こうしてミラーがらみで世に知られることにもなり、どちらにとっても良かったね!と言いたくなる。
この曲が収録されていたアルバム「ペガサスの祈り」は私は輸入盤で買った。
でも、聴きこんでいくうちに、これは日本盤で買えばよかったと思った。
解説を読んで、このバンドに関することや、このアルバムに関する情報をあれこれ知りたくなったからだった。
輸入盤で買うと、国内盤より安く買えるのは魅力的なのだが、そのミュージシャンやアルバムに関する情報をもっと知りたくなった時、日本語による解説文がない。
その点、少し物足りなく感じることはあった。
まあ、輸入盤なのだから当たり前なのだが。
ディランのように訳詞が読みたいミュージシャン、レッド・ツェッペリンなどのようにめったに新作を発表しない大物ミュージシャン、解説を読みたいミュージシャンなどのアルバムは国内盤で買ってたのだが、スティーブ・ミラーバンドのこのアルバムは、聴きこむうちに私にとってそんなアルバムになった。
そうすれば、「ジェット・エア・ライナー」の作者であるポール・ペナに関する情報も知り得たかもしれない。
よく晴れた日などに部屋でこのアルバムを聴いてると、無性に外に出たくなった覚えがある。
外に出て、よく晴れた空を見上げながら歩きたくなったものだ。
それはやはりアルバムの序盤に収められた「ジェット・エア・ライナー」の快適さや、リスナーに与える高揚感が大きかったのだろうと思う。
それは、この曲のノリや雰囲気や曲調を聴いていただければ、わかってもらえると思う。
いかにも・・ヒットしそうな出来になっている。
実際、大ヒットになった。
特に、飛行機に乗ってる時に聴きたくなる曲だ。
まずはオリジナルのポールベナのバージョンを。
そして!
スティーブ・ミラーバンドのメガヒットバージョンを。
↑昨今のJポップに慣れてる音楽ファンにとっては、少しイントロが長く感じられるかもね。最近のJポップは、イントロがなかったり、短かったりするアレンジが多いから。
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