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「春の雪」V.S.「ハチミツとクローバー」

2006年05月23日 | 映画感想文
「春の雪」を観ましたが、率直な感想としては、面白くなかったですね。

台詞回しや雰囲気は、三島文学らしさを醸し出してる気がして少し新鮮でしたけど、やっぱり、昔の恋愛小説だけに、今ではどれも古いと思ってしまう。

病に倒れるのも、列車を追いかけるのも、禁断の愛も、悲恋も、当時では斬新だったかもしれないけど、今ではもうベタの部類に入ることばかりで、さらに分かりにくい演出とストーリーもあいまって面白みを感じなかった。

主人公とヒロインは、ほとんど言葉をかわさず、ラブシーンばかりがフィーチャーされてるんですけど、それは小説だったら、その行間というか、言葉はなくてもその間に読み取れる何かはあると思うんです。描写とかでね。でも、映画でそれをやられるとちょっと感情移入できないし、主人公の内面に違和感の覚えてしまう。

主人公とヒロインの演技が上手かったので最後まで観れましたけど、二度観ようとは思わないです。

きっと、原作知ってる人でようやく補完できる感じがしました。

フォローするわけじゃないですけど、これは好き嫌いが分かれると思います。純文学がめっちゃ好きな人は「面白い」というかもしれません。エンターテイメント作品や現代の恋愛ものが好きな人はちょっと物足りないと感じるかな。



それに比べ、今日から観始めたアニメ版「ハチミツとクローバー」が面白いんですよ。

アニメはほとんど観ないんだけど、これは久々に面白いと思いました。普通に観れます。

青春ものだし、ぼろアパートに住む貧乏専門学校生の友情、そして全員片想いなのが切なくて、泣き笑いできるような作品。

それに付け加え、雰囲気やテンション(テンションはちょっとやりすぎ感も多少ある気はするが)も好きですし、映像のクオリティも高い。ふざけたノリの裏にも、ちゃんとした切ない人間ドラマがある。

スピッツ、スガシカオなどの挿入歌のセンスもいいです。OPのYUKIの「ドラマチック」も好きですし、あの斬新なOPのセンスにも光ってます。


近年のアニメにしては秀作だと思います。近々セカンドシリーズが始めるらしいですしね。

まだVol.2までしか観てないんですけど、全部レンタルして一気に観たいと思います。





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