みなさん元気ですか?永久歯はそろってますか??
10歳の夏、通ってる歯医者に言われました
「進化かな??永久歯4本ないから乳歯ずっと使ってね。あ。でも30歳くらいでダメになると思うけど、その時の一番の医療でやってもらって。きっと高いからお金ためといたほうがいいね。」
最初意味分からなかった。進化??なに??
そうなんです。私は生まれつき乳歯の奥に永久歯がない歯が4本もあってその使用期限がきっと30歳くらいだろうと言われてまして・・
今年その4本中の1本がいよいよ寿命を向かえインプラントという子ども一人産むくらいの費用がかかるようは、「偽の歯」にしたわけなんです。
下の歯だから屋根になげようかな~なんてふざけてみたりして人間の進化の最先端にいる自分の運命をうらんだりしてました。
32歳で乳歯を抜く女。もしそんな仲間が身近にいるというかたぜひご一報ください。私はあと3本残ってますので3人分の出産をひかえてます。共に頑張りましょうと・・・
そのインプラント手術は3月でした。無事終了。
そんで、今日久々歯医者にいったら
先生「奥にある親知らず、虫歯になりそうだから抜いちゃう?」と・・・
歯を抜くという心の準備をまったくしてこなかった私としては寝耳に水。
「親知らずを抜く」というのは私の中で恐怖でしかないトラウマがあります。
高校時代、東大出身が自慢の無表情古典担当のkという先生がいました。
どんなときにも無表情。冗談一つ言わない真面目一筋の古典の男k。多分当時28くらいでしょう。その古典のkがある日、尋常ないくらいほほを腫らして教壇にたっていたのです。その腫れっぷりはほとんど原型をとどめてませんでした。驚愕している我々を一切無視して何事もなかったように古典をはじめるk。とてもじゃないけど古典どころでない私たち3年5組の面々。
ある男子がとうとう勇気出してきいてみた
「k先生・・いたそうですがどうしたんですか?」
しかし、やはり無表情で「親知らずを抜いただけですが」と答えるk。
きっと、今なら「親知らずを抜いただけですが何か?」くらい言えばちょっとはその場も、少々和やかな雰囲気になったかもしれないけど、その返答に凍りつく教室。それからというもの
「親知らずを抜く」=「古典のkのような頬の腫れ」を思い出してしまっていた。
だから、今日急に親知らずを抜くと言われてもあの、頬の腫れになる勇気もないし完全にテンパル私。
私「えっと、来週土曜日にちょっと、あの、あってそのあんまり顔が腫れてると・・」しどろもどろ
先生「来週の土曜日なら腫れはひいてますよ。きっとそんな腫れないですよ」
私「でも、昔、知人が親知らず抜いたあと尋常じゃない腫れだったんですけど」
先生「それは、埋まってるのを切ったりしたんじゃないでしょうか?大丈夫ですよ。インプラントよりずっとすぐですから」
先生のどんな言葉も、あの古典のkの顔を拭い去ることはできずにいて・・
まさか、『今週末仮装っていうかコスプレ風のことしなきゃいけないから顔が腫れてるとあの・・まずいんで。これ以上はちょっと苦しいので。親知らず抜くの延期してもいいですか?』なんて言えないし。
今まで人生のいろんなことを後回しにしてきた自分を変えようと決心したばかりの私だからこんなことで逃げてたらきっと乗り越えられないと思い
先生は「来週のその土曜日の用事が終わってからでもいいんだよ」と言ってくれたけど
『用事というか仮装になるんだけなんだけど・・』
「やります!!」
と古典のkのままハロウィンに参加する覚悟ができた。
むしろ仮装にもってこい!
「今やらずしていつやるのだ!」byクシャナ殿下
もう、ドキドキしてはっきりいってがたがたぶるぶるだし、飛行機乗るときのように心臓がバクンバクンで
ちょっと間違えば「んちゃ砲」だしそうだった。
そしたら麻酔してちょちょいのちょいでぬけちゃった。
そんで今現在も腫れもなく、痛みもさほどない。
な~~~~~~んだ。案ずるより産むがやすし。
できるじゃん私。古典のkはどんだけひどかったんだったんだろう。
しかし、32さいという本厄に乳歯と親知らずを抜き、
「必要ないところの本物は捨て、必要なところに本物がないのでにせものを必要とする」というなんたる矛盾。私の人生のようだわ。ふかいわ~
女32歳の決断。
間違ってませんように。