夏休みの楽しみというのは、いくつもあった。
午前中に放送されたアニメ再放送なども、その「夏休みの楽しみ」の一つだった。
私が子どもの頃は、そう、夏休みになると、どこかのテレビ局が「夏休みアニメ劇場(?)」みたいな企画で、夏休みの期間中平日は毎日午前中にアニメの再放送をしていたのだ。
古くは「狼少年ケン」「チキチキマシン猛レース」などなど。
もちろん、他にもあったはずだ。
見慣れたアニメではあっても、毎日平日の朝にアニメが見れるというのは、時間帯的に新鮮であった。
また、そのアニメの本放送の時に裏番組のほうを毎週見てたり、あるいは親にチャンネル権をとられていたりして見れなかった番組を見る貴重なチャンスであった。
夏休みの毎朝のアニメ再放送枠は、なにやら「夏休みの特権」のようでもあったし、一種の「夏休みの風物詩」的な存在感があった。
だが・・今は、夏休みになっても、午前中のアニメ再放送というのがない。
まあ、それに慣れてしまってる子どもたちにとっては、別に何の問題もないのだろうけど、昔を知ってる者としては何やら寂しいものも感じるのはなぜだろう。
見慣れたアニメであっても、ストーリー展開を覚えてしまってるアニメであっても、普段とは全く違った時間帯に見るだけで、印象が変わってみえたものだ。
今は「録画」という手法があるので、「見る時間帯」というのは、見る側それぞれの都合で「決める」こともできる。
だから、何曜日の何時にでも、自分の都合に合わせて見ることができる。
だから、「見る時間帯が違うだけで、印象が変わる」という感覚を持ちにくくなってるのかもしれない。
「録画」という手法が一般家庭になかった時代、テレビ番組の「見る時間帯」というのは自分で決めることができなかった。
だからこそ、通常とは違った時間帯で見ることの新鮮味も味わえたのだろう。
視聴者が、テレビ局のスケジュールに生活サイクルを合わせていた時代。
そういう意味じゃ、今は便利になりすぎて、個人の都合に合わせることができるようになり、便利さはあがった半面、与えられる環境の違いによる楽しみというものはなくなってきているのかもしれない。
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