今はゴジラは世界規模で人気がある。
日本が生んだ大スターであり、日本を代表するキャラクターの1人(1匹?)であろう。
知名度も人気も。
当然、ゴジラは日本国内での人気も知名度も抜群だ。
だが、日本ではかつてゴジラと人気を2分した怪獣スターがいた。
もちろん、それはガメラである。
そう、カメさんの怪獣だ。モデルはワニガメと言われている。
ゴジラの映画が多数作られ、しばらくのブランクの後に再び新シリーズを作られたりしたように、ガメラもまた映画は何本も作られ、しばらくのブランクの後に、新シリーズが作られもした。
それほどの人気怪獣であった。
だが、ゴジラは今は世界中で知られ、アメリカでも新シリーズが作られたりしているのに、ガメラにはそういう話は聞かない。
ガメラのモデルであるワニガメは、もともとはアメリカの固有の危険動物で、今ではアメリカでは絶滅危惧動物らしい。モデルが元々はアメリカの固有動物なら、アメリカでガメラ映画が作られてもおかしくない気もするのだが(?)、そういう話は聞かない。
なので、世界的にはガメラの知名度や人気は、ゴジラには相当差をつけられている気がする。
なぜだろう。
ゴジラは人間にとっては、味方ではないが、かといって敵とも言い切れない。
結果的に味方になることもあれば、結果的に悪役も務まる。
一方ガメラは、映画が作られるにつれ、人間の・・・というか、子供の味方という側面が強くなっていった。
ゴジラとガメラのキャラクター性のわかりやすい違いは、その点であったような気がする。
ゴジラ映画に出てきたモスラは、結果的に人間に迷惑みたいなことをかけてしまうことはあったにしても、それは人間自身の行いによるものも大きかったし、イメージとしては、人間にとって敵という感じではなかった。
インファント島の人たちにとってはモスラは「守り神」みたいな存在だったことを考えれば、本質的には人間の味方に近い。
そういう意味では、ガメラはモスラに近かったのかもしれない。
モスラもガメラも、悪役は似合わないような怪獣である点で。
そういう意味じゃ、ゴジラはキャラクターとして幅が広いのかもしれない。
天変地異の象徴、人類への警鐘的な存在で。
そういう意味では奥が深いのかもしれない。
でも、そう言ってしまうと、ならばガメラは奥が浅いのか?という疑問も生じる。
そんなことはないだろう。
ゴジラは人間にとって「敵でもなく、味方でもない」怪獣として。
ガメラは「子供たちの味方」として差別化されて製作されていたと思うが、そんなガメラのキャラクターを活かせば、ゴジラとは違った深さは出せるはず。
面白さも、魅力も。
思えば、日本ではゴジラシリーズが一時一応「完結」した時、それに代わる存在としてガメラの新作が作られたことがあった。
そんなことを考えれば、例えばアメリカでゴジラ映画がシリーズ化され、やがて「完結」ともいうべき作品が作られた時こそ、ガメラの世界的な出番があるのかもしれない。
日本を代表する、「ゴジラに匹敵するスター」として。
ゴジラが完結しても、誰か忘れちゃいませんか? そう、ガメラがいるぜ!という感じで。
ちびっこに優しいガメラなら、ゴジラとは違った魅力の怪獣スターになるだろう。
ゴジラよりも、より味方色の強い怪獣として。
ゴジラは敵でも味方でもなかった。だからこそ、神秘性も教訓性もあった。
一方、ガメラは人間の・・特に子供の味方になってくれるだろう。人間の子供との関わりを描けるだろう。
ガメラよ、その時を待て。
「チクショ~、ゴジラの奴め。早く俺に回せよ。お前の映画は、いつ完結してもいいぞ。後は俺に任せろって。俺なら、空中戦だって行けるガメ!」
・・・え??
おい、ガメラ、今何か言ったか?
「怪獣映画」と言えば『ゴジラ』、或いは『ウルトラマン』に登場する敵…などは、すぐに思い浮かびますが、『ガメラ』は…。
アメリカで改めて「ゴジラ・ブーム」なら、日本は「ガメラ」で対抗し、再びその存在感をアピールすべきですね。
特に最近は、「子供虐待」という大変苦しく悲しいニュースに溢れていますので、「子供たちの味方ガメラ」は、復活する価値があります。
子供たちの心に、拠り所となるシンボルが復活することは、日本の将来のためにも本当に素晴らしいことですね。
怪獣というより、特撮作品という意味では、映画では大魔神も人気ありました。
大魔神は、弱い庶民をいじめる悪い侍をこらしめる勧善懲悪作品でした。
私は大魔神の復活も望んでます。
時代劇としてもよくできてました。