不景気の煽りをもろに直撃する形で、どんどん廃部していく企業スポーツ。
それを受けて、一般紙各紙のスポーツ面には、『企業スポーツの未来を探る』みたいなタイトルの連載特集が組まれています。
そういった特集記事で、対比として出てくるモチーフが、バスケットボールのbjリーグ。
東京では朝日新聞の夕刊に載っていたから、新潟県版に掲載されていないと思うんだけど、その記事には
<人口が数万人の街で、周囲は田んぼというアリーナに、数千人の観客が詰め掛けて、新潟を応援している。
それを見た、(廃部になったスポーツチームの中心選手)○○は、衝撃を受けた。>
というような文章が載っていたんですね。
2月に読んだ記事なので、記憶便りで書いたものですが、概ね上記のような内容。
たぶん、新発田市での新潟アルビレックスBBの試合のことを描写したものかな。
で、その廃部になった企業チームの中心選手は、アルビBBの光景を目のあたりにして、これを見本にクラブチームとして再出発したい、というようなことを語っていました。
ま、要するに、アルビBBは〝お手本〟〝モデルケース〟として紹介されていたわけです。
が、そんな新潟アルビレックスBBだけど、その経営実態はそんなバラ色ではないというのが、先日、垣間見えました。
来季、朱鷺メッセを使用しての興行を来季は敢行しない旨を発表しましたが、新潟日報の記事を読むと、経費節減がその背景にあるんですね。
アルビBBが、朱鷺メッセでの試合を集中開催するようになった理由は、運営費の圧縮のためだとは噂レベルでは聞いたことがあったんですが、事実だったんだなあと。
元より、利益を上げるためには無駄を省くのが、プロスポーツの有り様だけど、ちょっと前までは、そういう集中開催をするまでもなかったことを鑑みれば、アルビBBの経営実態はキツキツなんだというのが、うっすら感じ取れるではありませんか。
アルビBBは、bjリーグの中でもとりわけ優等生、と持ち上げられてきたんですがね……
サッカーのアルビレックスが大きく観客動員を落としているけど、バスケットのアルビも実は同じようにお客さんが減っているんですよ――今年の冬、そう某氏に教えてもらったんだけど、観客動員の停滞も大きく影を落としているんでしょうね。
アルビBBは、ここ2シーズンは成績が振るわないし、プレイオフトーナメントにすら出場できていないし、そういう「マンネリ感」 が入場者減にも影響しているのかな?
佐藤や藤原などが移籍していき、それがブースター離れの遠因にもなっているかね?
大分ヒートデビルズの超過債務問題、高松ファイブアローズのメインスポンサー撤退と合わせて考えると、bjリーグは踏ん張りどころに来ているだなあと思わざるを得ません。