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最近読んだ小説レビュー Vol.24

2006年08月22日 | 小説レビュー
ブログ休止中に、若手男性作家によるオムニバス小説第二弾『LOVE or LIKE』を読了!


『LOVE or LIKE』


<感想>

作家人が贅沢だったので、今回はゆっくり読もうと思って、じっくり堪能させていただきました。

今回のテーマは、タイトルどおり「好き」と「愛してる」の違いって何? です。

どの作品も微妙な恋愛関係を描いてたと思いますが、テーマに縛られすぎてる印象を受けた作品もありました。


<作家陣別一言感想>

石田衣良「リアルラブ?」
正直、あまり記憶に残らない作品でした。


中田永一「なみうちぎわ」
前作の「百瀬、こっちをむいて」の方が好きです。けど、今回も良かったです。ミステリー要素もあり、オリジナリティもドラマ性もあった。


中村航「ハミングライフ」
正直タイトルは「ウロレター」の方がマッチしてる気がしたけど、まぁそれは著者の考えなんでいいです。作風はライトな感じで、あっさりしてて好きです。もうひとひねりほしかった気もしますけど。


本多孝好「DEAR」
この人、英語タイトル好きですねー。でも、今回はこのタイトルで合ってる気がした。作品はノスタルジックで良かった。個人的に好きなジャンルでした。まぁ設定はありがちでしたけど。


真伏修三「わかれ道」
今回初参加の新人? 全然悪くはないんですけど、綺麗にまとまってる気がして目新しさが感じなかった。だから、この作品もあまり記憶に残らなかったですね。


山本幸久「ネコ・ノ・デコ」
今回の中では一番好きですね。ていうか、この人と僕の作風、スタンスはかなり近いので、好感が持てます。他に短編を読んだ事があるけど、それも面白かった。伊坂ブーム以来の衝撃です。この夏、単行本買って読みます。



<総括>

どちらかというと、前作の「I LOVE YOU」の方が全体的にクオリティ高かったような気がします。でもこれは個人的主観に元づく意見だから、今回の方が面白かったという意見もあるでしょう。やっぱオムニバスは、いろんさ作家をつまみ食いできるので、贅沢です。第三弾も期待してます。

希望的観測を言えば、綿矢りさ、金原ひとみ、島本理生、生田紗代、三並夏といった若手女流作家だけのオムニバスも出てほしいですねぇ。




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