
カセットテープが全盛だったころ、巷ではFM放送の人気も高かった。
普通のレコードだけでは飽き足らず、FM放送で流される音楽を録音(当時はエアチェックと言った)して、自分独自の音楽ライブラリーを作るのも人気があった。
そういうテープが集まると、既成のレコードとは違った音源を入手することができ、ちょっとした「通」になれるような気もした。
FM放送で流される音楽を録音する際、どの局で何時からどんな番組が放送されるかを確認するには、FM雑誌が心強いナビゲーターになってくれた。
当時、FM雑誌は、調べてみたところ4誌あったようだ。
- FMレコパル
- 週刊FM
- FMファン
- FMステーション
このうち、FMステーションというのは、私は記憶にない。
この中で私がよく読んでいたのは、FMレコパルだった。
当時、録音した色んな音楽のカセットが溜まっていったが、カセットのケースにはインデックスカードがついており、そこにそのテープの収録曲を書き込んでおくことができた。
だが、それだけだと、何か物足りなかった。
レコードでいうところの「ジャケット」みたいなものを、それぞれのカセットケースにつけたかったのだ。
そんな時、強い味方になってくれてたのが、FMレコパルについていた付録みたいなカセットレーベルだった。
ちょっとしたジャケット代わりになったからだ。
ケースの表には、そのカセットレーベルが見えるように配置し、収録曲は、元々そのカセットについていたインデックスカードに記載し、それはケースを開けた時に、内側から見えるように配置していた。
そういう人は多かったのではないか。
今でも我が家では、段ボールの下のほうに、当時のカセットがいくらか残っている。
なんとなく捨てられなくて、まだ残っているものがあるのだ。
それらのカセットの中には、FMレコパルに「本誌とじこみ」でついていたカセットレーベルを使用したカセットが何本もある。
FM雑誌は私はいつごろまで読んでいただろう。
今となってはイマイチ記憶があやふやだ。
自分の部屋には、オーディオセットがあった。
レコードプレイヤー、チューナー、オーディオミキサー、カセットデッキ、プリメインアンプ、そしてスピーカーが揃っていた。タイマーもあった。
で、チューナーはもっぱらFM放送を聴くためのものだった。
FM雑誌で、FM放送のタイムテーブルを見て、興味のある番組を見つけると、チューナーからその放送をカセットにエアチェック(録音)していた。
ところが郊外に引っ越してからはチューナーを聴くことはほとんどなくなった。
当然、FM放送を家で聴くことはほとんどなくなり、その結果FM雑誌を卒業していったのだと思う。
というのは、録音したカセットテープは割と溜まる一方で、何度も聴き返すカセットもあったが、あまり聴き返さないカセットもあった。
やがて、家の中にカセットが溜まり、置き場所に困るようになっていったからかもしれない。
家に残っている、FMレコパルのカセットレーベルがついたカセットは、私がFM放送をよく聴いてた頃の名残である。
そういうカセットを見ると、FMレコパルなどのFM雑誌を熱心に愛読していた頃のことを思いだし、なんとも懐かしい気分に・・・なる。
どうも、私の中にあったオーディオ熱は、引っ越しと共に衰退していったように思う。
その代わり、音楽鑑賞は、CDラジカセで、CDを聴くことが多くなっていった。
すでに世の中はレコードからCDの時代になっていったし。
そうなると、オーディオセットはあまり聴かなくなっていった。
CDラジカセのほうが気軽に聴けたからね。操作的に。
自分がFM雑誌を愛読してたあの頃は、ともかく自分が聴いたことがない音楽を聴きたくて、レコードだけでは金銭的に飽き足らないぶんをFM放送がある程度補ってくれてたのだと思う。
FM雑誌が段々廃れていったのは、ウィキによると・・
「レンタルレコード業の登場やCDの普及によりエアチェックの習慣が衰退したのと、民法FM局の多くが生放送に移行、情報誌自体もFM放送だけでなく、AM放送も扱うラジオ情報誌に移行したこともあって、ほとんどが休刊となった。」
と分析されている。
カセットの時代の終焉、LPレコードの衰退、CDの台頭、レンタルショップの隆盛が、FM雑誌の消滅に繋がっていったようだ。
ちなみに今では、ユーチューブなどでミュージシャンの曲だけでなく、ライブ映像も見れるようになっている。
FM雑誌の時代では考えられなかった環境ではある。
当時ライブ映像というのは、たまにテレビで放送される音楽特番か、あるいは市販のビデオで見るしかなかったからね。
FM放送は今も健在。
だが、今の私にとってのFM放送は、たまにタクシーなどに乗った時に、カーラジオから流れるFM放送を聴くだけになってしまっている。
そんな時、自分が昔FM放送からよく音源をエアチェックしていた頃を思い出し、懐かしく感じることがある。
で、ついかつて隆盛を誇ったFM雑誌をも思い出してしまうわけだ。
世の変化につれ、確実に自分の趣向も変わっていっているのを実感する。
写真は実際に私がよく読んでたFMレコパル。
どのラベルを、どのカセットに使うか選ぶのも楽しかったです。
カセットは私もかなりもってましたが、引っ越しの時に半分くらいなくなってしまいました。
それでもまだ半分くらいは、残ってます。
もう聴くことはほとんどなさそうですが、なかなか捨てられなくて。
カセットテープは今ブームなんですか?
嬉しいことです。
私としては、MDにも復活してほしいです。
ボクが購読していたのは、FMfanでした。
ラジカセで、70年代のアイドルの歌謡曲や、ポップスを
カセットに、たくさん録音しまくったものです。
当時、レコードのシングル盤が400円、30CmのLP盤が
2000円もしたので、ボクは、一番コスパが良いTDKの
SD-C120のカセットにラジカセで、録音してました。
歌謡曲では、天地真理さんや南沙織さん、小柳ルミ子さんの全盛期でした。
ポップスでは、定番のビートルズ、カーペンターズ以外に
悲しき鉄道員、西暦2525年、ツバメのように、
恋よさようなら、雨を見たかい、サウンドオブサイレンス等々。
ともかく、ラジオから流れる曲で耳に心地よい曲は、ジャンルを
問わず片っ端から録音してました。
FMfanのFM番組表以外の記事では、オーディオの新製品の
レポート記事とか、オーディオ関連の記事を熟読してました。
簡単なスピーカーボックスの製作記事は週刊FM、
かわいいアニメキャラのカセットレーベルがあったのは
FMレコパルだったかな。
現在だと、高音質の音楽の配信サービスが一般的な
ようですが、ボクはyoutubeの曲をよく聴いています。
圧縮音源だけど、昔の盛り場にあったジュークボックスより良い音です。
確か、FMファンにもカセットラベルの付録はあったと思います。
FMファンのラベルは、町の風景、花、などがあったような。
レコパルのラベルは、かわいいイラストでした。
あのイラスト、好きでした。
120分のカセット、1番お得な気がして、当初はよく使いましたが、お目当ての曲を探すのが大変なのと、テープがヨレヨレになりやすい気がしました。
なので、私は90分テープと、45分テープを愛用するようになりました。
ラジオ聴いてて、お気に入りの曲がかかると、曲の途中からでも録音したりしてました。
途中といっても、曲の頭が少し切れるだけだったので、許容範囲でした。
ユーチューブは、私もよく見たり聴いたりしてます。
カセットと違って動画もついてますし、テロップによる解説が流れることもあるのて゜、楽しいです。
良い時代になったもんです。