蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って18年、モットーは是々非々の団塊世代です。

吉祥寺

2020-04-19 21:17:36 | 徒然

蟷螂の母方の祖母は三鷹台で暮らしていました。

夏休みなどは祖母の家で暮らしたものです。

祖母の家の前は進駐軍の将校の家でした。

芝生のグリーンが目に焼き付いています。

隣はM新聞社のカメラマン。

その隣はずーーーっと畑でした。

畑の先に『あんこちゃん』の家がありました。

あんこちゃんの家は素通し、こちらから見るとあんこちゃんの家の向こう側の畑が透けて見えていました。

祖母の家は三鷹台の駅が近く、深夜まで踏切の鐘の音が聞こえてきていました。

小田急OXができたのはつい最近のことです。

庭には大きな栗の木があり、取れた栗の実をよく送ってくれていたものです。

祖母の家の裏に寺があり、著名な作家が葬られていました。

都心に出ていくには井の頭線で渋谷に出るか、吉祥寺まで行って中央線を利用するしかありませんでした。

今日、吉祥寺駅のフォトを目にしました。

外出自粛が呼びかけられているにもかかわらず、大変な人出で驚きました。

いまは亡き祖母が蟷螂が若いころによく言って聞かせられたものです。

「最近は吉祥寺のことを『ジョージ』っていうんだって。イヤだねぇ」

蟷螂はその意味を理解しませんでした。

アポロの月面着陸も、母校の甲子園出場も、祖母の家のテレビで見たことをついさっきのことのように思い出します。

人生なんてほんの一瞬の出来事、多くの友を亡くしたからこそ言いたいことは、浦島伝説をバカにしてはいけないということです。


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