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ほんたにブーム(ハイロ的に)。

2008年06月24日 | 小説レビュー
本谷有希子さんの作品は、「江利子と絶対」でハマってから、ファンになり、

つい最近、映画「腑抜けども悲しみの愛を見せろ」を見て、やっぱり個性がぎらぎらに突き出した人物描くの上手いなぁと納得し、

最新作「乱暴と待機」で、やっぱこの人おもろいと確信。


とにかく、言葉・表現の引き出しの多さに感心してしまうし、文章も詰らない。本人もそういう風に書いてるってゆーてたからすごいなと。

物語がなくても彼女が生み出した登場人物(個性とキャラクター)だけで成立させられるくらいの力はある。

今作でいえば、ジャージにメガネでツインテールの女の子って、男なら壊滅的だけど、女ならある意味色気ある。ギャップね。



劇団作家の小説っていろいろ読んできたけど、やっぱり共通して個性豊過ぎるキャラを出すのが上手い。


でもやっぱり本来は舞台なんで、地の文はシナリオに毛が生えたような、読みやすいんだけど文章力が追い着いてない印象はどこかあった。


だけど、彼女は地の文もさすが。


芥川賞候補に上がるくらいだし、純文も一般も両方いける作風を持ってるのがすごい武器だなって思う。近いうち、絶対取ると思うし。


しかも、舞台の脚本もいけるって最高じゃん。

一回、舞台のDVD観たいなぁとは思う。


多分、一作家の本を全部読破したいって思ったのは伊坂さん以来かもしれない。


勿論、両作者は両極端といってもいいほど個性が分かれている。


小説をあまり読まない人も、彼女の文体はライトなので、読みやすく、テンポもいいので、あまり苦にはならないと思います。


人に「何か面白い本ない?」ときかれたら、最近は本谷さんを勧めています。

まさにイチオシ。


次は、最新作「ほんたにちゃん」を読もうかな。



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