7日目、専用バスで黄龍に向かいます。
高山病対策のため事前に酸素缶の販売があり、三名が購入です。
途中のチベット村でツアー恒例の宝石店見学とショッピング。
高価な琥珀と宝玉中心ですが、絵画や仏像などもあります。
標高4,007mの峠を越えて黄龍風景区に到着。
◆黄龍の紹介文
黄龍は、1992年九寨溝と共に世界遺産として登録されました。
全体に黄色いカルスト溶岩で覆われている景観が、高所から見ると岷山の上に伏せた
黄色の龍が、生い茂る森をうねうねと曲がって登っているように見れることからつけられました。
緑いっぱいの山に囲まれた黄龍は、何千何百の池と色とりどりの湖から成ります。
何万年の歳月を経て、地下に染みこんだ周囲の高山からの雪解け水は大量の石灰を含み、
黄龍まで流れた後再び湧き出し、沢山の小河を形成します。
時間と共に、厚さ数十センチメートル、高さ10センチメートルから2メートルまでの硬い堤が
形成され、地形の変化 により、次々に形成された堤がさまざまな形の湖を取り巻きます。
不揃いに繋がった湖がかえってその美しさが増し、神州仙境の蓮華座のような黄龍独特の
景観が形成されたのです。
ゴンドラが整備されたおかげで高度3,400mまで一気に登り、最高点の五彩池3,553mから
麓まで下る4時間の楽なハイキングになります。
・ゴンドラ乗り場の案内には「このようにロープを取る」と怪しい表記
ガスと霧雨に覆われたゴンドラ駅から遊歩道を歩いて1時間程で黄龍寺に到着。
◆黄龍寺は道教のお寺で、関羽の像などがあります。
◆五彩池
面積約21000平方メートの黄龍で最大の湖群です。
石灰岩と清流が創り出したエメラルドグリーンに輝く湖沼群ですが、日差しがなく今一の色彩です。
なかなか撮影したくなるような景色になりません。
五彩池を周回中に本格的に雨が降りだしてきました。
早々に切り上げて傘を差しながら下りました。
・雨の黄龍寺中寺
黄龍の彩池は大小約2300あります。
谷に沿って下ると、大きく8つの池区分に分かれ、それぞれ特色があります。
撮影のため傘をザックに固定して傘小僧になって歩きましたが
すれ違う観光客が指差しながら笑っていました。
午後5時の集合予定に対して、下るのが早すぎたため途中で昼食。
・昼食はバナナとお汁粉のようなお粥缶
降雨とガスで池の水面は泡立って背景の映りもなく彩色もほとんど無しです。
天候に恵まれればガイドブックのようなハイキングになったでしょう。
◆争艶彩池
面積約2万平方メートル、約500の大小の彩池からなり、様々な鉱物が湖底に沈殿し、
各湖の深さもそれぞれ違い、周井をいろんな植物が囲み、日差し、時間、及び角度により、
金色緑色、真紅、オレンジ色などに見え、非常に鮮やかで美しいです。
黄龍では「五彩池」に次ぐ2番目の見所です。
◆明鏡投影池
面積は約3600平方メートル、静寂の森の中で青空と雪山が水面に映り、まるで詩画のようです。
近くの道端に は、アツモリソウなどの花が見えかくれしています。
◆迎賓彩池
入り口の密林を通り過ぎると、林を背景として光輝いている彩池は、まるで
ここに来る者を出迎えるかの様子から 中国語で「彩池迎賓」という名付けられました。
◆黄龍の滝群
各彩池の間には数多くの滝があります。
「飛瀑流輝」高さは約10メートル、幅は約60メートルで、銀色の龍のように彩池の中に飛び込み圧巻です。
「金沙鋪地」大量のカルシウムが広範囲で湖底に沈殿しており、その名の通り、金沙のように
きらきら輝き、眩しいほどに心を奪われます。
ゴールの華龍山荘では、床に座り込んで酸素を吸って介抱されている日本人がいました。
この山荘も3,200mの高地にありますので中々回復できないようです。
皆さんを待つ間にナンのようなバター塗りの焼きたてネギパンを並んで買いましたが、
左右から次々と割り込んでオバサンにお金を強引に押し付けてパンを持っていきます。
10人位に持っていかれてやっと買えましたが3元で美味しかったです。
最後尾の女性が着きましたが数名が高山病でフラフラになり、添乗員もサポートで
疲れたようです。
登山経験者と一般観光客の混在では仕方ありませんね。
九寨溝黄龍飛行場に向けて出発し、再度4,007mの峠越えです。
・峠には記念碑のほかに雪渓と雪像がありました
夕食は飲茶でしたが予約したレストランは無人で、急遽九寨溝郷土料理になりました。
夕刻に九寨溝黄龍飛行場に到着し、成都へ向かいます。
案内掲示には遅延の表示があり、添乗員は追い風が強いため天候回復待ちですと説明。
フライト時間の午後8時50分になっても一向に案内がありません。
乗客が何度も係員に説明を求めましたが、下を向いたままダンマリを続けます。
脇にいる上司は何も言うなと指示しています。
国営航空会社での対応は秘密主義でいつも説明無しで押し通すそうです。
隣の民間航空の重慶行きも遅れており、少し騒いでもめていましたが、
手早くカップラーメンとペットボトルを客に配っています。
深夜0時30分を過ぎると運行中止 ⇒ 代替ホテル移送となるようですが、
あくまでも運行すると言い続けているようで「遅延」の表示がそのままです。
ガイドは現地関係者に近くのホテル手配を依頼中でした。
怒った大勢の客が机を蹴ったり叩いたりして係員を大声で怒鳴り続けています。
入れ替わりながら延々と5時間も続いたそのパワーに圧倒されます。
手を出すと逮捕されるので我々は群集の影から日本語であおりたてました。
成都では乗客を乗せたまま九寨溝への飛行指示を待っているそうです。
その後にやっと飛行機が1時30分に到着、清掃後に搭乗すると空席だらけで
抗議の客達が搭乗をボイコットしたそうです。
しかし、それから30分程待たされてキャンセル待ちの客で満席になりました。
・成都-九寨溝往復便の深夜到着
隣の日本女性は7年前に訪れた九寨溝と今回を比較して、国家規模の観光開発に嘆いていました。
尾瀬の木道歩きより遥かに便利で大量の観光客を受け入れています。
廃棄される下水類や食材ゴミは半端な量ではありません。
深夜2時半過ぎに飛び立って成都空港到着は3時半過ぎ、薄暗い無人の空港と空いた道路を通って
ホテル到着は4時。直ちにシャワーを浴びて5時から7時30分まで必死に寝ました。
飛行機の故障による入替えがあったようで200元が払い戻しされましたが、
空港での無駄な7時間待機は取り戻せませんね。
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