穴吹工務店

不景気、不景気、不景気、イヤな言葉ですよね。
補正予算案が成立しましたが、これで景気の底を打って、少しでもGDP上昇、デフレ克服、失業率低下、株価アップ、となってくれればいいんですがね。

不動産の方はどうなんでしょ？
家電製品は、エコポイントのおかげで、販売がいくらか上向き。
自動車は、エコカー減税効果は思ったほどじゃないらしいけど、インサイトやプリウスは好調だとか。
でも、不動産はどうなのか？
この前、GDPが発表されて、戦後最悪の落ち込みマイナス15％を記録したというニュースが流れましたが、その要因の一つが不動産の販売不振。
有り体に言えば、マンションが売れていないってこと。

不動産、マンション業者は、大変です。
穴吹工務店さんもその一つ。
ブランド名「サーパス」と書いた方が、とおりが良いでしょうか。

その穴吹工務店は、bjリーグの「高松ファイブアローズ」のユニフォームスポンサーをチーム発足時より担ってきたんだけど、業績悪化のため、撤退することにしました。
四国新聞社の報道によれば、サッカーに地域リーグチームで将来のJリーグ入りを目指している「カマタマーレ讃岐」のスポンサードもしていたけど、ここは既に2月で辞めているという。

穴吹工務店は、プロ野球のオリックスバッファローズの2軍チームのネーミングライツも取得していて、チーム名はずばり「サーパス」だったんだけど、そこも昨季を限りに撤退。
このニュースを読んだとき、“不動産の不振って、相当なんだな”と強く感じたものだけど、bjリーグの方はそういうニュースを聞かないから、“穴吹工務店の本社がある高松のチームだから、なんとか持ちこたえてんだな”、そう思ったんだけど、実は同様だったんですな。
考えてみたら、bjリーグ開催中にそういう撤退話は出ませんもんね。

穴吹工務店は香川県の企業。
地元のチームを支えたいという気持ちは、社長以下強いものがあったんでしょうが、チームを支え続けた挙句、会社がご破産になったら元も子もありませんからね。

でも、そうなると穴吹工務店は、リーグのオフィシャルスポンサーをも撤退するのか？
穴吹工務店は、高松ファイブアローズというチーム単体のスポンサーであるばかりでなく、bjリーグ本体のスポンサードもやっているんですよ。
当然、リーグのスポンサー契約も辞めるんでしょうな。
3年契約だとかの長期契約を結んでいるのならば、話は別でしょうが。

bjリーグの試合会場に行くと、大型映像再生装置がアリーナに仮設されてて、試合前やハーフタイム中は、チーム及びリーグのスポンサー企業のCMが流れます。
その中の名物CMで、サーパスのもあるんですよね。
「赤ずきんちゃん」と「あなぶき」を引っ掛けて、「あなぶきんちゃん」という駄洒落のCMなんだけど。
それも、もうbjリーグのアリーナでは見られなくなるのか？？

それと、サーパスと高松で思い出されるのは、2シーズン前のbjリーグのプレイオフ。
ファイブアローズの応援席に大応援団が陣取っていて、“うわ、香川県からわざわざ東京有明まで、よくぞこんなに来たものだ”と感心したら、その半数は穴吹工務店の社員動員さんだったというね。
いわば、企業スポーツ大会の様相だったんだけど、逆にそれを知って、両者の緊密な関係を羨ましくも感じたんですがね。

ただ、穴吹工務店は株主としてはファイブアローズに協力し続けるので、景気が回復して広告費の捻出がまた可能になったら、スポンサードも復活するつもりなんでしょうかね？

ファイブアローズに、代わりのスポンサーが付いてくれるといいんですが。