「解任」「更迭」「辞任」なのに、「休養」という言葉で糊塗する―
横浜ベイスターズの大矢監督が、チームの成績不振から、詰め腹を切らされた。
監督の首を挿げ替えるのは時間の問題だと大方のプロ野球ファンは予期していたから、別段、驚くべきことではないんだけども、非常に気になったのは、球団が『大矢監督は休養する』と発表した点。
昔からそうだけど、どうしてプロ野球のチームってのは、シーズン中での監督解任・辞任・更迭を、「休養」という言葉に置き換えるんだろう?
いや、ホントにホントに「休養」だといいんだけど、ずーっと「休養」ってのが実態でしょ。
吉本興業の芸人さんの定番話で、余りに忙しくて疲れたんでマネージャーに“休みをください”とお願いしたら、“じゃあ、一生休むか”と言われたんで休めなかった、というのがあるけど、これと似ているね。
いやはや、ホント、どうして「休養」って言葉を使うんだろうね?
よくよく考えてみたら、これは日本的な言葉の使い方なんでしょうな。
第2次大戦中、米軍の大攻勢に耐えかねて「撤退」することを決めたのに、“我が皇軍に撤退など有り得ない”として、「転進」という言葉で旧日本軍は取り繕ったものだけど、根っ子は、それと同じなんだろうね。
雑誌を廃刊するのに「休刊」、運動部を廃部にするのに「休部」、と発表するのも同根。
一応、TASAKIペルーレは「休部」となっているんだけど、いったい何時まで「休部」?
って話だよ。
事実は事実として、<正しい日本語>を用いていいのに。
Jリーグの場合、シーズン中に監督が代わる場合、「辞任」「解任」と発表していて、何の不都合も生じていないのに。
川崎の関塚監督は病気のせいだったんで、「休養」は本当に「休養」になった例はあるけどもね。
そういえば、現時点未だに、Jリーグの監督更迭がなされていない。
5月も半月以上が過ぎて、「解任0人」ってのは久しぶりじゃないかな。
シャムスカ監督が筆頭候補だったけど、トリニータはシャムスカを支えると発表。
レイソルの高橋監督、横浜FCの樋口監督も危ないけども、今後どうなるんだろう?