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最近読んだ小説レビュー Vol.30

2007年03月21日 | 小説レビュー
『ロコ!思うままに』/大槻ケンヂ


『ロッキン・ホース・バレリーナ』で大槻ケンヂさんのファンになり、あれから『リンダ・リンダ・ラバーソール』、『グミ・チョコ・パイン』(現在読破中)と手を出してきました。どれも大槻ケンヂさんの実体験に基づくノンフィクション的フィクションと文章のセンスにやられました。

で、最新短編集『ロコ!思うままに』も読んでみたいと思い、購入しました。文体はライトに近くて、すぐに読めるんですけど、何か物足りなかった。たしかに『ロコ! 思うままに』、『ドクター・マーチン・レッド・ブーツ』、『天国のロックバス』はよかったんですけど、いつものパワーが感じられなかった。というより、綺麗にまとまりすぎてる感があった。やっぱ大槻ケンヂ作品は、実体験があるとないとではこうも違うのか、と感じてしまった。

『ロッキン・ホース・バレリーナ』が僕の中での青春小説ナンバー1に君臨しているだけに、「こんなんじゃない!」と思ってしまった。やっぱ長編なのか。

大槻ケンヂ作品を読み始める人は、これを先に手にとって「こんなもんか」と思ってほしくない。『グミ・チョコ・パイン』シリーズか、『ロッキン・ホース・バレリーナ』から読んでほしい。特にこの二作は、未成年のバンドが好きな人には絶対におすすめ! 夏に読むとさらにいい。



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