最近、スローペースだが、その分、一冊一冊噛み締めながら読んでます!
毎度おなじみ流浪の企画!
月に一度のこのコーナー!そう、「最近、読んだ小説レビュー」
_________________________
『さくら』/西加奈子
≪感想≫
簡単に言うと、ホームドラマのようなホットな家族が、オールラウンダーでった兄の死を境に、崩れていく。それを愛犬で老犬のさくらの存在によって、また家族っていう話なんですけど、本当にそれ以外の部分があるからこそ、この物語が成立してるっていうのが率直な感想ですね。
最初読んでる時は、関西を舞台にしてて、しかもストーリーから脱線ばかりして、過去の思い出ばかり語って、退屈してたんですけど、読み進めていくうちに、主人公のお母さん、妹のキャラや、お兄ちゃんの存在感などが明確に見えてきて、愛着が湧いて来る。
中盤辺りになると、まるで実際のどこかにいるだろう家族の人生の断片を見ているような錯覚に陥りましたね。こういう家族絶対いるやろなぁって。なんか、暖かいとうか、本当に着飾ってないのと、関西弁がいいですね。心に響きます。兄が死んでからは、本当に涙を流しそうになりました。電車の中で読んでた時は、「やばい! これ以上読んだら完全に泣いてしまう!」と思って、本を閉じたくらいですから。
これがすごいなぁって思ったのは、決して、お兄ちゃんが死んだ事で感動させているわけじゃないんですよ。最後まで読んで、涙は流しましたけど、悲しいからとか、切ないからとかじゃなくて、人の愛というか家族の愛で、泣けましたね。本当にこの家族の一員としているような感覚でしたね。完全にこの家族に感情移入してました。
本当にリアルに描いてるなぁっていうのと、描写がうまいなぁっていうのがもう一つの感想です。文章の引き出しの多さに驚きましたね。これは参考にせねば、と。
久々にいい本に出会ったって感じです。
『You can keep it.』/綿矢りさ
(『インストール 文庫版』に収録の書き下ろし)
≪感想≫
約二年ぶりの新作だったんで、(「インストール」は持ってるんですけど、)書き下ろしのためだけに買っちゃいました。
でも、読んでみて「あれ? 文章下手になってない?」って思ったのが、素直な感想です。
主人公の目線が、曖昧な部分があったし、ストーリーも今一でした。純文とも言えず、ただ大学生活の一部を切り取っているような、そんな話です。
たしかに、綿矢りさが大学生活を元に書いてるなぁっていうのはわかるし、多分、これは実体験ちゃうかなぁって予想はできるんで、近況を知る事はできましたけど、それはブログか日記でもできる事なんで。
でも、久々に綿矢りさの新作が読めたので、よかったです。
次は、長編の新作を待ってます。
毎度おなじみ流浪の企画!
月に一度のこのコーナー!そう、「最近、読んだ小説レビュー」
_________________________
『さくら』/西加奈子
≪感想≫
簡単に言うと、ホームドラマのようなホットな家族が、オールラウンダーでった兄の死を境に、崩れていく。それを愛犬で老犬のさくらの存在によって、また家族っていう話なんですけど、本当にそれ以外の部分があるからこそ、この物語が成立してるっていうのが率直な感想ですね。
最初読んでる時は、関西を舞台にしてて、しかもストーリーから脱線ばかりして、過去の思い出ばかり語って、退屈してたんですけど、読み進めていくうちに、主人公のお母さん、妹のキャラや、お兄ちゃんの存在感などが明確に見えてきて、愛着が湧いて来る。
中盤辺りになると、まるで実際のどこかにいるだろう家族の人生の断片を見ているような錯覚に陥りましたね。こういう家族絶対いるやろなぁって。なんか、暖かいとうか、本当に着飾ってないのと、関西弁がいいですね。心に響きます。兄が死んでからは、本当に涙を流しそうになりました。電車の中で読んでた時は、「やばい! これ以上読んだら完全に泣いてしまう!」と思って、本を閉じたくらいですから。
これがすごいなぁって思ったのは、決して、お兄ちゃんが死んだ事で感動させているわけじゃないんですよ。最後まで読んで、涙は流しましたけど、悲しいからとか、切ないからとかじゃなくて、人の愛というか家族の愛で、泣けましたね。本当にこの家族の一員としているような感覚でしたね。完全にこの家族に感情移入してました。
本当にリアルに描いてるなぁっていうのと、描写がうまいなぁっていうのがもう一つの感想です。文章の引き出しの多さに驚きましたね。これは参考にせねば、と。
久々にいい本に出会ったって感じです。
『You can keep it.』/綿矢りさ
(『インストール 文庫版』に収録の書き下ろし)
≪感想≫
約二年ぶりの新作だったんで、(「インストール」は持ってるんですけど、)書き下ろしのためだけに買っちゃいました。
でも、読んでみて「あれ? 文章下手になってない?」って思ったのが、素直な感想です。
主人公の目線が、曖昧な部分があったし、ストーリーも今一でした。純文とも言えず、ただ大学生活の一部を切り取っているような、そんな話です。
たしかに、綿矢りさが大学生活を元に書いてるなぁっていうのはわかるし、多分、これは実体験ちゃうかなぁって予想はできるんで、近況を知る事はできましたけど、それはブログか日記でもできる事なんで。
でも、久々に綿矢りさの新作が読めたので、よかったです。
次は、長編の新作を待ってます。