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女子アジアカップ なでしこジャパン×タイ女子代表

2010年05月23日 19時00分00秒 | サッカー日本代表
AFC女子アジアカップ2010のグループリーグ第2節は、土曜日開催。
それに開催地は中国の成都なので、日本の応援団が現地に飛んで行っていると予想してたのに、全くいない。
「本番」は、今度の土曜日の決勝戦or3位決定戦ということで、大差勝利がほぼ確実の対タイ女子代表戦の参戦は、お見送り?だったんでしょうか。

タイはタイで、タクシン元首相派と政府側による衝突があるせいもあるのでしょう、これまた応援団は0人。
かくして、なでしこジャパン×タイ女子代表戦を中継するテレビ画面からは、両チームの選手たちによる指示の声、並びに監督やコーチによるそれがクリアに聴こえてくる、そんな状況でした。

なでしこジャパンは、第1節からスターティングイレブンを大きく変更。
中1日の試合間隔なので、これは当然の采配。

ゴールキーパーは山郷(レッズレディース)。
センターバックは岩清水と豊田(共にベレーザ)。
右サイドバックは南山(ベレーザ)、左サイドバックはアルビレックス新潟レディースの上尾野辺めぐみ。
ボランチは、宮間(米国のセントルイス)と宇津木(ベレーザ)。
左サイドハーフは中野(岡山湯郷)、右サイドハーフは川澄(レオネッサ)。
FWは高瀬(レオネッサ)と安藤(ドイツのデュイスブルク)。
この中で、第1節から引き続いてのスタメンは、岩清水と宮間。
また、メグと安藤と高瀬の3名は、第1節を途中出場しています。

後半頭からは、宮間がベンチに引っ込み、アルビレックス新潟レディースの菅澤優衣香がボランチに。
後半31分には、安藤がベンチに下がり、代わりに菅澤がFWへ。
菅澤がそれまで務めていたボランチには、澤(米国のワシントン)が投入。
後半39分には高瀬に代わり、山口(米国のアトランタ)がピッチイン。


なでしこジャパンの一方的な試合なので、キーパーの山郷は滅多にテレビ画面に登場せず。
後半、タイの選手との1対1の大ピンチがあったけど、それを勇気を持って飛び出し、至近距離で防いだのが唯一の活躍の場!
あそこで失点していたら、〝締まらない〟内容になっていたので、わずか1回の見せ場とはいえ、大きな価値がありました。

センターバック2人も、あまり守る機会が無く、専ら攻撃の「起点」「出発点」に。

両サイドバックは、所属チームではそれぞれ違うポジションを担っています。
即ち、本職のSBじゃないと。
だから、ガンガンと攻め上がって、ドンドンとセンタリングをゴール前に放り込む、というような回数は多くなかったけども堅実性は高かったと感じました。

右サイドは、守りは南山が請負い、攻撃は右SHの川澄が務める、といった分業制の趣。
川澄の突破力とスピード、南山の守備能力を考えれば、妥当な役割分担でしょう。

左サイドの連携は、ちょっと噛み合わず。
メグも中野も、個人単体のプレーだけで判断すれば及第点。
でも、この2人で崩して、というのがそんなに目撃できず仕舞いでした。

ボランチの宮間が、前半の序盤、そんなにボールに絡めず、そのせいで攻撃がスムーズに運べませんでした。
アメリカから帰国して、更に中国に移動して、で肉体的にお疲れモード?
それとも、今後の試合を睨んで省エネモードだったのか?
宮間目的で観戦した人がいたら、やや物足りないかな。

もう一人のボランチ、宇津木がこの試合のMOMと吾輩は評価します。
宮間あやと澤穂希という絶対無二のダブルボランチがいるので、相対的に影が薄くなりがちな宇津木だけど、ここ最近の日本女子代表選手の中で最も成長しているのが彼女。
「水の運び役」として黒子に徹し、なでしこジャパンの〝血流促進〟に欠かせない存在になっています。
要所要所でボールを奪い、攻撃の起点になり、得点チャンスを演出する宇津木。
「威圧感」という観点で捉えれば、澤などには及ばないけど、「余人を以って代えがたいプレイヤー」になりつつありますね。

そういえば、先月の[日テレ・ベレーザ×アルビレックス新潟レディース]でも宇津木は、良い働きをしていたもんなあ。


サイドハーフの川澄は、相変らずの突破力を見せて、右サイドを蹂躙。
だがしかし、だがしかし……判断にミスが多くあって。
代表例をひとつ。
ゴール前、安藤が絶好の位置に詰めているのに、川澄は角度のないところから強引なシュート選択をしました。
実に勿体ない場面。
100%の保証はないけど、もし安藤にパスを送っていたら、高い確率でゴールネットを揺らしていたと思う。
他にも、パスするかどうか躊躇する場面があるなど、プレーの選択でミスが散見されたのが頂けなかったですな。

でも後半からは、そういうミスが目立って減っています。
ハーフタイムに話し合って修正した結果でしょう。
ただ、前半からそうして欲しかったなあ。

左サイドーハーフの中野は、シュートの意識が高し。
貪欲に、得点を狙っているのが、テレビ画面を通じてビンビンと伝わってきます。
それ故、ゴールが決まったのも自然の流れ。
ただ、前述のように、左サイドバックの上尾野辺との連携は今ひとつ。
別に、メグだけとの関係性ばかりじゃないけど、ボランチやFWとも、もっとコンビネーションを密にしたパフォーマンスを発揮できれば、更に良い選手になれるのでは。

FWの安藤は、どちらかといえば、潰れ役に徹していた印象。
あんまり、エゴイスティックなプレーはしていませんでした。
第1節、自分で得点できるチャンスがありながら、上尾野辺めぐみにパスして彼女の得点をお膳立てしたことといい、良い意味で「円熟味」「風格」が出てきたのかな。

もう一人のFWの高瀬は、溌剌と動き回り、タイ守備陣を翻弄。
先制ゴールは、コントロールの利いた、ナイスシュートでした。

交代出場の澤は、惜しくもシュートがGK正面を突いて追加点を奪えず。
決まっていたら、釜本邦茂さんが持っているフル代表通算得点記録に並ぶところだったんですがね。
同じく途中出場の山口は、出場時間が短く評価できず。


先制点を奪うまでは、なでしこジャパンは、連携に難あり。
いわゆるBチーム編成であり、本来のポジションでない選手もいたりと、そういう難しさが出たのかな。
それに、なでしこジャパン歴の浅いプレイヤーが多くいましたからね。
高瀬・川澄・中野・南山、それにメグと菅澤は、代表歴10試合未満。
この辺のキャリアの乏しさが、連携の拙さに反映されてしまいましたかね。

まあ、何事も経験。
勝ったからこそ活きる反省点もあるわけだし、収穫もあったわけだし。
タイ女子代表戦に出場した選手は、今後の北朝鮮戦、準決勝・決勝(or3位決定戦)では、貴重なバックアッパーです。
女子アジアカップの残り試合、彼女たちの奮闘を信じて期待しています。

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