Mein kleiner Rosengarten

歳寒くして

昨日は夕焼けが綺麗でした。


夕日に照らされて
山の稜線に木立が見えます。






上の写真を拡大したので
荒い画像になってしまいましたが
木々が葉を落として裸になっているのがよくわかりますね。








先日、電車の中に貼られた広告を眺めていて
こんな言葉に出会いました。


歳寒、然後知松柏之後彫也


(とし)(さむ)くして   

(しか)る後(のち)に  

松柏(しょうはく)の彫(しぼ)むに

(おく)るるを知(し)


これは論語の子罕篇にある孔子の言葉で
意味としては以下のようになります。

寒い季節になってから、
はじめて松や柏は散らないで葉が残っていることが分かるように、
人は苦難のときになってはじめて、その人の真価が分かるものである



論語に触れたのは高校の授業以来でしたが
この年になって、妙に心に響いた言葉でした。
若いときには人生経験が少ないので
言葉の持つ深い意味までは実感できないことも多いですね。




昨年の秋に病気をしました。
有名人が罹ったことでときどきマスコミを賑わしている病気、
突発性難聴でした。


最初、片方の耳は、ほとんど音が聞こえない高度の難聴で
入院して治療しましたが、改善はしたものの元通りにはなりませんでした。


この病気になって初めて知ったのですが、
友人知人に何人もこの病気に罹ったことがある人がいました。
でも、「最近、多いみたいだねー」と言われると、ちょっと悲しい気持ちになります。
罹患した人の3分の1は、治療により完全に治癒するそうですが、
私の周りには完全に治ったという人はいなくて
程度は様々ですが難聴が残った人が多いようです。


痛くも苦しくもない、命に関わることもない耳の聞こえの病気です。


でも、実際に罹ってみると、今までごく当たり前に聞こえていた声や音が
聞こえない、あるいは聞き取りにくい状態が、
いかに不自由なことか
ということに気づきます。


治療後、
私の場合は、だいたいの音は聞こえるようになったけれど、
高音部の聴力低下がひどく
こもったような音質でクリアには聞こえないので
音楽が今までのようには楽しめない。
話の内容が聞き取れなかったり、聞き違えてしまうことがある。
(あまりにも突拍子もない聞き違えをして、家族で大爆笑になることもあります。^^;)
音がする方向(音源)が分からない。

難聴なのは片方の耳だけで、もう片方は異常がないのに、です。

そして、途切れることのない耳鳴り。
2~3種類の耳鳴りが結構大きな音で
眠っているとき以外はずっと聞こえています。



これ以上はよくならない。
ずっとこのまま。かわらない。
この状態を受け入れて生きていく。


そう自覚したとき、最初に書いた論語の言葉に出会いました。

出会うべくして出会った言葉かな
と思います。



こんふうに気持ちを整理できるまで
それなりに時間がかかったけれど
この記事が突発性難聴で今つらい思いをしている人にとって
何かの参考になれればいいな、と思い
ブログに書くことにしました。



人は苦難のときになってはじめて、その人の真価が分かるものである


この言葉を励みに
少しずつ歩みをすすめていきたいです。




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コメント一覧

れびっと
milkyさん、こんにちは
milkyさん、いろいろ調べてくださったんですね。
milkyさんの優しいお気持ちに、胸が熱くなりました。
ありがとう。^^

教えてくださったサイトも見てきました。
いろいろな体験談を読ませてもらうと、とても参考になります。
そして応援していただいていると思うと元気百倍です!
温かいコメント、本当にありがとうございました。*^^*
milky
れびっとさん、こんばんわ^^

耳鳴りだけでも、少しでも改善されるといいですね。
いろいろと不自由だと思います、でもそれを「受け入れる」気持ちになれたれびっとさんは素晴らしい!
定説はともかくとして、半年以上たって治ってきたという人もいるようです。
れびっとさんのことが心配で、おせっかいながら色々読んでいたら
とてもいい質問と体験談に巡り合いました。
もう既にれびっとさんは読んだかもしれませんが
http://okwave.jp/qa/q5252963.html

耳鳴りが普段の生活の中で、少しでも気にならないようになるといいですね^^
応援しています。
れびっと
milkyさん、こんにちは
milkyさんは生死に関わることもある大病をなさったんですね。
死を感じるほどの病と向き合っていらしたとは思えないようなmilkyさんの明るさ、
そしてパワフルな行動力にはいつも元気をもらっています!
何より、暮らしを愉しんでいらっしゃる姿がとても素敵で眩しいくらいです。^^

milkyさんの従兄さんも症状からいって、私と同じ病気だったかもしれないですね。
私はなかったのですが、人によっては発症時に
激しいめまいや吐き気を伴うことがあるそうです。
この病気は原因がはっきりしていなくて、ストレス説、感染症説、内耳循環不良説などありますが
実は私も従兄さんと同じで、発症直前にとても強いストレスにさらされていたのでした。
「そのストレスが原因でこんな病気になったのかな」と思うと
悔やんでも悔やみきれない思いが拭えず、病気そのものよりもつらかったです。

突発性難聴は発症後1ヶ月を過ぎると症状が固定して、もう治らないというのが定説なんです。
私も発症から3ヶ月が経ちますが、難聴の程度は変化がありません。
もう治らないけれど、自分の不自由さを受け入れ
他人の不自由さにも目を向けられるようになったことが
病気になって得た収穫かな、と思います。^^
れびっと
tn226さん、こんにちは
tn226さん、ただいま。^^

