蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って18年、モットーは是々非々の団塊世代です。

医学小説

2024-02-24 22:57:00 | 徒然
このところ、深い睡眠が7時間取れています。
喜!
深い睡眠は傷ついた細胞を癒すといわれ、先日来の腹部の不調が回復するのではないかと期待しています。
その一因はやはり寝しなのスマホをやめて、読書に勤しんでいるからでしょう。
いま、ハマっているのは渡辺淳一の医学小説です。
死ぬほど(実際には死なない)つまらない小説を読むとすぐ眠くなるといわれていますが、俗説だと思いました。
渡辺淳一の医学小説集は、医師兼業の作家の作品の中では群を抜いています。
箱根で行われた精神科のシンポジウムで乗ったタクシーの運ちゃんと話がはずみ、『渡辺先生を乗せたことがあり』、『講演会に誘われたので行ったら、満員の席は全て女性で埋まっていた』そうで、圧倒的に女性読者に支持されていた証左でしょう。
その渡辺先生の医学短編小説集を2冊読み終えました。
渡辺淳一の小説の特徴は地の文のうまさです。
目の前にパッと情景が浮かび上がる地の文は、他の追従を許しません。
感情が細やかな女性のファンが多い理由なのではなか。
地の文に埋め込まれている惹句も秀逸で、『訪れ』という小説の歎異抄の一節はなかなか語れません。
文中の作家Kとは誰なのか調べても分かりませんでした。
もし完璧な創作だとなると、渡辺淳一はかなりの力量を持つ作家と言えます。
所々に事実を脚色して散りばめているのでしょうが、歎異抄はなかなか出てきません。
特に理系の構造から捻り出すのは不可能です。
ところが調べてみると、森鴎外をはじめとし、なんと医師兼業作家の多いことか。
30人以上いるというから驚きです。
ブラックジャックの手塚治虫も医師で、博士号まで持っています。
渡辺淳一の全集を読んでみたい衝動に駆られていますが、調べてみると全24巻!
読み切る自信が急速に萎えました。
若い頃に読んだエッセイを探しているのですが、なかなかヒットしません。
今注文している中にありそうです。
今夜も深い睡眠が取れるかは、今夜読む小説にかかっています。
ところで『カラマーゾフの兄弟』って読んだ人、いるのかな?
友人のH君は第二外国語がロシア語だったから、読んでいるかもしれません。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 代理ミュンヒハウゼン症候群 | トップ | 辛夷は咲いていた »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。