源頼光
- 妖魔はね、妖怪的特徴を持ちつつも、明らかに目的性を持って、「破壊・崩壊」を狙っている。だから、妖魔は、必ず「人の破滅」を狙っていることが、やはり基本的。基本は「破壊」ですね。
- 単に攻撃的な鬼みたいなものではないんですよ。「誘惑、妖艶さ、自分に対する愛や尊敬、ほめ言葉、持ち上げること」、こういうものを求めているんですよ。
- だから、妖魔の特徴は、「自己愛の塊」なんですよ。その意味で、天狗と似ているんですけれどもね。わりに‟親戚関係”にはあるのですが、自己愛なんです。妖魔というのは、必ず自己愛で。
- 妖魔は、その自己愛を求めて、人から称賛とか、ほめ言葉を求めるけれども、「それを拒否された場合や、願いが叶わなかった場合は、相手に取り入って崩壊させる、破壊する」という傾向があります。
- 自分の自己実現が叶わなかった場合、天狗みたいに自滅するのではなくて(天狗は、自己実現が叶わないと自滅して転げ落ちるんですが)、妖魔の場合は自分を見破たり、自分のハニートラップを見破ったり、自分の色気とか噓とか、いろいろなもので人を引っ掛けようとしているものを見破る者に対して、「復讐」をするのが妖魔の特徴で。
- 結局、「自分が神仏になり代わる」わけですね。天狗とか妖魔とかは、「自分を神仏として崇めさせようとする傾向」が強くて、そして、気に入らないと罰を与えるみたいに、相手に復讐したり、相手を陥れたりすることが多い。
『源頼光の霊言』 4「天狗・竜神・妖怪・妖魔」の特徴について