経産省の福一汚染水処理小委員会が、汚染水を海洋放出と水蒸気放出に絞ったという報道に接しました。
海洋放出には疑問が残りますが、大気への水蒸気放出はやむを得ない処置だと思います。
海洋放出は漁業関係者の同意は求められませんが、水蒸気放出ならば問題はないのではないはずです。
ただし、福一から蒸散させるのはいかがなものかと思います。
汚染水は巨大な筏を作り、その上に敷いて船で運んで太平洋の公海上で蒸散させるべきです。
散々太平洋で核実験を続けた欧米諸国に文句を言われる筋はありません。中国も自国の奥地で核実験を繰り返しています。今更放射線の大気蒸散にクレームをつける権利はないはずです。
先日干し柿を求めてスーパーへ行った同居人が、
『すごく安い干し柿が一杯売れ残っていた。産地を見たら福島産だった。まだ風評は続いているんだね』
と、驚いていました。なので絶対に福島から大気へ汚染水を蒸散させてはなりません。
太平洋のど真ん中に巨大な筏を引いて行き、そこで大気に蒸散させるのは、憚られることではないはずです。
クレームをつけるのは太平洋上の島国あたりでしょうか。それでもさらに上の海域の、ハワイと日本の中間地点ならば問題はないはずです。
コストがかかりますが、未来永劫タンクを作り続けるわけにはいきません。
どこかで決着をつけなければならないのは、放射性廃棄物の最終処分場問題に似ています。
原発というトイレなきマンションを作り続けた国に大きな責任がありますが、最終処分場問題の決着がついている他国にしても、それがベストの方法だと思ってはいないはずです。
地下の最終処分場は大規模な地殻変動に耐えられるのかどうか疑問が残ります。
人類が『今さえ便利で暮らせれば』という、壮大な刹那主義を抱いているような気がします。
環境問題で声を上げているスウェーデンのグレタちゃんから、温暖化対策で原発が増え、それによって核廃棄物が増加することに関する意見が全く聞こえてきません。彼女も刹那主義者なのでしょう。
中期的には原発で温暖化が防げても、長期的には核廃棄物で人類に存亡の危機が訪れることがあってはならないはずです。
もしグレタちゃんが原発推進派だったら、日本にとっても東電にとっても都合が良いのではないでしょうか?