前にも述べたが、石川県にはシギやチドリの渡来が少ないと、個人的には思っている。ただ、前々回報告したように、チュウシャクシギの渡来が顕著であることが分かったので、石川県の西海岸を、砂浜、岩場、海苔採取場のような特徴を考えて訪ねてみた。
千里浜迄の海岸は砂浜であり、前回報告したようなハマシギやミユビシギなどが多い。増穂浦より北の海岸は絶壁(近寄りがたい)か砂浜であり、上からしか見えないが、チドリやシギはおろか、鳥の姿は少ないと思えた。
志賀原発と千里浜の間は、海苔の採取場や背の低い岩場が砂地と混在しており、シギやチドリが見られる。
今回旅鳥であり、海岸、水田などに渡来するキョウジョシギを初めて見つけた。この地域では、キョウジョシギは、岩場で群れをつくって生活している。
群れで生活するキョウジョシギ
群れの中では、ペアも形成されているようである。
ペアを形成しているキョウジョシギ
羽の裏は白く、飛ぶと白っぽく見えるが、上から見ると羽の茶、背の白、風切りの濃い茶が目立つパターンが見える。
羽を広げたキョウジョシギ
オスは肩から頭部にかけては白を基調とし、頭は、茶色のごま塩模様、黒い嘴の上から目の下を通り嘴の下に達する丸く黒い線状紋が、目の前(まえ)の下に白い斑紋を形成し、正面から見ると、目が黒い斑紋に半分隠れて、白い斑紋が目立ち目の位置が分かりづらい面相である。両肩から胸はW状に黒くなっている。
キョウジョシギ オス
メスは、顔、肩や胸の黒い斑紋がオスより細く、目がはっきり見える。背中は黒みが強く、白も混ざって鱗模様になっている。
キョウジョシギ メス
そんなに変化は出せないが、もう少しこのシリーズを続けようと思っている。