
蝶と蛾。
どちらも生物学的には同じ鱗翅目に属し、「科」が違うだけだという。
確かにその姿から、それは分かる。
だが・・・たとえ見た目が似ていても、違いは感じるわけで、どうにも私は子供の時から蝶は好きでも、蛾は嫌いだ。
見た目という意味では、一番違いを感じたのは、胴体の太さと、何かに止まっている時に羽をおりたたむかおりたたまないか・・などでも、その違いは感じた。
蝶の胴体は細めだし、蛾の胴体は太い。
蝶は何かに止まっている時、羽を立てているような姿勢だが、蛾は止まっている時、羽は寝かせているような態勢。
その触覚の形にも、よく見ると違いはある。
あと、蝶は色がきれいな感じだが、蛾の色は・・くすんだような色をしているせいか、なにやら汚いような印象がある。
もっともこれらの違いには例外もあるようだ。蛾の中にも、鮮やかなほどきれいな蛾もいるらしい。
なので、私の感じる上記の「蝶と蛾の違い」は、全ての蝶や蛾にあてはまるわけではない。
でも、蝶や蛾を見ていて、よく感じる「違い」らしきものは、個人的にはやはり上記のポイントかな。
あと、飛び方にも、なにやら「違い」を感じることもある。
たとえばモンシロチョウやアゲハなどは、ひらひらと優雅に(?)飛ぶ感じだが、蛾のほうは、あまりひらひらという感じがしない。
実際にはひらひらした飛び方をしてるのかもしれないが、たとえ飛び方のメカニズムが同じようなものだったとしても、少なくても優雅な感じはない。
同じ種族なのに、なのにそんなに私の感じ方が違うのだろう。
私が思うに、やはりその色が大きいような気がする。
都心でよく見かける蛾は、その色は前述の通り、くすんだような色で、決してきれいな感じはしない。
あと、どこかに止まっている時の胴体の太さも、ちょっと気持ち悪い。
子供時代、蝶はよく捕まえたし、捕まえた蝶を指で持ったことも多い。
だが、蛾は、そもそも捕まえようという気がおきなかったし、ましてや指で持つなんて考えられなかった。
むしろ、蛾は、殺虫剤で撃退したいぐらいだった。まあ、ゴキブリほどの嫌悪感ではなかったにしても・・・だ。
なにやら蛾は、毒を持っていそうな気もしたし、やはりあの色や模様が気持ち悪かったから・・というのは大きい。
そういえば私の少年時代の怪獣ヒーローにモスラという怪獣がいたが、モスラはどう見ても蝶という感じではなく、蛾の怪獣のように思えた。
まあ、モスラは厳密には、例えばその目の形態からいって、単なる蛾の怪獣ってわけではなかった。だが、全体的なムードは・・やはり蛾の形態に、少なくても「近い」怪獣に見えた。
モスラはイメージ的には「正義」の怪獣で、「人間の味方」をしてくれる怪獣というイメージがあっただけに、モスラのことが好きだった私としては、蛾をあまり毛嫌いしなくてもよさそうなものだが、それでも蛾はどうしても好きになれなかった。
あと、鱗粉の問題も大きかった
鱗粉は蝶にも蛾にもあるが、蛾の場合はその見た目のくすんだ感じから、その鱗粉には毒がありそうだった。
調べてみたところ、蛾の鱗粉にはやはり毒性はあるようだが、意外にも蛾全体の中で鱗粉に毒性があるのは、ごくわずからしい。
だが、そのごくわずかな蛾は、人里によくいる蛾らしい・・・というから、やはりイメージ通り蛾は、やっかいだ。
ドクガやチャドクガが、そうらしい。
↑チャドクガ
蛾というのは、やはり見た目が気持ち悪くて、子供の頃から今に至るまで、決して触りたくない存在であり続けていたが、触らないのはそれは正解だった。
鱗粉というものは蝶でも蛾でも、本来は水をはじいたり、空気抵抗を下げてして、飛びやすくするための存在らしい。
蝶の鱗粉には毒性はないみたいだが、蝶にせよ蛾にせよ、鱗粉はアレルギー症状を人間にもたらすことがあるようなので、やはり人間にとっては鱗粉は注意するにこしたことはない。
ましてや蛾の一部には前述の通り毒性のあるものもあるので、なおさらだ。
ドクガやチャドクガは、毒針毛を持っており、それに触れると、かぶれたり、赤く腫れあがったり、かゆみが長く続く・・・らしい。
やはり触らないに越したことはないのだ。
そんなことを知ると、なにやら蝶と蛾が同じ種族・・鱗翅目とは認めたくない気はする。いくら生物学的にはそうであっても。
蛾の見た目の気持ち悪さは、人間のような外的から身を守る武器の一種みたいなものなのかもしれない。きっと威嚇の効果もあるのだと思う。
「ドウダ、キモチワルイダロウ?オレハ、ドクヲモッテルシナ。ソレガイヤナラ、オレニチカヅクナ。オレヲツカマエヨウトスルナ。」
と、あの模様は言っているのかもしれない。
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