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徒然

音楽の昔話 続き

中学1年のときに「ホロヴィッツの夕べ」という本を買いました。晩年のホロヴィッツの様子が描かれています。

ホロヴィッツの考えや彼の周りの人間のとの関わり、彼以外の様々な人間の考え方。レコーディングのことなど、大変面白い本です。

例えば、モーツァルトのコンツェルトのレコーディングまでの様子。23番のオリジナルのカデンツァが気に入らずブゾーニのカデンツァを手に入れて初見で弾くところなんかは、とても興味深いです。そのレコーディングを知ったので図書館で探して聞きました。それにまつわるエピソードを知っていると、聞いていても面白さが違います。

ディアベッリ変奏曲を弾いたときのシュナーベルの不平について書いてありました。聴衆は金を払って苦しみ、自分だけが金をもらって楽しむと言った。というエピソードを私の恩師に話したら、聴衆も苦しみ、自分も苦しむ。みんな苦しむとおっしゃっていました。
私はシュナーベルのディアベッリ変奏曲が生で聞けるなら、全く苦しみませんけど。喜んで聞きに行きます。弾くのは苦しみます。

昔のピアニストのこともその本で知りました。
パデレフスキ、ヨゼフ・ホフマン、ソフロニツキー、ギーゼキング、ブゾーニ、ゴドフスキー、コルトー、イグナツ・フリードマンなどなど。
現在ではもしかしたらあまり受け入れられないのかもしれませんが、大変個性的で情緒にあふれた演奏です。

その時期、フィリップスから20世紀の偉大なるピアニストというシリーズが発売されていました。ブレンデルが選曲に携わっているということで、変なものもたくさんありますが、市立図書館がそのシリーズの多くを収集していました。本で読んだピアニストのものもありました。そういった演奏を聞くことができました。
また、ソロモン、リヒテル、エドヴィン・フィッシャー、チェルカスキーなどもそのシリーズで初めて聞きました。
当時はソロモンを頻繁に借りていました。しかし今聞くと、そんなに良いとは思わないです。不思議なものです。テンポは威勢がいいですが、高揚感のようなものはあまり感じません。魅力的ではないような気がします。
ブレンデルは最初から好きではないです。なんか変。言ってることも変だし、演奏はもっと変です。しかし、生で聞いたことが無いので、本当に良くないのか分かりません。ディアベッリ変奏曲のライブレコーディングは聞きましたが、変でした。
エドヴィン・フィッシャーは何が入っていたか記憶に無いのですが、モーツァルトがとても好きだったと思います。もしかしたら違うCDで聞いたかもしれません。戦時中にベルリンフィルと録音したブラームスの第2番も好きです。なんかすごい演奏。

チェルカスキーは、その頃来日するというのを何かで知って、ベートーヴェンの28番がプログラムに入っていたと思うのですが、結局来日せずに亡くなったと記憶しています。もし来日していれば聞きに行ったと思うのですが、残念です。

またその頃は新聞の懸賞?で、しょっちゅうコンサートが当たっていました。8割くらいの確率で当たってコンサートに行っていたように思います。

とにかく、ホロヴィッツの夕べという本で様々な人物を学び、図書館で借りてきたCDなどで色々な演奏を知りました。同じ曲でも、人によって様々であり、好きなものもあれば、そうでもないもの、ニ度と聞きたくないものなど、生意気にも解釈というようなモノを意識していたように思います。

続くかも。

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