お気持ち、とても伝わりました。
心がほっこり温かくなるのを感じます。
分かってくださって、ありがとうございます。*^^*

tn226さんもお仕事のことで大変な経験をなさったんですね。
さぞ驚き、ショックだったことと思います。
そこから立ち上がって、今のtn226さんがあるのですね。
そういうお話を聞かせていただくと、私も勇気が出ます。

私は自分が少し不自由になったことで、
今まで気づかなかった他人の不自由さにも
少しは目が向けられるようになったかな、と思います。
これからは、そういった人たちのお役に立てるようになりたいと思います。
れびっと
minminさん、こんにちは
minminさんのご主人は大変な病気を乗り越えていらしたのですね。
今も経過を見つつ体調管理をして、
お正月には息子さんたちのためにパンを焼いてあげるなど、
暮らしを、そして人生を愉しんでいらっしゃる姿勢が素敵です。^^

緑内障は視野が狭まってくると、
今まで当たり前に見えていたものが視界に入らないことで
危険なこともあるし、不自由さを感じますね。
でも、minminさんは狭心症を上手にコントロールしてお仕事を頑張っていらっしゃるし
バラとの暮らしを愉しんでいらっしゃいますよね。

私も不自由さには、だんだん慣れていくと思うので
毎日の暮らしを愉しんでいきたいと思います。
一度しかない、せっかくの人生ですものね!^^
れびっと
kikyouさん、こんにちは
kikyouさんは大病で大手術を受けられたけれど
今もボランティア活動を頑張っていらして尊敬します。
なかなかできないことと思います。
私の周りには、kikyouさんのように大きな病気と向き合いながら
がんばっているお友だちがいらっしゃるので
その姿勢に勇気や元気をもらうとともに学ばせていただいています。

>成ってみないと分からないことが多いですネ!
本当にそうですよね。
今までは想像もできなかった不自由さって、あるものですね。
でも、この病気で「聞こえにくい」という不自由さが分かるようになったから
聴覚障害のある方の不自由さが実感できるようになりました。
そういった人たちの力になれたらいいな、と思います。
milky
そうだったんですね
れびっとさん、こんばんわ^^

そういうことだったんですね、とっても心配していました。
でも命にかかわることでなくて、本当に良かったです。
私の古い友人・・・原因不明の病気になって、それでも無理しなければ大丈夫なのって元気そうにしていたのに、ある日亡くなったことを聞いてびっくりしました。
れびっとさんの突発性難聴と同じ病気かどうかわかりませんが、私の従兄も耳鳴りが酷く通勤電車の中で具合が悪くなり倒れてしまったということもありました。
彼の場合は仕事の過度のストレスだったのだと思います。
治療でずいぶん良くなったようです。
年齢も定年退職の時期に達して、さっさと辞めてゆっくりしてるようで今は安心^^
他にもいっぱい・・・書いたらきりがないくらい^^
私もね、数年前に子宮けい癌になったときは死ぬかと思いましたよ(^-^;)ゞ
なんとか無事に生かされています、ありがたいです。
きっとれびっとさんの病気もいつの間にか良くなる日が来ますよ。
きっと良くなるよ、大丈夫!
tn226
突然今までの生活が変わってしまうのは大変そうです。
まだ病気では、経験をしたことないですが、会社潰れた時は大変だったかな(笑)

自覚した時にであった言葉が、素晴らしい言葉だったのは良いですね。
なんかうまくかけないですが、おかえりなさい、って言いたいなって思いました。

きっと困っている人の参考になると思います!
minmin
心に染みる言葉ですね。
れびっとさん、こんばんは。
突発性難聴…命にかかわる事は無くても
日常生活の質が、ガラッと変わってしまって
大変ですよね。しかも、ある程度の不便を
ずっと、受け入れていかなくてはならない…
今まで、何の不自由も無かったのに、と
理不尽な状態に置かれている気分になって。

私も、40代半ばで、狭心症を発症して、
50代になった途端に、主人の大腸癌が判り
主人の大腸癌手術後に、人間ドックで自分の
緑内障が発見されました。

幸い、狭心症は投薬でコントロール出来る
タイプで、主人の大腸癌もステージ3でした
が、9時間近くの手術が成功し、抗ガン剤も
一年間飲み続けて、今のところ再発はして
いません。ただ、ポリープ摘出の手術は一度
受けていますし、前回の内視鏡検査では、
ごく小さなポリープが二個見つかったので
一年後に、そのポリープを摘出するかもしれ
ません。

残念ながら、点眼薬投与で治療していても
私の緑内障は、少しずつ悪化しているようです。発見された時から、左目は視野が欠けて
いましたので。

夫婦ともに、健康だと思っていた頃よりも
色々と、周りの風景が見えるように思います。れびっとさんの紹介して下さった論語、
心に、すうっと入ってきます。

kikyou
大変な思い・・
 こんばんわ~

若いれぴっとさんが一時入院してたことあり・・
なんでかなぁ・・と思ってました。

難聴・・だったんですね~
私の友も1ヶ月ほど点滴に通ってましたよ~
難聴で・・

成ってみないと分からないことが多いですネ!

私も2年前に脳動脈瘤になったときは、ビックリでしたが・・
早い処置で手術が出来今は経過をみながら・・
MRIを受け観察してます。

何処が悪くても・・先生を信頼して任せるほか患者は、まな板の鯉かも何て思ったり~

好い方に思って、大慈に生きて行きましょうネ♪

夕陽に冬の木々・・珍しい写真が撮れましたね。
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