夜の学校といえば、怖い話の定番。
よく言われる「学校の怪談」で舞台になるのは、小学校が多い。
学校の怪談で、よく題材になる定番といえは、トイレの花子さん、夜の音楽室、夜の理科室など。
夜の音楽室でありがちなパターンは、夜の誰もいない音楽室からピアノの音が鳴ったりするパターン。
あと、壁に貼ってあるベートーヴェンの肖像画の目が光るパターン。
そういや、ベートーヴェンの肖像画って、険しい表情をしてるし、見ようによっては怖いというか、睨みつけられ、怒っているような表情だものね。
その点が怖い話演出のもとになったのだろう。
夜の理科室でありがちなのは、人体模型が動き出すパターン。人体模型って、皮を剥がされて、内蔵がむき出しになってたり、腹をえぐり取られたような姿をしてるから、その点が怖い話のネタにされたのだろう。
そういう話は私の小学校時代にも、似たような話はあった。
だが、私自身は、夜の小学校には入ったことはない。
妄想の中や怖い夢に出てきたことはあったが、実際に夜の小学校には入ったことはない。
夜の小学校が「学校の怪談」の舞台になりやすいのは、小学校は授業が終わるのか早くて、夜に子供たちが学校にはいないからだろう。
先生が子供たちより遅くまでいることはあっても。
これが中学以後になると、クラブ活動などもあって、子供たちが学校に残ってる時間帯は遅くなってくる。
高校だと定時制もあり、それだと生徒は夜も学校にいることになる。
大学だと、授業たけでなく、クラブ活動で夜20時くらいまては普通に学生は学校の教室にいたりした。
20時くらいになると、学校を出る頃はもう完全に夜。
とはいえ、学校の怪談の舞台になりやすいのは、深夜の学校。
さすがに深夜まで学校にいる人は、ほとんどいないだろう。
そうなると、学校の怪談の時間帯は、深夜にするしかないだろう。
だが。
私は1度だけ深夜の学校に居たことがある。大学の頃の話だ。
居た…と言うより、その日は学校に泊まったのだ。
私は当時、大学の学園祭の実行委員の1人だった。
実行委員会の会議で、実行委員の中から、学園祭の前に校内の警備をする人を選ぶことになった。
それは、実行委員会の部屋に泊まり込み、不審者が来ないかどうか見張るというものだった。
実行委員会のある部屋の周りには、いくつもの教室があり、それぞれの教室には各サークルの展示物や機材が運びこまれていた。
警備というのは、それらが盗難などに合わないように…という意図だったんだと思う。
で。警備の役をするメンバーの1人に私も入ってしまったのだった。
私は学校近くの居酒屋で、警備役同士のメンバーと少し飲んだ後、守衛さんの許可を得て、深夜に校内に入り、実行委員会の部屋に行った。
その部屋でその夜は一夜を明かさないといけない。
深夜ゆえ、校内には誰もいないし、物音もない。
フロア内の廊下も教室も暗闇の中。
なるほど、これが深夜の学校というものか。確かにちょっと怖いと言えば怖い。
できれば部屋の外には出たくない。そこには闇の中の廊下が各教室に繋がってるだけ。だが、一応警備の役目を受け持っているので、時々はパトロールのためにフロア内を見回らなければならない。
当初は懐中電灯を持って真っ暗なフロア内を見回るつもりだったのだが、1回目の見回りの時にちょっと不気味さを感じたので、2回目の見回りの時にはフロア内の電気をつけて、フロア内を明るくして見回った…ってのはナイショ(笑)。
実行委員会の部屋は幸いにもトイレの近くだったから、パトロール以外で部屋の外に出るのはトイレに行く時だけたった。
実はそのフロアには、開かずの間と言われてた部屋もあった。
なぜかいつもその教室はドアが閉められていて、普段その教室が使われてるのを誰も見たことがないからというのが、その根拠だった。
だからといって、その教室が何かいわくつきだったのかとうかは私にはわからない。
あくまでも、たまたまであったのだろうと私は思っていたが、こと深夜の真暗な環境の中では、なにがしかのいわくがありそうな気にもさせられた。
だから深夜のパトロールの時には、近づかないようにはしたと思う。
昼間ならあまり気にならなかったのに。
結局その夜は、特に問題もなく夜が明けた。外の景色が明るくなってきた時、安堵した覚えはある。
徹夜したとはいえ、正直途中で睡魔はきた。
実行委員会の部屋には、ベッドなどなかったし、布団らしきものもなかったので、部屋の中にあったパイプ椅子を並べて、多少なりとも横になって休んだりしたが、並べたパイプ椅子では熟睡などできるはずもなく。せいぜいウツラウツラした程度。
なので、翌日は1日中眠かった覚えがある。
大学生であっても真夜中の学校内はそれなりに不気味だったのだから、これが小学生なら、なおさらであったろう。
後にも先にも、真夜中の学校の中を体験したのは、その1回だけ。
今考えると、学校には守衛の方もいたのだから、いくら学園祭前だからといっても、学生が深夜の警備などしなくてもよかったような気もする。
でも、ある意味、いい経験にはなったとは思う。
翌日の学園祭では、仲間たちからねぎらってもらえたしね。
あなたは真暗なフロアの中、学校に泊まった経験はあるだろうか?
あ、肝試し系は別として。
心霊スポットでもなくても、それなりに不気味さは感じたのだから、心霊スポットの建物なら、なおさらだと思う。
よく恐怖ビデオや番組などで、夜中に心霊スポットの建物の中に潜入する企画があるが、よくやるなと思う。
私はそういう仕事はパス。
ゴミの焼却炉のそばにある柳の木の下に立つ赤ちゃんを抱いた女の人。
朝、プールサイドのコンクリートに着く無数の濡れた足跡。
講堂の舞台の下には地下水が湧いており、そこには古いオルガンが沈んでいる。真夜中そのオルガンが「お山の杉の子」を弾き、それにあわせて子供の合唱が聴こえる。
なんてのを憶えてます。柳の下の云々については、抱いている赤ちゃんは全身に火傷を負っているなんて話もありました。これは、当地が終戦間近な時に大規模な空襲があったから、でしょうね。
他の話についても戦争に結びつけた描写が多く見られましたね。その辺が妙に具体的で、怖さも倍増してたような気がします。
こうした話を確かめようと、とある夏休みに深夜の学校に行ってみようなんて話で盛り上がったりした事もありましたが、そこは所詮小学生、やっぱり怖くて実行できませんでした(笑)
人体模型がやはりビジュアル的にも1番怖くかんじました。
捨丸さんの小学校には、一応通説となった定番の怪談があったのですね。
トイレの花子さんは今では有名ですが、当時はまだそんな実名はなかったです。
今ではすっかり定番ですよね。
敗戦の影は当時の階段にも色濃く反映されてたんですね。
なんか、わかる気がします。
深夜の学校?
あまり無理しないで、行くのはやめといたほうがいいです。
行っても何も良いことないですから。
強いてあげれば、友達に度胸自慢できることくらいだと思います。